アントロポセン | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・新しい言葉に出会った。

 

《人新世(アントロポセン)》

ノーベル化学賞受賞者のドイツ人化学者パウル・クルッツェンによって考案された「人類の時代」という意味の新しい時代区分。人類が地球の生態系や気候に大きな影響を及ぼすようになった時代であり、現在である完新世の次の地質時代を表している。地球上の岩石層に残された生物の化石などをもとに時代を区分する地質時代では、時代の区分は大きなものから「代」と呼ばれ、それが「紀」に分かれ、さらに「世」に分かれる。われわれ人類の活動は、地球の歴史の中でほんの1万1700年ほど前の「新生代・第四紀・完新世」に始まり、現代まで続いていると言われている。しかし、産業革命以後の約200年間に人類がもたらした森林破壊や気候変動の影響はあまりに大きく、「完新世」は★もはや人類中心の「人新世」となっているということだ。人新世は、地質学の国際組織「国際地質科学連合」に公式に認められた時代区分ではない。国際的な評価を得るためには、岩石層に刻まれた完新世と人新世との★境界線をはっきりと定義する必要があるということで、今日もさまざまな学者が研究を続けている。

 

《「苦境の今こそ、人類の岐路」》/話:大澤真幸

人類の力が自然に対して強すぎるため、気候変動で大災害が頻発する、人類の活動が地球環境を変える時代が訪れたということです。それにより私たちはかえって、自然への自分たちの無力を思い知らされる逆説が生じている。今回のパンデミックも、私たちが自然の隅々まで開発の手を広げたことで、未知の病原体という『自然』から手ひどい逆襲を受けている。

★「メンタル面の崩壊」とは「たとえば、各国の医療現場で人工呼吸器の絶対数が不足し、高齢の重症患者と若い重症患者、どちらに呼吸器を優先的に装着するか、という選択を迫られる事態が多発しています。人工呼吸器を若者に回さざるを得ないとの判断。それは苦渋の決断で、★社会を維持していく優先順位では、ある意味で正しいとも言える。しかし、その決断は『最も弱い立場にある人こそ、最優先で救済する』という、★人間倫理の根幹をないがしろにしてしまうおそれがあります」「そういう判断を重ねることで、倫理的なベースが侵され、『弱い人を見捨てても仕方ない』という感覚が広がり定着してしまう可能性がある。パンデミックの長期化・深刻化は、人心の荒廃まで招きかねません」「社会システム自体がグローバル化し、解決には地球レベルでの連帯が必要なのに、政策の決定権は相変わらず国民国家が握っている。それは私たちが、現時点では自国に対して一番レベルの高い連帯感・帰属意識を抱いているからです。それを超える連帯を実現させなくてはいけない」「新型コロナウイルス問題がそうした膠着(こうちゃく)状態を変える可能性があります。第一に、気候変動は非常に長いスパンで影響が表れるため、対応も進みにくかったが、ウイルスはあっという間に世界中に広がり、一人ひとりの命を直接脅かしています。気候変動問題の存在を否定したトランプ米大統領も、新型コロナウイルスについては『問題ない』との自説をすぐに引っ込め、真剣に取り組まざるをえなくなった。★非常時には歴史の流れが一気に加速されます」「第二に、政治的・経済的に恵まれた人々は、格差や貧困、海水面の上昇など従来の社会問題から逃れられたが、新型コロナウイルスには多くの著名人や政治家も感染しています。★『民主的で平等な危機』であり、社会の指導層・支配層もわがこととせざるを得ない。その分、思い切った対策が進む可能性がある」「第三に、今回のパンデミックが終息したとしても、新たな未知の感染症が発生し、広がるリスクは常にある。日常生活の背後に『人類レベルの危機』がいつ忍び寄るか分からないことを、★私たちは知ってしまった。それが私たち自身の政治的選択や行動に大きな影響を与えるかもしれません」「ポジティブな道とネガティブな道、どちらに進むかという岐路に私たちは立っています。★持続可能な生存には『国を超えた連帯』という道以外あり得ませんが、危機的な状況ではかえって各国の利己的な動きが強まりかねません」「人間は『まだなんとかなる』と思っているうちは、従来の行動パターンを破れない。★破局へのリアリティーが高まり、絶望的と思える時にこそ、思い切ったことができる。この苦境を好機に変えなくては、と強く思います」

 

・・・「メンタル面の崩壊」恐ろしいことです。最近「コロナストレス」のことが多く話題になっていますが、

 

