・・・「関西医科大学附属看護専門学校」★発展的閉校にあたり、再掲も含めできるだけ多くの情報を収集・紹介したいと思います。まずは、ほぼ10年前の貴重な情報です。
《枚方の近代建築》2009.2.21m's diaryより
https://blog.goo.ne.jp/rico914/e/fadd228d2029c4503a06b0fa0269ab16
枚方にある「関西医科大学」へやって来た。ここの講堂(昭和5年前後築)には明治21年府立大阪博物場美術館(★大阪初の美術館)が竣工した際の天井壁画が移設され残されている。天井画「双龍鳳凰」は、大阪画壇で活躍した名手、上田耕冲をはじめ、耕冲の子息の耕甫、森関山、桜井香雲、渡辺祥益など、当時の大阪画壇を代表する画家が集結して製作した傑作だそう。楕円形の画面に、龍と鳳凰を描いた縦約15m、横約6mの巨大な天井画が圧巻、こんな優雅な空間で卓球できるなんてうらやましい。(以下略)
《関西医科大学牧野キャンパス》パナソニック「松愛会」枚方南支部HPより
第5回「枚方の大学」2009.10.9 取材
http://www.shoai.ne.jp/hirakata-s/daigaku/091009/091009.html
西日本初の女子医専として1928年に創立された大阪女子高等医学専門学校が母体となり、1947年に大阪女子医科大学となりました。1954年に男女共学の関西医科大学となりました。当医科大のキャンパスは、守口市文園町に大学本部、専門部、大学院のある滝井キャンパスと枚方市宇山町に教養部のある★牧野キャンパスです。敷地は約3万㎡で公園と見あやまる緑に囲まれた敷地に講義、実験・実習・コンピューター各室、研究室、本館、図書館、体育館、学生会館、食堂などが点在しています。スポーツの屋外施設としては、キャンパス内にテニスコートがあります。教育科目は数学・物理学・化学・生物学・分子生物学・心理学・健康科学・英語・ドイツ語などの講義と物理学実験・化学実験・分子生物学実験・情報処理などの実習とセミナーがあります。
●本館/鬱蒼とした樹木の奥に昭和初期様式の二階建ての本館があります。内部は長い廊下をはさみ事務室や研究室が並んでいます。外壁は蔦が絡んでより一層レトロな雰囲気を醸しだしています。また、本館入口の左右にある石像が迎えてくれます。
●大講堂/昭和13年完成、築60年の講堂です。中に入って目を奪われるのが15.5m×6.5mの楕円形の★「双龍鳳凰」の天井壁画です。これは明治21年府立大阪博物場内の美術館の天井を飾った壁画で、その壮麗さは当時の人々を魅了しました。昭和21年に当初の建物が取り壊される際、大阪女子高等医学専門学校が譲り受けました。110年前に製作されたとは思えない鮮やかさで保存されています。壁画の下で手をたたくと“鳴き龍”のように多重反響現象が起こります。普段は卓球や剣道の課外活動に使われ、★入学式も毎年、この講堂で行われています。
●体育館/床に球技用の白線がひかれ、種々の室内スポーツができます。2階の観覧席には大講堂の天井壁画と同時期に作られた飛天、天馬、四神、十二支の★壁画22面のうち4面が額装で展示されています。
●図書館/大学創立60周年記念事業として平成元年に建設されました。蔵書数は旧図書館と合わせ約6万冊です。哲学、心理学、経済学、物理学、化学、生物学、体育学など多岐にわたっています。閲覧室では110名がゆったりした空間で学ぶことができます。グループ学習室が2部屋と、4台のパソコンがありインターネットが自由に閲覧できます。卒業生の寄付による★「種の起源」初版本、バチカン教皇府立図書館編の新約聖書がガラスケースに展示されています。図書館は樹木や芝生で囲まれ静かな思索にふける場になっています。
《関西医科大学トピックスより》
http://www.kmu.ac.jp/topics/mkceilfig.html
教養部大講堂の天井画「双龍鳳凰」が日経新聞の大阪画壇特集の中で取り上げられました。掲載されたのは、11月25日(日)の日本経済新聞朝刊(全国版)の「美の美」欄(19面)です。天井画「双龍鳳凰」は、大阪画壇で活躍した名手、上田耕冲をはじめ、耕冲の子息の耕甫、森関山、桜井香雲、渡辺祥益など、当時の大阪画壇を代表する画家が集結して製作した傑作です。1888年(明治21年)府立大阪博物場美術館(大阪初の美術館)が竣工した際の天井壁画として制作され、1938年、現在の講堂に移築されました。大阪初の美術館の面影をとどめる貴重な資料です。
