・・・今回は「金」について、
《黄金の国「ジパング」》三菱マテリアルより
https://gold.mmc.co.jp/primer/museum/03.html
その昔、我が国はヨーロッパにおいて「黄金の国ジパング」と呼ばれ、あたかもユートピアでもあるかのごとく憧れの対象になったことがあったようです。そのきっかけになったのが、イタリアの旅行家マルコ・ポーロ(1254~1324)が著したとされる「世界の記述(★東方見聞録)」でした。マルコ・ポーロは、東方のさまざまな土地を旅行したようです。なかでも元(モンゴル帝国)には10数年滞在し、かのフビライ・ハンに仕えていたとも言います。その長い滞在中、12世紀初頭に平泉に建立された「中尊寺の金色堂」に関する伝聞を耳にしたようです。そして彼は、その見聞録に「その国の宮殿の屋根はすべて黄金でできている」とか、「床には分厚い黄金が敷かれている」とか、「黒胡椒も白胡椒もきわめて豊富である」などと、たいそう大袈裟に記すところとなります。ところで、マルコ・ポーロの見聞録にはゴースト・ライターがいた可能性を示唆する説があります。それはそれで興味ある話です。しかし、そのような詮索をよそに、当時のヨーロッパにおいてマルコ・ポーロの見聞録がある種の熱狂をもって迎えられた事実に変わりはありません。当時のヨーロッパでは金も香辛料も1、2を争うほどの貴重品でしたし、なにより当時は自由と解放を求めるルネサンス開花期に相当します。「黄金の国ジパング」が、東方の海に浮ぶユートピアとして渇望されたとしても不思議ではない状況にあったのですね。それにしてもこの見聞録は、やがて勃興する大航海ブーム(15~16世紀)の呼び水の役割まで果たすことになります。ユートピア(=フロンティア)を求める情熱、そして金を求める情熱には★歴史を動かすだけの力があるのですね。
《参考》東洋文庫ミュージアム
http://www.toyo-bunko.or.jp/museum/museum_index.php
★「モリソン文庫渡来100周年 東方見聞録展~モリソン文庫の至宝」
2017年8月16日(水)~2018年1月8日(月・祝)
・・・今はダメですが、ぜひ行ってみたい図書館ミュージアムです。
・・・司馬遼太郎さんは「日本人には金への執着心は多民族に較べてそう大きくはない」というように書いておられたようですが、金への執着心が強い国とは?
《宝石天国のインドは金への執着世界一》/文:帝羽ニルマラ純子/経済界より
インド人の金への執着は世界中でよく知られている。世界のほとんどの評論家にとって、インド人の金への執着は非合理的に思え、インド人のことを治療不能な金保有投資家だと思うだろう。一方で、インドの消費者は、金のジュエリーは先祖代々の財産として引き継いでいくことができると思っている。「金は永遠」というのが理由だ。古代インドは、“sone ki chidiya”(ヒンディー語で金のスズメの意味)としても知られていた。宝石はインドの伝統に深く根差したものである。インド人は、可能な時はいつでも自分の身体を飾るために宝石を用いる。多くのインド人は、社会的な集会や会合に限らず、普段の日常生活でも重い宝石や装飾品を身に付けている。金と銀は、歴史の始まりからインドの家庭では重要な役割を果たしてきた。インドでは、金は貴重な金属として扱われ、縁起が良いものと見なされている。身に付ける人にとって金は繁栄と幸運を意味する。またインドでは、金は他の投資対象に比べて非常に安全な投資対象と見なされており、需要が常に供給を上回っている。一方で、金以上に貴重な金属であるプラチナはそれほど信頼されていない。インドの投資家は、高インフレや不安定な経済的状況に対するリスク回避能力が高いことから、昔から貴金属に魅了されてきた。西洋諸国では、金のジュエリーは固定価格で、純金含有量の価値の100~300%以上の高価格で販売されている。インドでは金のジュエリーは変動価格で、純金含有量に基づいた低価格な時価で販売されている。公表されている小売店の利幅は5~25%ほどとなっている。消費者にとって、宝石類は妥当な値段での販売や交換が容易なため、投資対象として重要視されている。インド中で、およそ30万店の金のジュエリー店、1万以上の精錬所、1千以上の製造工場があり、300万人以上の金細工職人や付帯業者が存在する。ワールド・ゴールド・カウンシルの報告書によると、インドの約1億8千世帯が平均で64グラムの純金を所有しており、少なくともその90%が金のジュエリーである。こうした統計は、金に対するインド人の熱狂的な情熱を表すものとなっている。インドは、スイス、UAE、南アフリカ、オーストラリア、アメリカおよびその他の金埋蔵量が豊富な大国から金を輸入している。ワールド・ゴールド・カウンシルの統計によると、インドは世界最大の金の消費国である。およそ900トン、全世界で採掘される金の合計のおよそ33%がインドで消費されている。