阪大ジャズ | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・「令和」を迎える前に、渋谷毅さんのCDを聴きながら、報告を忘れていたかもしれない大阪大学「記憶の劇場」のこと。

 

《「記憶の劇場Ⅲ」活動⑥》「TELESOPHIAと芸術・文化・生活」

https://kiogeki.org/2018/06/09/1286.html

1年目「紛争・災害のTELESOPHIA」では、阪神淡路大震災を主なテーマに、震災復興における文化活動について調査・研究し、朗読劇、トークイベント、映画上映会などを行いました。2年目「旅・芸のTELESOPHIA」では、旅(移動)を伴う芸能を取り上げ、上演を鑑賞し、トークイベントも開催し、現在の劇場の機能と旅(移動)と芸能について話し合いました。これらの成果に加え、「日本ジャズのTELESOPHIA」として、★日本のジャズにも着目します。芸術や文化における知やわざが、どのように時空を超えて現代・未来に伝えられているのかを考えます。

 

 

開催日★2018年9月17日(月祝)、10月7日(土)、11月25日(日)、2019年1月、2月ほか

場所:大阪大学豊中キャンパス、神戸映画資料館、能勢淨るりシアターほか

講師★渋谷毅(ピアニスト)、川村年勝(音楽プロデューサー)、阿波木偶箱まわし保存会、伊藤拓也(演出家)、古川友紀(ダンサー、散歩家)、富田大介(追手門学院大学)、渡辺浩司(大阪大学文学研究科)、山﨑達哉(大阪大学総合学術博物館)ほか

https://kiogeki.org/

本プログラムは、大学博物館の特性を生かしながら様々なジャンルの芸術活動に関わり、企画運営しつつアート・マネジメント人材を育てるプログラムです。博物館に収められているいわゆる〈ミュージアム・ピース〉の豊かさを引き出し、〈生きたアート〉として公開していく文化芸術ファシリテーターの育成をめざします。様々な〈ミュージアム・ピース〉を活用したり、また創造や収集したりすることで、地域社会との協奏による芸術実践の試みと基礎研究的な潜在力とを連動させた「リサーチ型ミュージアム」のあり方を探求します。演劇、音楽、美術、アートなどばかりではなく、自然科学の領域までカバーして、多様な文化領域のファシリテートに柔軟に対応できる人材育成のプログラムを用意しています。受講生は、新しい展覧会や、アート・イベント等を創出していって欲しいと思います。そしてそれが広く関西や日本の文化芸術シーンを活性化することにも繋がって行くことを期待しています。本年度はこのプログラムの3年目となり、一応の★節目と考えております。

 

 

《大阪大学会館》(大阪大学共通教育本館)登録年月日:20040609

http://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/117227

旧制浪速高等学校校舎として建設。鉄筋コンクリート造で、南面する4階建、塔屋付の南棟の北面西端に、3階建の北棟が続きL字形平面をつくる。平明ながら尖頭形の窓や塔屋部等のネオゴシック風の外観意匠に特徴がある。大阪府営繕課の設計で、大林組の施工。

https://facility.icho.osaka-u.ac.jp/daigaku-hall/index.html

大阪大学会館は、これまで「イ号館」と呼ばれ、昭和3年(1928年)に旧制浪速高等学校の校舎として建てられ、学制改革により大阪大学に移管されました。以降、旧教養部の建物として、また、近年は、共通教育本館として使われ、平成16年(2004年)には、国の登録有形文化財建造物に指定されました。大阪大学が創立80周年の節目となる年を迎えるにあたって、「阪大人の共通の思いを寄せる施設」、さらには、「大阪における学術の伝統を受け継ぐシンボル」として、社学連携、産学連携、国際連携に関するさまざまな活動が行われるように、平成23年、新たに「大阪大学会館」として整備されました。

 

 

 

《ベーゼンドルファー》

http://boesendorfer.jp/

「ウィンナートーン」の代名詞となったベーゼンドルファー。リスト、ブラームス、ヨハン・シュトラウス、ブゾーニ・・・数多くの音楽家からの助言、そして「至福のピアニッシモ」といわれる美しい響きを大切に継承し、楽器としての個性を確立することができたピアノです。そして、現在も伝統工法に従い、熟練した職人たちの手で十分な時間をかけて製作されています。世界に送り出されるベーゼンドルファーは、ウィーンの音色の使者として重要な役割を果たしています。 ベーゼンドルファー社はモーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、リストなど、音楽歴史に名を残した偉大なる作曲家たちを輩出した「音楽の都ウィーン」で、1828年に設立されました。創業者のイグナッツ・ベーゼンドルファーはウィーン生まれの職人で19歳の時、オルガン製造者のヨーゼフ・ブロッドマンに弟子入りし、弟子の中でももっとも優秀な弟子だったと言われています。当初から高品質、高水準で素晴らしい名声を得ており、1839年にはオーストリア皇帝から初めて「宮廷及び会議所ご用達のピアノ製造者」の称号を授けられました。

