大和ハウス(2) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・以前から行きたい行きたいと、ようやく念願かないました。ただ、予約も何もしないで飛び込んだものですから、ご迷惑をおかけしてしまいました。にもかかわらず、丁寧な対応をしてくださり「さすが」です。

《大和ハウス工業「コトクリエ」》LIFULL HOME'S PRESSより

地域住民や異業種企業と新たな価値を生む“超”研修施設へ/住まいる総合研究所・井口克美

https://www.homes.co.jp/cont/press/reform/reform_01168/

大和ハウスグループ みらい価値共創センター「コトクリエ」オープン

★2021年10月、奈良県に新しい研修施設「大和ハウスグループ みらい価値共創センター(愛称:コトクリエ)」がオープンした。大和ハウス工業が掲げる「共創共生」という理念のもと、みらいの価値を創造する人財(みらい価値共創人財)を育成することを目的としたものであるが、注目すべきポイントは、大和ハウスグループの社員だけでなく、子どもから高齢者まで幅広い地域住民や異業種の企業、研究機関などとの交流施設として運営されることである。

施設のコンセプトは「森の会所」。会所とは、室町時代に身分の分け隔てなく車座になって和歌を詠むなど、文芸や遊興のために人が集まっていた場所のこと。「立場や世代を超えて、夢の実現を語り合い、社会とともに未来を共創する場所をつくる」という思いに、創業者★石橋信夫の生誕地である「吉野の森」の豊かな生態系のイメージを重ねて、「森の会所」になっている。この施設は、創業者の考えや言葉をはじめ、大和ハウスのDNAを若い世代に引き継いでいく重要な場所でもあるのだ。ちなみに、みらい価値共創センターの愛称である「コトクリエ」は、『コト』と『コ・クリエーション』が組み合わされた造語。『コト』には、かつての都を表す『古都』、また多種多様な人々をあらわす『個と』、そして未来を担う人財をあらわす『子と』といったさまざまな意味を持たせている。これは、大和ハウスグループの関係者による公募で最優秀賞に選ばれたものである。

まず、「コトクリエ」の建物自体が、今まで見たことがない独創的なデザインになっている。まるで大地が隆起したかのように、いくつもの地層が積み重なったような建物なのである。しかし、この建築デザインこそが「共創」の賜物であり、多くの人びとの想いや願いが、建築家★小堀哲夫氏の監修のもと具現化したものである。このプロジェクトは、グループ内のさまざまな職種や役職の社員が延べ150人参加した、ワークショップから始まった。そこから生まれたキーワードは「歴史を活かし、大和ハウスのDNAを継承する」(池端氏)というもの。DNAについては、大和ハウスグループのシンボル、エンドレスハートのもとになったメビウスの輪と二重らせん構造のDNAを組み合わせて表現することに。確かに建物を上から見ると、メビウスの輪やDNAのらせん構造を思わせるデザインになっている。また、創業者 石橋信夫の、「21世紀は風と太陽と水」を事業化すべきという言葉は、「風のパティオ」「太陽のホール」「水のサロン」として、建物内に落とし込まれている。さらに、この場所は★平城京の跡地であったことから、発掘調査で採取した奈良時代の土を外壁材にするなど、1300年の歴史を建物に重ねているのである。敷地面積約1万8,000m2という広さに、延床面積約1万7,000m2の4階建ての巨大な施設。

「今回のプロジェクトは、企画設計から実施設計、そして生産・施工・建物維持管理にわたり一気通貫でBIM(※1)を活用しました。これまで施工したことがない建物に取組むことは大きな挑戦でした。さまざまな人たちが協力し合い創り上げた、まさに研修のようでした」(池端氏)

※1 Building Information Modelingの略。コンピューター上に建築物のデータを3次元で再現し、設計・施工・維持管理の工程で情報を活用する仕組。施設内は見通しが良く、開放感のある広々とした空間に、優しい照明が心地よい。最初に案内していただいたのが、建物の中央部のゾーン「太陽のホール」。吉野杉など、奈良県産の木材が空間内にふんだんに使用された、大ホールである。「天窓を開放することで、空気の流れが生まれ、館内の空気を循環させることができます」(池端氏)と言われるように、吹き抜けからは光が降り注ぎ、建物内にもかかわらず、まるで森の木々に囲まれているようだ。ここでは毎月、従業員のための健康ワークのほか、巨大なスクリーンを使った大規模なセミナーやフォーラムなども行われている。また、シームレスに上下階をつなぐ構造になっているので、360度さまざまな場所からホール内を見ることができるのも楽しい。「コトクリエ」は、この太陽のホールをはじめ、建物内に数多くの木材が使われており、そのデザイン性の高さから、「ウッドデザイン賞2021」を受賞している。

・・・来館記念に「ラクガキ」させていただきました。

心地よい風が吹き抜ける4層吹き抜けの円形の中庭で、地域に開放された緑のオープンスペースになっている。丸い壁に囲まれているので音響効果が高く、バイオリンやフルートのコンサートが行われるそうだ。この明るい中庭に面してダイニングがある。ここでは、食事のカロリー計算がされており、3食すべてにサラダなど、野菜や果物を4種類以上採用することで、健康に配慮した食事を提供している。また、観葉植物とアロマの香り、鳥のさえずりが特徴的な癒しのセルフカフェスペースがあるので、一息つきながら語らうことができる。そして、建物の北側のゾーンが「水のサロン」。意見を活発に出し合う「動」のゾーンに対して、心静かに落ち着き、より深い思考で自分自身と向き合う「静」のゾーンである。ここには、創業者が好んで引用した水五訓の映像が流れる瞑想ルーム「伯楽の間」がある。また、遺跡発掘調査で出土した平城京の井戸が、実物展示されているので、間近で見ることができる。1300年前の歴史と対面できる貴重な場所だ。当時の住宅の柱跡形状が1階の床仕上げに表現されていたり、建物があった場所が周囲より明るい照明で演出されているのも面白い。・・・つづく