《人が人と離れるストレス》集会中止、休校、テレワーク、社会的距離ソーシャル・ディスタンスの心理/文:碓井真史(新潟青陵大学大学院教授、社会心理学、スクールカウンセラー)

■社会的距離とは、ソーシャル・ディスタンスとは

社会的距離、ソーシャル・ディスタンス(社会的距戦略、社会的距離の確保:ソーシャル・ディスタンシング)とは、公衆衛生上の用語で、感染拡大を防ぐために意図的に人と人との距離を保つこと、人が近づく場を避けることです。(社会学では、ある人々を排除して心理的にも遠ざけることを社会的距離と言いますが、公衆衛生上は単に物理的に離れることです。)今、日本でも新型コロナウイルス感染が拡大する中で、両手を広げても触れ合わない距離、2メートルほどの距離を取ろうと言われています。大きな会議は中止、イベントも中止。居酒屋も、カラオケも、スポーツジムも、宗教的集会も、繁華街に行くことも控えて、人が集まってギュウギュウ・ムンムン・ガヤガヤすることを避けようとしています。学校も休み、仕事はリモートワーク。スポーツ観戦もコンサートもなくなり、趣味の集まりもなし。隣同士ぴったり座ることも、握手さえも、控える雰囲気です。寂しい思いをしている人も、たくさんいることでしょう。子どもも大人も、みんなで集まってワイワイ、ガヤガヤすることは、楽しいことですから。気の合う仲間と集まることは、素晴らしいストレス発散であり、スキンシップは心を癒します。ドラマで見る大金持ちの家の食卓は、大きなテーブルのあっちとこっちに座って食事ですが、それは冷たい家族の象徴として描かれてきました。でも今、私たちは感染症を予防するために、距離をとること、ソーシャル・ディスタンスを求められています。楽しい集まりは、全てなくなりました。社会的距離は、感染症予防にとっては、とても大切なことです。社会的距離を取ることは、生活の新しい基準にさえなっています。けれどもそれは、大きなストレスとなって、私たちの心と体にダメージを与えるのです。

■社会的距離を保つことのストレスと症状(アメリカ心理学会)

新型コロナウイルスの感染者が世界中で増える中、アメリカ心理学会は、社会的な距離を保つことを求められたら私たちの心に何が起きるのかを警告しています。この文書は、日本心理学会によって翻訳されて公開されています。

★<もしも「距離を保つ」ことを求められたなら:あなた自身の安全のために:日本心理学会

今私たちは、人が人と離され、切り離された状態になっています。意義深い活動も、気楽な気晴らしも、楽しい集いも、消えています。そんなときに、私たちの心と体、私たちの社会に何が起こるのか。アメリカ心理学会は、今までの心理学の研究から、次のような問題を示しています。

○恐怖と不安/病気の恐怖、仕事の不安、品不足。心配と不安はつきません。そんなことばかり考えていると、眠れなくなったり、本来やるべきことができなくなったりしてしまいます。

○抑うつと倦怠(けんたい)感/意味のある活動が奪われ、いつもの活動が奪われます。その結果、悲しい気持ちになり、心が落ち込み、日常生活に支障が出るよう疲れ、だるさを疲れを感じることもあります。

○怒り、フラストレーションやイライラ/新型コロナウイルスと、社会的距離のおかげで、思うようにならない日々が続いています。誰だって、イライラして、フラストレーション(欲求不満)がたまります。普段は穏やかな人さえ、怒りっぽくなることもあるでしょう。

○スティグマ化/スティグマとは烙印(らくいん)のことです。悪いことの印としつけられるのが、烙印です。感染症にかかること、家族や社内から感染症患者が出ることが、スティグマになってしまうこともあるでしょう。

○社会的弱者/様々な社会的弱者は、ますます弱者になっていきます。感染症の流行以前から心や体の問題を抱えていた人、介護が必要な人などが、今まで以上に困った状況になります。また研究によると、医療スタッフも、仲間との社会的距離を取らざるをえないことで、心の辛さを感じやすいとされています。

■社会的距離を保つことのストレスへの対策(アメリカ心理学会)

ではどうすれば良いでしょうか。アメリカ心理学会では、次のような対策を勧めています。

○信頼できる情報を獲得しよう:情報との正しい付き合い方/正しい情報を手に入れましょう。怪しげな情報に振り回されてはいけません。WHOや厚労省が何と言っているのか、確認しましょう。WHOも厚労省も信用できないと言う人もいますが、では何を信じるのでしょうか。

