文房四宝(2) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・、私だけではないと思いますが、幼少時から「文房具」に愛着があり引き出しの中には使いきれないほどの鉛筆やら消しゴムやら定規がギッシリ。今でも覚えていますが、中学入学祝は「万年筆」、当時発売のPILOT(パイロット)1963「キャップレス万年筆」(ノック式万年筆)」です。

http://www.pilot.co.jp/products/pen/fountain/fountain/capless/

その後はまったZEBRA(ゼブラ)1977「シャーボ(SHARBO)」、もちろん外国のパーカーやペリカン、モンブラン、クロス、シェーファー、ラミーなどなども憧れでした。

https://www.zebra.co.jp/pro/listsharp_shabo.html

 

 

・・・さて、「カエル友の会」として紹介しておきたいのは、

 

【小野道風】

平安時代の貴族★能書家(書道家)です。藤原佐理と藤原行成と合わせて三蹟といわれています。ある日、道風は★蛙が一生懸命に柳に飛びつこうとしている光景に出くわします。どうせ無理だろうと眺めていると、蛙が柳の葉に飛びつきました。この光景をみて道風は頑張って努力すれば道は開けると悟ったという逸話があります。

 

 

・・・こんなに多く描かれたカエルは、他に見ないですねえ。

 

 

《参考》「青柳総本家」

https://www.aoyagiuirou.co.jp/

トレードマークは柳に飛びつくカエルをデザインしたもので、★小野道風の故事(目標に向かって何度でも努力を繰り返す)から来ている。杉本健吉画伯によりデザインされた。主力製品のういろうと、英語で柳を意味するwillowの発音が似通っているのは偶然の語呂合わせである。

 

・・・さらに、毛筆で描かれたカエルの最高傑作が、

 

《鳥獣戯画》

http://www.kosanji.com/chojujinbutsugiga.html

鳥獣戯画は甲、乙、丙、丁の4巻からなり、ウサギや★カエル、サルなどさまざまな動物が擬人化されて登場します。その動物の種類は約70匹。作品の中で動物たちは葬儀や流鏑馬(やぶさめ)などの行事や、賭博などをしており、人間と同じように描かれる動物たちがとてもユニークに描かれています。そんな鳥獣戯画は現代でもとても人気があり、グッズやアニメなど、さまざまな姿になって多くの人を楽しませています。鳥羽僧正覚猷(1053〜1140)の筆と伝えるが、他にも絵仏師定智、義清阿闍梨などの名前が指摘されている。いずれも確証はなく、作者未詳である。天台僧の「をこ絵」(即興的な戯画)の伝統に連なるものであろうと考えられている。

 

・・・くやしいけれど、「鳥獣戯画」のカエルを超えるカエルに出会ったことがない。

 

 

真鍋井蛙】(まなべせいあ)

http://sankyuu.sakura.ne.jp/topics/2018topics/manabe.html

1955年、香川生まれ。奈良教育大卒。梅舒適に師事。読売書法会理事、日本書芸院理事、日本篆刻家協会代表理事、西冷印社名誉社員、斉平篆会代表。園田学園女子大学講師、大阪府立三国丘高校教諭。著書/★『楽篆ビタミンA』三圭社、『超かんたん篆刻』芸術新聞社、『来楚生・篆刻秘法』二玄社、『はじめての篆刻入門』淡交社、★『もうひとりの熊谷守一』里文出版2002ほか。

 

●『楽篆ビタミンA』編: 真鍋井蛙/三圭社2005

http://www.sankeisha.co.jp/vitamin.html

 

・・・真鍋井蛙さんが「熊谷守一」さんの本を出されている、大好きな人が一石二鳥です。

 

