・・・大阪生まれの和菓子「ぎんつば(銀鍔)」が、江戸に伝わって「銀よりも金のほうが景気が良い」との理由から「きんつば(金鍔)」に変わったということですが、
《参考》「金の斧」あるいは「ヘルメースときこり」
イソップ寓話のひとつで、★正直であることが最善の策であるという教訓の物語である。正直なきこりが斧を川に落としてしまい嘆いていると、ヘルメース神が現れて川に潜り、金の斧を拾ってきて、きこりが落としたのはこの金の斧かと尋ねた。きこりが違うと答えると、ヘルメースは次に銀の斧を拾ってきたが、きこりはそれも違うと答えた。最後に鉄の斧を拾ってくると、きこりはそれが自分の斧だと答えた。ヘルメースはきこりの正直さに感心して、三本すべてをきこりに与えた。それを知った欲張りな別のきこりは斧をわざと川に落とした。ヘルメースが金の斧を拾って同じように尋ねると、そのきこりはそれが自分の斧だと答えた。しかしヘルメースは嘘をついたきこりには斧を渡さなかった。欲張りなきこりは金の斧を手に入れるどころか自分の斧を失うことになった。
★凡神宮
・・・よく研究されており、とても面白い記事が掲載されています。さて、日本人はどうやら「金」より「銀」の方が好きみたい?
★日本人が魅かれやすい「白銀比」/アーティスHPより
デザインを美しくするためのテクニックとして、古来より人間が最も美しいと感じる比率である★「黄金比」について解説しました。
https://www.asobou.co.jp/blog/web/golden-rate
今回は、黄金比に並ぶ美しい比率のひとつとして、日本人に馴染みのあるとされている「白銀比」について解説していきます。
https://www.asobou.co.jp/blog/web/silver-ratio
●Wikiより
白銀比(はくぎんひ)と呼ばれるものは以下の2つがあり、いずれも無理比である。
(1)1:1+√2の比。貴金属比のひとつ(第2貴金属比)。
(2)1:√2の比。その1:√2≡ √2: 2という性質から、紙の寸法などに用いられている。
と書かれていますが、日本では「2. 1:√2の比。」として知られており、別名★「大和比」とも呼ばれています。学生時代に、√2≒1.41421356(一夜一夜に人見頃)の語呂合わせを使って記憶された方も多いかと思いますが、1:√2は、1:1.414(約5:7)を表す比率です。黄金比の黄金長方形のように、白銀比にも「白銀長方形」と呼ばれるものがあります。縦と横の比率が1:1.414の白銀比となっている長方形です。
作図方法を見て、お気づきかと思いますが、正方形の1辺と対角線の比も1:√2です。
白銀長方形の大きな特徴は、長辺で2等分すると、元の白銀比の長方形と相似形になる点です。
白銀長方形の縦横比は、私たちの身近なところにあるA版(A3・A4など)とB版(B4・B5)といったISO 216規格で定められる紙の寸法に用いられています。
「大和比」とも呼ばれるほど日本人に馴染みがあるとされている白銀比。西洋の黄金比と同じように、白銀比は、世界最古の現存する木造建築物である法隆寺の金堂や五重塔に使われており、国内の寺社建築や仏像の顔、日本絵画など「日本人が美しいと感じる比率」として古くから用いられています。
また、ドラえもんやアンパンマン、キティちゃんの顔といった人気キャラクターにも白銀比が用いられているため、私たち日本人に親しみある比率となっています。さらに最近では、意図的なのかどうかはさておき、東京スカイツリーにも白銀比が見られるそうです。(全高634mに対して第2展望台までの高さが448m 1:1.41)
数学者である中村滋の著書★「フィボナッチ数の小宇宙」では、2001年に日本人を対象にどのような比の四角形が好きかを調べた調査結果が記されています。調査結果によると、日本人に最も好まれやすいし四角形の比率は、
1位(19.3%)1:1.43(★白銀長方形に極めて近い)
2位(17.7%)1:1(★正方形)
3位(15.0%)1:1.62(黄金長方形に極めて近い)
となっており、日本人に好まれやすい比率が、白銀比に極めて近い値であることが分かります。
国内の歴史的建造物からキャラクターまで幅広く用いられている白銀比(1:1.414)。黄金比(1:1.618)よりも日本人に馴染みのある「美の比率」として知られていますが、白銀比の由来は日本人ならではの「もったいない」という精神から生み出されたものではないかとも言われています。興味深いのは、日本における白銀比は美しさを表現する基準ではなく、日本人に特有の物を大切にする★「もったいない」という感覚と合理性に基づいている点です。これは、建造物に正方形を用いる木造建築から始まったと言われています。丸太を伐採し、断面が正方形の角材を切り出すのは、無駄を出さない事が理由です。円に内接する長方形の面積を最大にする形が正方形である、と言うことだと思います。風呂敷や畳、法隆寺が正方形を基本とする理由も、その最適性と汎用性にあります。
白銀比や黄金比は、古くから用いられていた美術的要素ですが、現代においてもグラフィック、web、建築などのデザインに活用することができます。ぜひ、白銀比や黄金比をwebサイトのレイアウトやデザインに取り入れてみてはかがでしょうか。
【田村奈優太】(チーフディレクター)
https://watakoto.jp/card/nayuta
静岡県浜松市出身(1984年生まれ)、浜松市在住。印刷会社の営業を経験の後、2008年アーティスに入社。現在は、主に大学・病院サイトのディレクター・プランナーとして日々奮闘中。
・・・これらの比率を意識して制作しているわけではありませんが、自分の作品(構成、構図)を振り返ってみると、自然と「正方形」や「白銀比」そして「黄金比」になっていることが多い。そういう感覚や感性が、しみついている(DNA)みたいです。