WHOの言葉を信じないのはなぜ?:「新型コロナ感染予防にマスク着用不要」:私たちとヤフコメ民と情報> またアメリカ心理学会は、ウイルスや感染症に関する情報に触れすぎることも、恐怖や不安を増大させると指摘しています。★コロナだけに心を奪われることなく、その他の読書や音楽などを楽しみましょう。

「共感疲労」コロナ報道を見て苦しんでいるあなたへ:テレビを消してラジオをつけよう

○日々のルーティンを作り、それを守ろう/学校にも仕事にも行かなくても、生活のリズムを守りましょう。仕事、勉強、運動、娯楽、★日常的な活動を続けましょう。

○他者とのバーチャルなつながりを保とう/日本でも、もうみんな始めていますね。オンライン飲み会など、ニュースでも紹介されています。電話でも、SNSでも、いつも会っているのに会えない人とつながりましょう。懐かしい友人と連絡を取り合うのもいいですね。祖父母と孫がネットでおしゃべきも素敵です。手作りマスクの楽しい作り方などを、SNSで交換し合っている人もいます。また、アメリカ心理学会は、ペットも心の支えになると勧めています(ただし、手洗い消毒に気をつけましょう)。

○健康的なライフスタイルを維持しよう/十分な睡眠とバランスの良い食事は大切です。家の中でもできる運動もしましょう。コロナによるストレス発散で、お酒の飲み過ぎなどは控えましょう。

○ストレスを管理し、前向きでいるために心理的方略を使おう/アメリカ心理学会は勧めています。自分のストレスや不安のもとは何なのか。現実的に考え、冷静になり、★過剰に騒ぎすることとは控えましょう。自分のできる努力はする、★自分ではどうしようもないことは受け入れましょう。今、我慢して社会的距離を取っていることは、みんなのためにとても大切なことだと、思い返しましょう。ポジティブ心理学の研究によれば、毎日感謝日記をつけること、その日にあった良い出来事を思い出すことが、心の健康につながります。ポジティブ心理学は、人が幸せになる方法など、人のポジティブな面を研究する心理学です。

■コロナ騒動の後に起こること(アメリカ心理学会)

新型コロナウイルスの流行が落ち着き、社会的距離を取る必要も薄くなっていったとき、何が起きるでしょうか。もちろん良いことなのですが、アメリカ心理学会は次の注意も促しています。騒動の後には、様々な感情が湧くでしょう。ほっとした安心感、欲求不満や怒り、自分が成長した感じ。騒動はおさまったのに、その後で不安になったり、眠れなくなったり、酒の量が増えたり、日常生活に支障が出ることもあります。自然に治れば良いのですが、症状が続くときは、医療機関に行きましょう。

■今はみんながストレスがたまっている

人と離れていなければならない。やりがいのある活動も、心休まるリラックスできる集まりも、今はお休み。みんなにストレスがたまっています。あなたも、あなたの周りの人もストレスがたまっています。まずは、自分のストレスを自覚しましょう。★自覚すれば、コントロールもしやすくなります。自覚のないままイライラしていると、つい言動がキツくなります。自分をイラつかせる周囲が悪いと感じたりもします。こんな人が二人いて、お互いにイライラしてぶつかれば、人間関係のトラブル発生です。それがまたストレスになります。こんなことが、家庭でも職場でも、起きているでしょう。自分にもストレスがたまり、相手にもストレスがたまっています。責め合うのではなく、理解し合いましょう。ほんの少し、自分に優しく自分をいたわり、相手に優しく思いやりの心を持ちましょう。ウイルスとの戦いは、長期戦になりそうです。それでも、いつかは終わります。コロナ騒動が終わった後で、恨みつらみが残り、人間関係が壊されてしまうのではなく、協力して乗り切ったとさわやかに思えるようになることをめざしましょう。

■病気と偏見差別いじめ

歴史の中で、いくつもの病気が偏見差別の対象になってきました。私たちは恐れています。コロナの感染だけでなく、人から責められ、恥をかくことを。「我が社(店、学校)から一人の感染者も出すな」。そんなスローガンも掲げられます。それが感染予防に努めようという意味なら良いのですが。ある種の病気は、スティグマ(烙印)になります。★慰められるべき病なのに、責められるべき失態、悪による報い、業(ごう)になってしまいます。ハンセン病、精神病、エイズ。多くの人々が、社会からの不当な扱いで苦しんできました。人々は病気自体で苦しみ、病気による偏見差別で苦しんできました。★その偏見差別は、社会全体を蝕むことにもつながります。それは今、新型コロナウイルスの感染爆発が起きている世界で、日本で起きています。中国人やアジア系の人が欧米で偏見差別の対象になり、また流行地の移動に伴って、ヨーロッパの国同士でも起きています。