そのため、インドは最大の金輸入国となっている。インドでの金の需要900トンのうち、ジュエリーが75%近くを占めている。この消費率を世界規模で比較してみると、世界第2位の中国でさえ、インドを30%以上下回る。この需要水準を主要国の経済規模と比較してみると、インドのGDPは中国や米国よりもかなり低いものである。金を物理的な形で所有しようというインド人の高い消費率は、結局、現在の経常赤字を増加させることになる。経済が直面する問題には関係なく、インドの消費者は宝石類、特に金に対する好みを失うことはない。その他の金属には、それぞれインド市場における存在意義があるが。金の装飾品を花嫁に贈らずには結婚はできない。インドでは最も貧しい身なりの少女でさえ簡素な金の鼻輪をしている。歴史的に、インドの富裕層や上流階級では、金は結婚式の必需品だった。インドでも金は宝飾品やコインなど多くに利用されているが、トーリング(足指用の指輪)だけは作られたことはない。なぜならば、金は神のシンボル。人間の足に触れることで汚れてはならないからだ。顔や首、手、おなかの周りに多くの金の装飾品が見られることがあっても、足首やつま先に金のアンクレットやリングを付けることはない。足に金の装飾品を付けている人は、極端に不作法か無心論者(神を知らないか、信じない人)と見なされてしまう。インド人にとって、金は破壊不能で、交換可能かつ美しいものである。18金、22金または24金など金の純度には関係なく、金は常に神聖なものである。インド人の金への執着は、いかなる制約があったとしても、永遠に続くのだろう。
《NEWS》2020.4.24AFP時事より
インド南部チェンナイを23日、新型コロナウイルスをイメージした飾り付けの★オート三輪が疾走した。ウイルスの危険性を広く知ってもらうのが目的で、インドでは同日時点で約2万3000人が感染している。
・・・このオート三輪の作者は「Sudhakar Yadav」さんかな?さて、コロナウイルス「ヘルメット」の作者がわかりました。(ネット翻訳を利用しましたので、理解しにくい部分があるかも?)
《コロナウイルス・ヘルメットで感染防止を呼びかけるインド警察》
ロックダウン真っ只中のインド。国内ではコロナ戦士の衣装からコロナ模様の馬に乗る警官まで、人びとに自宅待機を促す、実に有効でユニークな手段が取られている。今年3月末、VICEはインド南部タミル・ナドゥ(Tamil Nadu)州の故郷チェンナイ(Chennai)でソーシャルディスタンシングへの意識を高めるべく、〈コロナウイルス・ヘルメット〉を制作したアーティスト★B・ゴーサム(B Gowtham)を取材した。彼が廃棄物を再利用してこの作品をつくったのは、ただロックダウン中に外出している人びとに恐怖心を植え付けるためではなく、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響力を警告するためだ。それ以降、インド全土で多種多様なコロナウイルス・ヘルメットが誕生している。ベンガルールでは、交通巡査がさまざまなコロナウイルス・ヘルメットを着用し始めた。彼らはウイルスの外観を模した短い突起のついたヘルメットを被り、COVID-19の予防策を市民に周知するキャンペーンに参加した。4月2日、セクンデラバード(Secunderabad)にて。別バージョンのコロナウイルス・ヘルメットをかぶった騎馬警官が啓蒙活動を行なった。アンドラ・プラデシュ(Andhra Pradesh)州のクルヌール(Kurnool)では、警官が真っ赤なコロナウイルス模様の馬に騎乗。ピーパリーマンダル(Peapally Mandal)村で人びとにコロナウイルスに関する情報を伝え、感染予防を呼びかけた。インド警察がクリエイティブな手段を試すいっぽうで、ゴーサムは自作のヘルメットをさらに進化させた。それが廃棄物をリサイクルした〈コロナ・シールド〉と〈コロナ・メイス(※棍棒の一種)〉を装備した〈コロナ戦士〉だ。警視正がこの衣装を身につけ、地元チェンナイの市場を訪れた。「コロナウイルス・ヘルメットをつくった目的は、今も外出して街の検問所などに集まっている人びとに注意を呼びかけ、ソーシャルディスタンシングや個人での予防策への意識を高めるためです」とゴーサム。「今回は、市場に集まっている人びとを対象に活動を行いました。コロナ戦士は、国内で感染者が増え続ける今こそ必要な存在。コロナウイルス・ヘルメットは、人びとを守るコロナ戦士へと進化したんです」世界中で感染が急激に拡大し続ける今こそ、★ただ有効なだけでなく私たちを笑わせてくれるアートの力に感謝したい。
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This article originally appeared on VICE IN.
