・・・「ガチャポン」を「ガチャ本」にしたわけですが、絵本の「豆本」作りにずいぶん苦労しました。まずは大きさですが、絵本の内容とページ数そして印刷製本と様々な工夫が必要でした。
A判は、19世紀末ドイツの物理学者オズワルドによって提案されたドイツの規格で、面積が1平方メートルの「ルート長方形」をA0としました。現在では国際規格サイズです。「ルート長方形」とは、縦横比率が「白銀比」と呼ばれる「縦:横=1:√2」となっており、どこまで半分にしても同じ形、相似形の長方形です。古来より美しい比の形として好まれてきました。
B判は、日本の美濃紙をもとに面積が1.5平方メートルの「ルート長方形」をB0とした国内規格サイズです。
・・・印刷は自宅のプリンターを使用しますので、用紙サイズは「A4」(210×297)です。ガチャポンのプラ容器に入れようと思うと「A9」(37×52)~「A10」(26×37)になります。
・・・最初は、A9「中綴じ」の簡易製本で作成しました。
《中綴じ》二つ折にした紙の折目の部分を針金で留めます。耐久性を求められない週刊誌などに用いられています。背にあたる部分がないので、背文字は入れられません。
・・・やはり、「上製本」にした方が恰好いいので、A8「中綴じ」を厚紙でくるみました。プラ容器にはいらないので、穴を開けて差し込みました。
《上製本》別仕立ての厚めの表紙でくるむのが「上製本」です。表紙に布クロスや紙クロス、革、印刷紙ほかを用い、芯紙をそれらでくるみ仕上げます。角背、丸背の2種類あります。
・・・「ガチャ本」以外に、A7「中綴じ」も作成しました。印刷製本のおもしろさを知っていただくために、あえて裁断せずに★ペーパーナイフで切りながら読んでいただく体裁にしています。