・・・新テーマ「20世紀美術コレクション」をスタートします。
退職して、まず府内全市町村の「郷土資料館」を観て回りました。地元・羽曳野市に満足できる施設(ミュージアム)が残念ながら存在しないからです。
・・・「世界遺産」登録をめざしているわけですが、堺市や藤井寺市の取り組みと羽曳野市は大きくかけ離れているような、申し訳ない気持ちがしています。もちろん、財政事情の違いは如何ともしがたいのですが。
・・・どの市町村も古い校舎や建物の保存と重ね併せるなど、工夫・努力しながら「箱もの」を確保しておられます。しかし問題は、閑古鳥が鳴いている、常駐スタッフが配置されていない、鍵がかかっているなどです。
・・・府内の厳しい現状を知り、何をどのように残し伝えていかなければならないのか、真剣に考えなければと思うわけです。ただ「行政」に任せているだけでは、大切な伝統文化そしてアートがどんどん貧相になっていくのではないかと、危機感さえ覚えます。
・・・続いて、明治以降「大阪」における文化芸術の動向を探ってみました。最も驚かされたのが、総合芸術文化センターともいうべき「府立博物場」が存在したという事実です。これは大きなヒントになると、勇んで「探偵アートスクープ」を開始したわけです。
・・・よくよく考えてみると、大阪市立の「美術館」や「博物館」はあるのですが、残念ながら大阪府立は存在しません。「市立」をはじめ「国立」や「私立」そして企業ミュージアムなど、たしかに大阪府内に多くありますから、ただ「箱もの」を創っても仕方ないのは周知の事実です。では、どのような工夫やアイデアが展開されているでしょうか?ちょっと心配ではあります。