《季刊誌CEL 》連載「美術都市・大阪発見」2008.3.21より
第八回おおさか美術館ストーリー
-商都の博覧会で花ひらいた"美の殿堂"ー/文★橋爪節也
http://www.og-cel.jp/search/1176346_16068.html
《大阪の歴史No.82》大阪市史編纂所2014.10より
「明治21年の巨獣たち~大阪府立博物場の天井画群」文★橋爪節也
大阪市史編纂所では、昭和54年度から紀要『大阪の歴史』を刊行しています。
http://www.oml.city.osaka.lg.jp/?page_id=1152
・・・「大阪博物場」については、橋爪節也さんがオーソリティーです。
《関西医科大学附属看護専門学校》
http://www.kmu.ac.jp/nurscoll/
本校は、昭和7年に大阪女子高等医学専門学校附属看護婦養成所として開設、昭和59年に関西医科大学附属看護専門学校と改称されました。平成7年からは、医療専門課程看護学科として「専門士」を輩出し、卒業生は母体の附属病院、近畿地区のみならず全国の医療機関・教育機関、海外などで貢献しています。医療の進歩と社会の変化、価値観の多様化に伴い、医療は日々進化し、看護師に求められるのは、先進医療から在宅医療に至る幅広い知識や技術と、特定の分野では卓越した専門的能力です。そのすべてにおいて医療安全を最優先に判断し行動すること、高い倫理観とコミュニケーション能力、優しさと思いやりの心が不可欠です。そのようなニーズに応えるため、本校では、医科大学と一体となった教育環境を提供し、最先端の医療を学ぶ体制が整っています。専門分野の講義には、臨床の医師、看護師、チーム医療を担うメンバーも加わり、臨地実習では多くの先輩に指導を受けます。優しさと厳しさを持ち合わせた責任感のある看護師、的確な判断と正確な援助が提供できる看護師、自主的に学び自律した看護師になるために必要なカリキュラムを準備しています。そして、入学後は、看護の道を選択した自覚と誇りをもって、皆さん一人ひとりが自分に磨きをかけ学びあうことで、願いは叶うものと確信しています。「共にめざしてみませんか。命と向き合うナースという尊い仕事」。愛と、夢と、希望をのせて、看護師になりたいと願う皆さんが、看護師になるまでの3年間を本校教職員一同が心をひとつにして支えます。
《関西医科大学附属看護専門学校「発展的閉校」について》
2017(平成29)年9月1日
関西医科大学附属看護専門学校は、1932(昭和7)年に大阪女子高等医学専門学校附属看護婦養成所開校に端を発し、85年の看護基礎教育の歴史を経て、4500名を超す卒業生を輩出して参りました。卒業生は、現在も関西医科大学の関連施設にとどまらず、関西圏、全国、さらに海外にて看護師として慈しみの心を以って医療に携わっております。この度、関西医科大学における看護基礎教育は、2018(平成30)年4月に開設を予定しています看護学部にて発展的に継承されることとなり、関西医科大学附属看護専門学校は2021(平成33)年3月をもって発展的に閉校することとなりました。(2017(平成29)年8月29日付、看護学部設置認可)関係各位の皆様には、これまで本校を支え育てていただきましたことを深く感謝し、ここに厚く御礼申し上げます。閉校に至るまで、本校は引き続き関西医科大学の看護基礎教育を担い、専門職業人として主体的に学び、安全で質の高い看護を提供できる看護師を総力を挙げて育成してまいります。従前同様、何卒よろしくお願い申し上げます。
★閉校予定日:2021(平成33)年3月31日
《90周年事業紹介》90TH ANNIVERSARY MEMORIAL PROJECT
http://www.kmu.ac.jp/koho/90th/introduction/
牧野講堂(武道館)歴史ある天井画を受け継ぎ、建学の魂を次世代へつなぐ
本学創立の地・牧野キャンパスで入学式や卒業式など数多くの学生を迎え入れ、送り出してきた牧野講堂も今回、創立90周年記念事業の一環で新たに生まれ変わりました。柔道と剣道、空手道などの部活動を同時に行うこともできるよう設計され、必要に応じて柔道畳を取り外すことも可能です。また、天井に施された「龍鳳凰図」は保存のため移築し、新しい牧野講堂(武道館)には★レプリカを設置。堂々たる威容を誇り、眼下を睥睨しています。
・・・レプリカが安心ですね。でも、現物は、どこに保存・移築されているのか気になります。