これは一級のノンフィクションです。
クリントイーストウッドの映画で「玉砕の島」
として広く知られる硫黄島(ちなみにイオウジ
マではなく、イオウトウです)
約2万人の兵士が犠牲になったと言われていま
すが、実はそれらの遺骨は現在でも半分が見つ
かっていません。
そもそも民間人の上陸は禁じられていて、遺骨
の探索も多くて年に4回程度です。非常に少な
いのです。
なぜか。
戦後、硫黄島が辿った歴史を掘り起こすことで
その理由が見えてきます。
遺骨の探索に関わる人は主に、硫黄島に散った
兵士等の遺児です。
しかし当然彼らも高齢です。残された遺族がど
んな思いで遺骨を探すのかが、痛切に伝わって
きます。
本文中に出てくる「戦争は終わっても戦禍は残
る」という言葉を理解できる一冊です。
クリックお願いします。