独国境付近で仏人へのコロナヘイト激化 卵投げ付けられる例も:時事通信4/12

日本でも、感染者に対してだけでなく、医療従事者への偏見差別、その家族へのいじめ問題なども起きています。

医療従事者への「風評被害」のひどい実態 日本医師会が注意喚起の動画4/8(水) Jcastニュース

医療従事者の子どもが、学校で「バイキン」と言われたという報道もあります。子どもだけでなく、大人も、医療従事者や家族を不当に避ける人々がいます。宅配の配達員さんへの心ない言動も、話題になっています。「バイキン扱いされた」と嘆いている人もいます。このような偏見差別いじめが、医療従事者や働く人々の心を痛めつけることにもなります。普段でも偏見差別いじめはだめですが、感染拡大の非常時にそんなことになれば、社会の混乱は増し、かえって感染の危険性を高めることにもなるでしょう。だから★何とかしないといけません。

■新型コロナウイルスによる偏見差別を止めるために

アメリカ心理学会は、新型コロナによる偏見差別を止めるための発言をしています。日本心理学会がそれを翻訳して公開しています。

新型コロナウイルス(COVID-19)に関わる偏見や差別に立ち向かう:日本心理学会

病気の流行は、偏見差別を生みやすいものです。「チャイナウイルス」「武漢ウイルス」などの名称は偏見差別につながりやすいと、アメリカ心理学会は指摘していますが、幸い日本ではほとんど聞かれないネーミングです。それでも、日本でも世界でも、病気による偏見差別は起こり続けています。しばしば社会的弱者が偏見差別の対象になり、そのことでさらに彼らの健康が悪化してきました。

■コロナヘイト、コロナによる偏見差別いじめを防ぐために私たちができること

では、私たちに何ができるのか、アメリカ心理学会は次のような提言をしています。

○事実を伝えること/私たちはみんな、★すでに偏見を持ってしまっています。少数者、病人、障害者、外国人に対して、決まり切ったステレオタイプ的な見方もしがちです。感染症の流行時などは、正しい情報を十分に伝え続けないと、歪んだ偏見が強くなりがちです。感染症がはやる前から差別されやすい人々に対する配慮を、最初の段階から忘れてはいけません。日ごろからいじめの対象になりやすい子は、このコロナ騒動の中でまたいじめられていないか、注意して見守らなければなりません。新潟県の三条市の郵便局の職員が感染したと報道された時です。この人は、郵便配達の業務をしていました。郵便局はいったん閉めて消毒が行われましたが、この職員がどの地域に配達していたかは発表されませんでした。新潟県の担当者と専門家が、郵便物を介しての感染はまず考えられないときちんと説明をしたのです。もしも、この正しい事実を説明しないままに配達地域を発表などしていたら、地域の人は余計な不安に駆られたでしょうし、郵便局職員への偏見差別が生まれていたかもしれません。★危険は危険と伝え、安全は安全と伝える、正しい情報が必要です。

○社会的に影響力を持つ人たちを巻き込む/感染症を特定の国や人々と結びつけることが、偏見差別につながります。みんながそんな誤った考えを持たないように、★政治家、有名人、リーダーたちが、まずしっかりとした正しい考え方をもつことが必要です。このような社会的に影響力の強い人々が、偏見差別を受けている人と積極的に交流している姿を見せることも、偏見差別防止に効果的だとアメリカ心理学会は勧めています。この方法は、今回に限りません。たとえば、対立する2つの民族の、それぞれを代表するような人が笑顔で語り合い握手をする姿を見せることで、民族間対立を和らげる方法などが、これまでも実践されてきました。

 

・・・とは言うものの、現実はそういう立場の方々がどうも頼りないのですよねえ。

 

〇感染経験者の声を広める/感染しても、ほとんどの人が回復します。そのような人たちの生の声を聞くことは、冷静さを保つために必要なことです。医療従事者をみんなでたたえることも、彼らへの偏見差別いじめ防止につながります。

動画:パリ市民、バルコニーから医療従事者に拍手送りエール フランス

医療関係者らに感謝 拍手でたたえる:茨城

放置すれば、ひどい非難や偏見差別いじめが起きやすいのですから、★心ある人が積極的に良いことをしましょう。

 

・・・「心ある人」って誰のことでしょうか?