《NEWS》2015.1.10橋本新聞より

日本篆刻(てんこく)家協会・代表理事の眞鍋井蛙(まなべ・せいあ)さんの篆刻作品を紹介する「篆刻書画 眞鍋井蛙展 めでたいを、きざむ。」が1月9日、和歌山県橋本市学文路861の「ヒロ画廊」で始まった。同画廊代表の廣畑政也(ひろはた・まさなり)さんは、「篆刻とは印章を作成する行為ですが、眞鍋先生は、それを現代アートの域にまで高められ、篆刻ファンの心を魅了しています」と話し、来館を呼び掛けている。1月25日(日)まで。入館無料。会場には篆刻80点、書画20点の計100点を展示。例えば掛軸(かけじく)の真ん中に「射石飲羽(いせきいんう)」と刻んだ篆刻、脇にその説明文と側款(そっかん=サイン)を押印(おういん)。射石飲羽とは、虎と間違えて射た弓矢が、その羽根さえも飲み込むほどに、石を貫いた(一念岩をも通す)という意味。長い掛軸のほとんどが余白の中央で、真四角に彫られた篆刻が、威風堂々の存在感を示している。また、超一級の陶芸家・安藤實(あんどう・みのる)さん作の「角皿」や、名高い伊賀陶芸作家・稲葉直人(いなば・なおと)さん作の「お椀」には、それぞれ「寿」という眞鍋さんの篆刻が施されていて、髪が長く伸びた老人の〝象形(しょうけい)〟とされる「寿」という文字は、見事にその「めでたさ」をかがやかせている。さらに、「雪泥鴻爪(せつでいこうそう)」=雪解けのぬかるみの大きな鳥の爪跡(世間の出来事などは跡形もなく消え去ること)や、「観自在(かんじざい)」=すべての物事を自由自在に見ることができること=などの、風格ある篆刻作品が並び、篆刻した石や木、焼物などの素材(本体)も添えられている。眞鍋さんは「篆刻」について、幕末・明治の幕臣で剣・禅・書などの達人だった冨岡鉄斎(とみおか・てっさい)を例に挙げ、★「鉄斎は、篆刻に合わせて、書画を描いたと言われます。篆刻は書画(芸術)にとって、それほど大切ですし、皆様には、ぜひ篆刻を使ってほしいです」と話した。眞鍋さんは1955年、香川県生まれ。奈良教育大学で、篆刻界の第一人者・梅舒適(ばい・じょてき)先生に出会い師事。日本篆刻家協会代表理事、読売書法会理事、日展会友、日本書芸院理事、中国西冷印社名誉社員。主な著書に「ほれば印です」(芸術新聞社)、「超かんたん篆刻」(同)、「来楚生篆刻秘法」(二玄社)、「篆刻般若心経」(三圭社)、「はじめての篆刻入門」(淡交社)など多数。眞鍋さんの篆刻・希望者は「ヒロ画廊」(電話0736・32・8320)へ。「ヒロ画廊」の開館時間は午前11時~午後6時。場所は南海高野線・学文路駅より東へ徒歩8分。京奈和自動車道・橋本ICより車で7分。駐車場(4台分)あり。

 

《荘子》「井蛙(せいあ)には以(も)て海を語るべからず」

北海若曰、井蛙不レ可三以語二於海一者、拘二於虚一也。夏虫不レ可三以語二於冰一者、篤二於時一也。曲士不レ可三以語二於道一者、束二於教一也。今爾出二於崖涘一、観二於大海一、及知二爾醜一。爾将可三与語二大理一矣。

〔北海(ほっかい)若(じゃく)曰(いわ)く、井蛙(せいあ)には以(も)て海を語るべからざるは、虚に拘(かかわ)ればなり。夏虫(かちゅう)には以て冰(こおり)を語るべからざるは、時に篤(あつ)ければなり。曲士(きょくし)には以て道を語るべからざるは、教えに束(つか)らるればなり。今 爾(なんじ)は崖涘(がいし)を出(い)でて、大海を観(み)、及(すなわ)ち爾の醜を知れり。爾将(まさ)に与(とも)に大理を語るべし。〕

「井の中の蛙(かわず)大海を知らず」という句は、日本で、右の故事をもととしてできた句である。類句は多く、『淮南子(えなんじ)』原道訓(げんどうくん)には「井戸の中の魚とは大きなことは語れない。」とあり、『後漢書(ごかんしょ)』馬援(ばえん)伝には、陳囂(ちんごう)が、自分と同郷の友人公孫述(こうそんじゅつ)が高官となっていることを知り、馬援を使者として、旧好を伝えさせたところ、公孫述は今の権勢に誇り大威張りしていた。そこで馬援は帰って来て陳囂に「公孫述は、井戸の中の蛙にすぎません。」と報告した、とある。各書に類句がみえるところより推すと、古代に広く流行していた諺(ことわざ)だったとも思われる。

 

 

・・・それでは、玉手箱プロジェクトの作品、作品というより私の蛙コレクション「文房四宝」紹介になりました。みなさんも、★自慢のコレクションがあれば「規定木箱」に納めて展示(公開)してください。