★ベーゼンドルファー1920

http://21c-kaitokudo.osaka-u.ac.jp/news/2013/bosendorfer

1920年に製作されたBösendorferグランドピアノ。長さ252cm、現代ピアノのフルコンサート・ピアノより一回り小さく、セミコンサート・ピアノよりもかなり大きい。鍵盤の数が現代ピアノの88鍵よりも4つ低音域に広がっており、★92鍵もある。「フォルテピアノ・ヤマモト・コレクション」の山本宣夫氏によって修復された。大阪大学会館 Osaka University Hallに常設されている。

【山本宣夫】

http://phoenixhall.jp/interview/2004/06/01/747/

http://phoenixhall.jp/interview/2004/08/01/738/

http://phoenixhall.jp/interview/2004/10/01/733/

堺市在住の山本宣夫さん。日本での修業を経てウィーンの名門ベーゼンドルファー社でも研さん、オーストリア国立芸術史博物館でも古楽器の修復を学んだ"筋金入りのピアノ修復師"だ。活動拠点の「フォルテピアノヤマモトコクレクション」(堺市東区大美野119−12スペースクリストーフォリ堺/072-237-3940)には、山本さんが心血を注いで復元、修復してきた貴重な収蔵品が並ぶ。黒塗りのグランドピアノ全盛の現代にあって、いにしえの楽器とその音色を通し音楽の"再発見"を願う山本さん。

 

 

【川村年勝】(1947~)

1947年東京都足立区生まれ。1970年代から日本ジャズシーンの中枢に関わる。坂田明、古澤良治郎らのマネージメントや、「サマーフォーカス・イン」、「ミッドナイト・ジャズ・イン」など、音楽イベントのプロデューサーとして活躍。アルバムのプロデュース作品は20作を超え、彼の関わったミュージシャン達は今でもその輝きを失うことなく活躍している。中でも、1983年にプロデュースした★「屈斜路湖ジャズフェスティバル」(カムイトラノ)は、日本ジャズシーンにおける数多あるフェスティバルの中でも最高ランクの評価を得ており、歴史的に特筆されるものである。1990年、コンサートの打ち上げ中に脳内出血で倒れ、一命は取り留めるも、左半身の自由を失う。現在なおリハビリ訓練を受けつつ、徐々にシーンに復帰し、イベント・プロデュースやCD制作を手掛ける。現在、札幌在住。札幌の音楽シーンにも多大な影響を与え続ける。TKセクション・プロデューサー、川村塾・塾長、イイモノ出前プロジェクト・アドバイザー。

★カムイトラノ'83/1983年7月30日(雨)

プロデュース:赤塚不二夫

総合司会:タモリ

坂田明、山下洋輔、日野皓正、原信夫とシャープス&フラッツ、ザ・プレイヤーズ。渡辺香津美、山岸潤史他

★カムイトラノ'84/1984年8月4日

総合司会:谷啓

渡辺貞夫、山下洋輔、日野皓正、向井滋春、渡辺香津美、大野えり、高橋達也と東京ユニオン、本多俊之、松本英彦、仙波清彦、マリーン&ウイスパー他

 

 

【渋谷毅】(1939~)

1939年東京都生まれ。芸大付属高校2年の時、エロール・ガーナーを聴いてジャズに興味を持つ。同い年のジャズ・ピアニスト、プーさんこと菊地雅章とは高校三年間を共にしている。東京芸術大学在学中よりジョージ川口とビッグ4、沢田駿吾グループなどでピアニストとして活動。1960年代前半より作曲家・編曲家として歌謡曲、映画、CMなど数多くの作品を手がける。1975年に自身の率いるトリオを結成し、初のリーダー作『ドリーム』をはじめ、2枚のアルバムを発表する。1986年に従来の典型的なビッグバンド・スタイルから解放された“渋谷毅オーケストラ”を結成し、これまでに6枚の作品を発表。2017年現在も活動の中心としている。1990年代より渋さ知らズに参加。川下直広、不破大輔、芳垣安洋の三人と“RAdIO”を結成し、同名のアルバムを残している。1999年にデューク・エリントンの作品をレパートリーとするグループ“エッセンシャル・エリントン”を結成し、これまでに3枚の作品を発表。2007年から渋谷毅オーケストラのメンバーとのデュオ作品を発表。70歳を超えた現在も、月に15本以上のペースでライブ活動を行っている。浅川マキ、金子マリ、木村充揮、酒井俊、小川美潮、小沢健二などのヴォーカリストのギグやジャム、レコーディングに参加している。また、1980年代からは作曲家としてNHK★『おかあさんといっしょ』等の子供番組に作品を提供している。

1963坂本九「見上げてごらん夜の星を」(作詞:永六輔/作曲:いずみたく/編曲★渋谷毅)1969由紀さおり「夜明けのスキャット」(作詞:山上路夫/作曲:いずみたく/編曲★渋谷毅)1973アリス「涙化粧」(作詞:松本隆/作曲★渋谷毅)1973アリス「突然炎の如く」(作詞:松本隆/作曲★渋谷毅)その他多数。

 

・・・またまた、スゴイ人たちに出会ってしまったなあ。さらに、「金子まり」さんも会場におられ、渋谷さんのピアノで1曲披露してくださったのですから、もう大満足。ありがとう阪大。