 

〇民族の多様性を示す/感染予防のためには、いろんな人たちが協力し合う必要があります。いろいろな職業、様々な国、多様な社会的立場の人たちが協力し合わなければ感染予防は進まないことを示しましょう。偏見差別は、★多様性の軽視から生まれます。「日本人は規則にうるさいまじめな努力家」と諸外国からは見られているかと思いますが、国内にいる私たちは、★いろんな日本人がいることを知っています。明るいとか、うるさいとか、不潔とか、ある人々のことをそう思うのですが、実際は様々な人がいるのです。

〇倫理的な報道の推進/感染者や所属組織を悪いと★言っているかのような報道は避けなくてはなりません。

 

・・・しかし、そういう感じの報道やコメンテーターが多いような気もしますし、批判や非難ばかりが聞こえてきます。

 

〇根拠のない話、うわさ、ステレオタイプを正し、偏見を助長する言説に異議を唱える/偏見差別を広げるような、無責任なうわさ話、ツイートなどをしない。むしろ、そんなことは間違いだと発言していく責任が、私たち一人ひとりにあるでしょう。

 

・・・そうなんですが、圧倒的にツイートやSNSで拡散されてしまうと止めようがない。

 

■いじめが起こりやすい環境

上記のアメリカ心理学会からの提言とは別に、教育心理学の分野で、いじめが起きやすい環境の研究が行われています。いじめたい衝動を持った子が、★いじめを許容される環境に置かれたときに、いじめは発生します。様々な不安や不満を、どこかにぶつけたいと感じている子がいます。たまたま、ちょうどよい攻撃対象をみつけます。そして、その子をいじめることが許される場で、いじめは起きます。もちろん、どの場所でも「いじめはだめ」なのですが、心が感じる環境は違います。たとえば、高圧的な担任のもとでいじめは起きます。子供が先生の真似をして、弱肉強食の、力でねじ伏せるような雰囲気ののクラスで、いじめは起きるのです。一方、ただの友達のような頼りない担任のもとでも、いじめは起きます。先生がクラスの統制をとれないので、クラスは無法地帯になってしまい、いじめが起きるのです。これは、大人の世界も同じかもしれません。みんなが不安を感じ、様々な欲求不満を感じているそんなとき、国のトップが自国のことしか考えない態度を取れば、国民も他国民に対する偏見差別を強めるでしょう。一方、リーダーシップを取れない頼りない人がトップになれば、少しでも感染の危険を感じる人々を平気で排除し、弱者を押しのけて強者だけがマスクやトイレットーペーパーを手に入れる社会ができてしまうのでしょう。強い者だけが生き残るような社会では、困ります。感染が広がる中、私たちは社会的距離を取らなければならないのですが、★心には絆が必要なのです。国内でも都道府県境を越える移動を控えましょうと、各地域の知事が要請していますが、それは日本全体での感染拡大を防ぐためです。自分の地域や国を守るのは当然ですが、移動自粛要請は、自分の地域だけを守り、他地域の人を嫌っての行為ではないはずです。新型コロナウイルスとの戦いは、戦争です。戦いに勝つためには、仲間同士が良いチームにならなければなりません。

 

・・・社会構造そのものが「いじめが起きやすい環境」になっているように思います。「心に絆が必要」なのですが、この文の最後が気になります。

★新型コロナウイルスとの戦いは、戦争です。戦いに勝つためには、仲間同士が良いチームにならなければなりません。

「戦争」という言葉を簡単に使用するのはいかがかと思います。しかも、戦いに勝つために「仲間同士が良いチーム」というのも、切り離して表現してほしいと思います。これは批判ではなく、気持ちはわかるのですが、誤解を生みかねないと思うのです。現実に、世界のどこかの地域では「戦争」状態に陥っているところもありますし、私たち「戦争を知らない子どもたち」なんて悠長なこと言ってますが、実際に★「平和を知らない子どもたち」がいることをしっかり認識すべきだと思っています。それは、何よりも自分自身に向けて、そう常に言い聞かせているところでもあります。弱い自分との★「闘い」(乗り越えるという意味)なのです。他者や社会に発信することに重点を置くのではなく、自分自身を振り返り戒めること、今そのために「外出せずに」じっと耐え忍び考えているところ、ではないのかなあ?????????