ビジネスではよく、「バランス」を考えるとか、
「バランス」の良い○○ということを言う。
この「バランス」という言葉が、実は危うい。
ビジネスにおいて「バランス」をとろうと思うと、
ひとつの事柄の前後、そのひとつ上、ひとつ下、
またはひとつ大きく、ひとつ小さくということを考える。
その対極を考えるということもある。
要するに、3次元に視野や発想を膨らませるということである。
当然、これも必要なことのひとつではあるが、
常にこれをやり続けてしまうと、危ういということである。
PDCAでいうところのP=「PLAN」の前段階に、
必要な情報を収集する。
「PLAN」で計画する、つまり判断するための材料を集めるわけである。
その際には、バランスよく情報収集する必要がある。
例えば、企画を肯定する材料と否定する材料の両方が必要である
ということ。
今やるべきか、もう遅いか、まだ早いかという議論も必要である。
この段階では、バランスよくという言葉は適している。
しかし、判断する、決定する場合は、選択と集中をすべきとなる。
そして、決めたことには、ある期間集中する必要がある。
その後、一定の期間集中したあとに、一度立ち止まり、
またバランスを見る。
私はこの繰り返しを「拡散と集中」と呼んでいる。
拡散ばかりでもダメ!ある段階で集中する必要がある。
しかし、集中し続けてもダメ!一定期間が経ったら、もう一度拡散する。
この繰り返しの中で、正しい道を判断し続けることが大切となる。
パッと見は、「バランス」がよいほうがよいように思えるが、
やはりビジネスとは、こういう矛盾の追求なんだろう。