《大島エリア》
https://setouchi-artfest.jp/artworks-artists/artworks/oshima/
《作品No. os01「青空水族館」》作:田島征三
陸の上に海底の世界が広がる、元は入所者の寮。大粒の涙を流し続ける人魚や、難破船と水中の多様な生き物の空間など、回遊型インスタレーション。海岸の漂流物や廃材、木の実などを使っている。ステンドグラス制作=村上加代子/人形制作=安藤洋子 海藻おしば=野田三千代
・・・空も海も、そして展示も「青い、蒼い、碧い」。
・・・あかい、しろい。
【田島征三】(1940~)
絵本作家、美術家。同じ絵本作家の田島征彦は同年生まれの双子の兄弟だが、苗字の読み方は征三が「たしま」、征彦が「たじま」を名乗っている。本来の読み方は「たしま」だが、征三が先に「たしま」で世に出たため、征彦はそれと区別する意味で「たじま」と改めた。血液型はB型。辰年生まれ。山羊座生まれ。大阪府堺市生まれ。父は軍人であり、中国でスパイを斬殺した事件が新聞に報道されたことがあった。このため戦犯として追及されることを恐れた父の意向により、戦後まもなく父の郷里の高知県に一家で移住。ここで幼少期を過ごす。土佐高校卒業後、多摩美術大学図案科を卒業。在学中に『しばてん』(1971年に改作・出版)を制作する。1964年、初めての絵本『ふるやのもり』(福音館書店)を出版。1969年、東京都西多摩郡日の出町でヤギや鶏を飼い、農耕など自然と接するかたわら創作に取り組む。同年、『ちからたろう』で第2回世界絵本原画展「金のりんご賞」受賞。1971年、第3回同展の国際審査員として参加。1988年、『とべバッタ』で第11回絵本にっぽん賞、『もりへさがしに』でボローニャ国際児童図書展「グラフィック賞推薦」受賞。新潟市美術館で「田島征彦・征三展」を開催。1998年、静岡県伊東市に移住、木の実や流木によるオブジェ制作も始める。2009年、新潟県十日町市に第4回大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレの一環として鉢&田島征三・絵本と木の実の美術館をオープン。2005年3月末をもって廃校になった十日町市立真田小学校の校舎を再利用、廃校利用の成功例として注目されている。
http://ehontokinomi-museum.jp/
・・・「絵本と木の実の美術館」にも行ってみたい。
《作品No. os02「森の小径」》作:田島征三
雑木、雑草による魂の庭、入所者や島を訪れる人々の心癒される庭をつくっている。島に自生し、潮風に強いトベラやウバメガシ、かつて入所者が山に登り鑑賞していた山つつじを山から移植。また入所者が育てている盆栽の松などを提供してもらい作庭している。大島で暮らす人たちや訪問者が散策を楽しめる庭をめざしている。
《作品No. os03「Nさんの人生・大島七十年」-木製便器の部屋-》作:田島征三
大島での人生を立体的に見せる、島外のお店が並び、コンサートなども開催される大島あおぞら市。2012年の同市で、田島は同郷(高知県)の入所者、Nさんから大島青松園入所時のことから隔離政策が行われていた時代の生活の様子を聞いた。そしてNさんの人生をテーマにライブペイントをして絵巻物を制作。それをもとに、ご本人の協力も得て空間アートをつくる。
・・・デュシャンの小便器「泉」にも衝撃を受けたが、このNさんの「便器」の存在感にはかなり圧倒された。