【B Gowtham】
https://www.currentmoodmag.com/2020/04/04/art-in-the-time-of-corona-coronavirus-helmet-by-b-gowtham/
独学のアーティスト、Bゴッサムは、社会的なメッセージを伝えるために、日常の資料を使ってアートイラストを作成します。 彼の作品を紹介するために典型的な会場を選ぶのではなく、彼は家の近くにいます。自分の意見を述べるにはさまざまな方法があります。 B.市出身の若者であるゴサムは、芸術作品を媒体として選んだ。エンジニアリングを卒業した彼は、フルタイムのキャリアとしてアートを取り上げることに決めました。彼の最近の作品「Listen to the plate-残りの虐殺」は、その作品が伝える強いメッセージのためにソーシャルメディアで広く共有されました。 パブリックスペースでアートを展示することを好む他のアーティストとは異なり、ゴッサムは自分の家のテラスでアートを作成します。
「アートには意識を広める大きな可能性があります。それが、私が★日常の素材でアートを作成する理由です。プレートを聴くことが私の夢のプロジェクトであり、私は数か月にわたってそれに取り組んできました。25 kgの食品廃棄物(米の品種のみ)と35 kgの生の米の小包が入ったスケルトンの画像を作成しました。人々は、日常的に浪費している食品の量を理解していません。また、一部の人々の「気にしない」態度を見るのは本当に悲しいことです。食べ物を無駄にすることは一般的な習慣となっており、変更する必要があります」と彼は言います。アーティストは、彼の住居の近くの店から食品廃棄物を収集しました。「家の近くのいくつかの食料品店に行き、食品廃棄物を収集しました。 カバーに詰めてスケルトンのイラストを作成しました。 仕事が終わったら、私は生の米を分けて、恵まれない人々に配りました」と彼は付け加えます。
趣味でイラストを描き始めたが、アートが効果的な媒体であることを理解。ネチズンの注目を集めたもう一つの作品は、プラスチック製のストローで作られた魚の骨格です。「このプロジェクトはストロー戦争と呼ばれ、海を征服しています。ジュース屋さんやジュースカートから色とりどりのストローを集めました。 多くの人がゴミを川や海に捨てるこの習慣を持っています。わらは、海底に沈み、海洋生物への脅威となるプラスチック廃棄物です。このイラストに対する反応は素晴らしかったです。2日前にさえ、私の友人は、彼が働いている会社がプラスチック製のストローと攪拌機を禁止し、環境にやさしい代替品を使用することを決定したことを記したお礼状を送信しました」とGowthamは語ります。彼のその他のプロジェクトには「Stop the drop:Scam of aligence」と12%のGSTが生理用ナプキンに含まれています(後で、政府は抗議後に生理用ナプキンの税金を廃止しました)。評議会は、国民の側から考え、国民の福祉に応じて料金を決めるべきだ。国の開発が女性の出血の12%によって懸念されるならば、我々はそのような種類の開発を必要としません」と彼は怒って口調で言います。メッセージを伝えるイラストを作成するために公共のプラットフォームを選択しない理由を尋ねたところ、「ソーシャルメディアを使用してメッセージを広め、選んだ場所に満足しています。将来、私は公共の場所にイラストを撮るかもしれません。」ゴザムに近いもう1つの作品は、市立学校の図書館を描いた3Dウォールアートです。 「私は抽象的な3Dライブラリをペイントするために35を超える色調を使用しました」と彼は要約します。アーティストは、個人や企業のための商業壁アートプロジェクトも行っています。
・・・素晴らしいプロジェクトの数々、見習わなくては。