忘れもの(當麻寺2) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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※重文・中之坊書院/襖絵再現模写進捗状況 :『鶴の間』東面第3号第4号襖上部の墨描き完了

http://www.taimadera.org/news/p2.html

中之坊書院改修事業の第3期として、襖絵の再現模写事業が行われています。令和2年5月現在、「後西院御幸の間」の『舟釣図』4面(第25~28号襖)の再現(墨描きおよび彩色)がほぼ終わり、「鶴の間」14面の襖の模写に移っております。これまでに東面4面(第1~4号襖)の下絵復元作業が終わり、現在は墨描きが進められております。まずは画面上部の老松の墨書きが行われており、力強い線質の松葉や枝が描きこまれています。現在、第3号襖と第4号襖の松がほぼ描き終わっています(8月19日)画面下部の岩の部分は、力強く太い線のため、同様な線を再現できるように奈良筆の老舗“あかしや”さまと慎重に検討しながら、特別な筆の準備を進めています。

★今年、令和2年の秋は、4年に一度の書院特別公開の年回りにあたっており、11/13~11/30の期間で内部公開が予定されています。その際、現在、再現模写が進められている第2号、3号、4号襖を、原画(本物)と並べて展示し、比較鑑賞できるように、奈良国立博物館と協議しながら準備が進められています。

 

當麻寺(当麻寺)は飛鳥時代(612)に創建。桃山時代には「香藕園」と呼ばれる庭園が造られ、江戸時代前期の大名にして茶人の片桐貞昌によって改修されたと伝わる。本庭は大和三名園と呼ばれ、昭和9年(1934)に奈良県で初めての文化庁の保存指定を受けた国指定名勝・史跡となる。「香藕園」は、大和郡山の慈光院庭園、吉野の「竹林院群芳園」と並ぶ大和三名園のひとつである。

 

●茶室「丸窓席」

http://www.taimadera.org/guide/1/index.html

片桐石州公が後西院陛下をもてなすために作ったお茶室で、 直径約1.8メートルにも及ぶ大きな円窓が見事な名席。それに対し床の間を小さく作って限られた空間を有効に活用する手法を用いています。また、千利休が好まなかったという竹をあえて用いていることも特徴で、石州公の独創性が伺えます。園内にはもう一つ“知足庵”という石州好みの二畳の茶室があります。

 

《中之坊客殿/松室院》

http://www.ohoka-inst.com/toumadera.html

この建物は昭和の初めに当麻寺筆頭僧坊であった中之坊の書院が国宝指定を受けることになり、保存の都合上、かわりに當麻寺の塔頭であった松室院(まつむろいん)を客殿として改築することになったもので数寄屋建築に造詣のあった川上邦基と古代建築に精通した大岡實の設計になる。この客殿は「写仏道場」ともよばれる木造の建物で大岡實建築研究所作品目録によると昭和4年に大岡實が設計したもので登録有形文化財(建造物)となっている。現在は最近の屋根改修工事が終わり、綺麗になっている。昭和の初めの改築時に、中之坊で世話になった若い画家たちがお礼とお祝いを兼ねて板絵を格天井にはめ込むことが提案されたそうで、写仏道場の天井には150枚にも及ぶ名画が飾られている。