・・・「アートな蚊遣り豚展」への参加をきっかけに、ちょっと「ブタ」にはまってみようかと。これは脱線・寄り道・道草というレベルではなく、完全に別の道へと踏み込んでしまいそうです。
《NEWS》2020.1.15FNNプライムオンラインより
特徴的な“あの開け方”はもうできない?「ノザキのコンビーフ」が70年ぶりに刷新
「ノザキのコンビーフ」といえば味もさることながら、その開け方が特徴的。缶詰に付属した細い棒(正式名称★巻き取り鍵)を缶の表面に差し込み、缶の表面をペリペリと剥がしていくというもの。缶にぎっしりとつまった肉が見えるだけでテンションが上がったものだ。この「ノザキのコンビーフ」について1月15日、驚くべき発表が。公式Twitterアカウントが、この形状の缶詰を販売終了すると投稿したのだ。
【大切なお知らせ】この春、台形の★枕缶に入ったコンビーフの販売を終了いたします。枕缶での販売開始から70年、製缶等製造ラインが限界に来ており、このような決断となりました。長年のご愛顧、誠にありがとうございました。あと少しの間、枕缶をどうぞよろしくお願いします。
アカウントでは、「この春、台形の枕缶に入ったコンビーフの販売を終了いたします。枕缶での販売開始から70年、製缶等製造ラインが限界に来ており、このような決断となりました。長年のご愛顧、誠にありがとうございました。あと少しの間枕缶をどうぞよろしくお願いします」と紹介。合わせて、70年ぶりにパッケージをリニューアルした新商品を、3月16日に発売するとしている。この投稿に、Twitterユーザーからはさまざまな反応が。思い出や感謝をつづる人もいれば、「あの特殊な開け方の缶がコンビーフの醍醐味だったのに」などと、落胆する声も目立った。しかしなぜ、枕缶での販売を終了することになったのだろう。新パッケージでは何が変わるのだろうか。「ノザキのコンビーフ」の販売元である、「川商フーズ」の担当者に理由を聞いた。
――枕缶での製造をやめてしまうというのは本当?
本当です。約70年にわたり枕缶での販売を続けてきましたが、缶を製造する製缶ラインの機能が限界を迎えたこともあり、パッケージリニューアルさせていただくことになりました。
――もう少し詳しく教えて
さまざまな要因がありますが、一番は製缶ラインの設備老朽化です。当社の枕缶は、熱したスズを金属の結合部に流し込む特殊製法で作られてきました。また、缶の内容量は100グラムで、これは世界的に見ても珍しいサイズです。そのため、設備更新に多額の費用がかかる現状がありました。このこともあり、新包装でのリニューアルという判断となりました。私の知る限りでは、当社の枕缶がなくなると★世界から100グラム缶が消えることになりますね。
――そもそも、なぜ枕缶や巻き取り鍵が採用されてきた?
保存に適していたためです。枕缶の形は台形になっていますが、底辺の面積が小さいほうを下にして肉を詰めると機密性が高くなり、保存状態を長く保てる長所がありました。そこで、1950年から枕缶で販売することになり、その開封に適した方法として、巻き取り鍵も採用されました。
――パッケージはどのようにリニューアルされる? メリットは?
新パッケージには、昭和電工の「アルミック缶」という容器を採用しています。これはアルミ箔と樹脂フィルムを貼り合わせたもので、食品の劣化を防ぐ、優れたバリア性を備えています。ふた部分には開けやすいシールふたを使い、その上からさらにプラスチックふたも採用しています。メリットは賞味期限が伸びました。常温保存した場合、従来の枕缶だと製造日から3年でしたが、新パッケージですと製造日から3年6カ月まで召し上がれます。非常用の食品としても役立つと思います。
――製品で変わったところはある?
基本的な原材料や品質は、従来と変わりありません。ただ、内容量は100グラムから80グラムとなり、価格はその分、従来の410円(税抜)から395円(同)となりました。グラム単価は上がりましたが、原材料や加工賃・物流費が大幅に上昇しているところで、このような価格設定となりました。
――内容量を減らした理由は?
マーケティング調査の結果、購入者から「量が多い」「一人で食べるには少し多い」などの意見をいただきました。そこで食べきり、使い切りサイズにしようと80グラムを採用しました。
――新パッケージとなるのは、「ノザキのコンビーフ」だけ?
枕缶で製造されていた5製品、「ノザキのコンビーフ」「熟成コンビーフ」「山形県産コンビーフ」「脂肪分50%カットコンビーフ」「ニューコンミート」がリニューアルされます。アルミック缶のパッケージなるのは、「ノザキのコンビーフ」「脂肪分50%カットコンビーフ」「ニューコンミート」の3製品と新製品の「和風コンビーフしぐれ煮風」です。「熟成コンビーフ」「山形県産コンビーフ」については、アルミック缶ではなく、通常の丸缶での販売となります。
――枕缶の「ノザキのコンビーフ」はもう手に入らない?
