蚊取線香(2) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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《自転車の車輪》Bicycle Wheel/Roue de bicyclette

1913年にマルセル・デュシャンによって制作されたレディ・メイド作品。自転車の前輪を取り外して、木製の台所用の椅子の上に逆さまにしてネジ留めし、立てかけている。1913年にパリのスタジオにいるとき、なんとなく自転車の車輪を逆さまにして台に乗せて回して見ているときにこのアイデアを考えたという。当時は、特にレディ・メイド制作を意図して制作されたものではなく★偶然できあがったもので、これが最初のレディ・メイド作品として知られるようになった。タイヤを回すとスポークがぶれて、やがて目には見えなくなり、回転が遅くなるにつれてまた見えてくる車輪がデュシャンの気持ちをなごやかにしてくれたという。デュシャンはこのようにコメントしている。「車輪が回転しているのを見ると和やかな気分になった。それはまるで暖炉の火を眺めているときのように」。オリジナルの《自転車の車輪》をパリに残したまま、デュシャンは1915年にニューヨークに移る。そしてここでも「スタジオに一種の創造された雰囲気をかもしだす」ために、レプリカ「自転車の車輪」セカンドバージョンを制作。この頃に「レディ・メイド」という言葉も思いついたという。また《自転車の車輪》は最初のキネティック・アートともみなされている。1913年に制作オリジナル版は消失、セカンドバージョンも紛失している。1951年にレプリカ版が制作されており、ニューヨーク近代美術館に所蔵されている。

https://www.moma.org/

https://www.moma.org/collection/works/81631

 

 

・・・もちろん「自転車の車輪」が有名ですが、デュシャンは「まわる」こと(もの)が結構好きだったようで、渦巻き状の作品がいろいろあります。

 

 

★1920『回転ガラス板』 (Rotative plaque verre) Yale University Art Gallery

https://artgallery.yale.edu/

https://artgallery.yale.edu/collections/objects/43792

 

 

・・・木製椅子とその木箱を制作しました。

 

 

・・・木箱が2つになってしまいました。

 

 

・・・「まわる」こと、「くりかえす」こと、「レディメイド」という同一のものが複数存在すること。デュシャンをオマージュすることを通して、彼が伝えたかったことを少しずつ受け止めていけたらと思う、今日この頃です。