枕缶での製造は2019年末ごろで終了しているので、なくなり次第販売終了となります。当社に在庫はありますが、リニューアルが話題となったこともあり、いつまで購入できるかは確約できません。直接販売はしていませんので、ご希望の方は小売店などでお求めいただければと思います。
――枕缶での販売終了を惜しむ反応もあるが、このことについて思うことはある?
皆さまには長年ご愛顧いただいたこと、誠に感謝申し上げます。私個人としては、枕缶や巻き取り鍵がなくなることに悲しみを覚えてもおりますが、新しいパッケージも開けやすく、使いやすくなっております。引き続き、当社の製品をご愛顧いただければと願います。
枕缶を開ける体験ができなくなるのは残念だが、新パッケージには賞味期限が伸びるなどのメリットもあるようだ。枕缶が店頭に並ぶ期間は残りわずかだが、気になる方は最後にぜひ買ってみてはいかがだろうか。
《後日》2020.1.17
廃止決定となったコンビーフのネジ巻き式の缶、★すかさず転売され始める
→ノザキ公式ツイッター「転売品買わないで、在庫は買い占め不能なほどあります」
ノザキのコンビーフ公式Twitterが、廃止決定となった「枕缶」のコンビーフについて、 「焦ってアプリ等での転売品を買われないようにしてください」と注意喚起しています。
私より、親愛なるフォロワーさまにお願いです。枕缶のコンビーフはまだ在庫があります。少なくても、一週間や二週間で売り切れるような量ではありません。悪意のある人が買い占められる量でもありません。それなので、焦ってアプリ等の転売品を買われないようにしてください。お願いします。
・・・「ブタ」作品制作にあたり、なぜ「ノザキコンビーフ」が浮かんだのかというと、
《ハム缶詰ポスター》作:レイモン・サヴィニャック
【レイモン・サヴィニャックRaymond Savignac】(1907~2002)
パリに生まれ、94歳でカルヴァドス県トルヴィル=シュル=メールで亡くなったフランスのポスター画家。通常単にサヴィニャックと呼ばれる。特に数々の商業ポスターは今日のフランス文化の一部をなしており、シンプルな機能美とユーモラスな筆致が特徴である。独学でデザインを学び、1935年からカッサンドルの設立した「アリアンス・グラフィック」でカッサンドルの指導のもとポスターを描き始める。1949年になってモンサヴォン社の牛乳入り石鹸の広告で成功を収める。サヴィニャックは「僕は41歳のときにモンサヴォンの牛のおっぱいから生まれたんだ」とよく語った。1979年にノルマンディーの海岸リゾート地トルーヴィル・シュル・メールに移り住む。当地のトルーヴィル市立ヴィラ・モンテベロ美術館 Musée villa Montebello には数百枚のポスター、絵葉書、下絵、リトグラフが収蔵されており、現在では別館 Galerie du Musée (トルーヴィル市観光案内所併設)を中心に定期的に展示されている。
※「ヴィラ・モンテベロ美術館」
https://www.trouville.fr/MuseeVillaMontebello/
《参考》 https://www.facebook.com/museevillamontebello
★チョコレートタブレットから有名なチョコボールまで100年以上も前から様々なお菓子を作ってきた日本ブランド森永さんのためにレイモンドサヴィニャックが作成した広告ポスターです。
海岸の遊歩道 Les Planches(2001年にプロムナード・サヴィニャックと命名された19世紀来の板張りの散歩道)にも作品が展示されており、サヴィニャックがトゥルヴィル市や地元のクライアントのために描いた作品を見ることができる。またトルーヴィル・シュル・メール市内ではサヴィニャックのポスターがあちこちで街角の壁画となっている。これら約12の場所を廻る「サヴィニャックの足跡めぐり」が散歩コースになっている。
《参考》「ギィ アンティークギャラリー」/社長:山下純弘
175-009東京都板橋区赤塚新町1-22-9/03-3939-0861
世界で最もサヴィニャックの原画を所有されています。
・・・とても素朴で、ついコテコテになる自分の制作態度を反省させられました。これまでにもサヴィニャックさんの作品を空気を吸うがごとく観てきて、特に意識してなかっただけに「ノザキのコンビーフ」★巻き取り鍵と同様で、無くなって初めてその価値に気づくとは、情けないなあ。心入れ替えて、画集を注文しました。ははは
・・・自然とひきこまれていくのは、どうしてなんだろう。