・・・さて、「ガラリ」「板簾(経木すだれ)」「ブラインド」などを調べているうちに、「校倉」も気になり始めました。
《羽板》
1船の舵(かじ)の板状部分。
2窓などに、幅の狭い横板を一定の傾斜をもたせて何枚も取り付けたもの。直射日光や雨を防ぎ、空気を通す。ルーバー。★がらり板。鎧板(よろいいた)。錏板(しころいた)。
《がらり》
1引き戸などを勢いよく開ける音を表す語。「ガラス戸をがらりと開ける」
2堅い物がぶつかり合って立てる大きい音を表す語。「重ねた木箱ががらりと崩れた」
3事態が急激に、すっかり変わるさま。「人柄ががらりと変わる」
[名]★がらり板( 羽板 )を取り付けた窓や扉。
《ガラリ(建築用語)》
外部に対して目隠しをしながら換気ができるように、ドアや窓などに設けた通気口のこと。建具の一部につける場合と建具の全体につける場合があり、全体につけたものを鎧戸(よろいど)と呼ぶ。主に浴室や洗面所など湿気の多い場所やクローゼットの扉に用いる。★ブラインドの桟を固定させた扉のこと。いろいろな種類がある。
《すだれ》
竹やヨシ(葦)などをすきまをあけて並べ編んだもの。窓の外や軒先に垂らされ、室内の仕切り、日よけ、目隠し、虫よけなどの目的で使われる。〈〈すだれ〉は簀垂(すだれ)であり、〈す(簀)〉は〈すきま〉から出た言葉でもとは敷物である。簀とみられる遺物は縄文時代からある。材料には篠(しの)、萱(かや)、菅(すげ)、薦(こも)などがある。 夏の風物詩でもある。『万葉集』に秋の風で簾が動く様子を詠った短歌があり、簾の歴史は少なくとも奈良時代まで遡る。横方向に垂らすような形で用いる「掛け簾」のほか、縦方向に立て掛ける形で用いる「立て簾(たてす)」と呼ばれる種類もあり、特にヨシを素材として編まれた「葦簀(葭簀、よしず)」は夏季を中心に軒先などに立て掛けて使用されるものである。カーテンやブラインド、スクリーン等が普及する中、使い勝手の良さや見た目の良さにより根強い人気を持ち、「洋風たてす」と呼ばれるものも販売されている。近代建築においては、エクステリアやインテリアの装飾品として使われることもある。なお、すだれ状のものを商品等の包装用にしたものは包装用すだれと呼ばれる。
御簾(みす)とは、特に緑色の布の縁取りなどをした簾のこと。「ぎょれん」とも読む。大名や公家などが部屋の中や外を分けるのに使われていた。その歴史は長く、小倉百人一首の人物描写にも「みす」が描かれている。清少納言の「高炉峰の雪は簾を掲げて見る」の逸話における簾(すだれ)は、御簾のことである。 神社で用いる御簾は、細く削った竹を赤糸で編み、縁を四方と内に縦に三筋附ける。本殿の御簾は鉤も鉤丸も外側に附けるが、それ以外は内側に附ける。かかげ方は、内巻に巻き上げると定められている。
・・・「板簾」ではなかなかヒットしませんが「経木簾」なら多く出てきます。
《経木》
木材を薄く削ったもの。鉋(かんな)の発達によって江戸時代末期には紙のように薄い「薄経木」が登場し、食品の包装などに使用。やや厚めの「厚経木」は曲物(まげもの)などに使用される。ヒノキ、スギなどが多く使用され、真田紐(さなだひも)のように編んだ経木真田は、かぶり物、籠(かご)などの材料として、明治後期ごろから欧米向けの重要な輸出品であった。昔これに「経文」を書いたのでこの名が出たという。
「経木すだれ」は木製のため、竹に比べて、カビの発生するおそれが少なく木製素材の持つ温度・湿度の調整機能で効率にいい冷暖房効果が得られ、快適生活をサポートしてくれます。また木製の為、通常の布製ロールスクリーンより耐久性に優れ、長持ちするので経済的です。
《ブラインド》
窓や扉のおおい。主として光をさえぎる目的で付属させる。巻上げブラインド、ベネシャンブラインド、ロールブラインドなどの種類があり、素材には木、プラスチック、布などが用いられる。 構造はスラット(ルーバー)と呼ばれる金属やプラスチックの細長い帯状の板を糸で繋いであり、チルトポール(棒)またはコード(紐)によってスラットの角度を調節できる。前者をチルトポール式、後者をドラム式という。不必要な場合はコードで巻き上げることができるものも多い。スラットは一般的には横型で垂直方向に開閉する。縦型ブラインド、バーチカルブラインドのようにスラットが縦型で水平方向に開閉するものもある。スラットには強度を得るため翼のように反りがついている。窓の内側への設置が一般的である。また、旧国鉄583系など一部の鉄道車両や、住宅用の中には、二重窓の間に設置したものや、複層ガラス(ペアガラス)の間に組み込んでサッシと一体化したブラインドサッシもある。人工のブラインドが最初に使われたとして記録に残っているのは、今からおよそ5000年前、★エジプトのファラオ王朝時代にさかのぼる。それは、繊維でより合わせた葦を、戸口や窓辺にぶら下げていた。当時紅海の西海岸を席巻していたペルシャの奴隷商人が、この葦のカーテンを自国に紹介、その後形態が様々に変化しながら世界中に伝わっていったと言われている。その後、住環境や人々の意識の変化によって、ブラインドに対するニーズも多様化。それに伴って改良が盛んに行われ、様々なタイプのブラインドやシェードが発売されるようになった。現在最も一般的に使用されているヨコ型ブラインドの原型が生まれたのは★イタリアのベニスといわれている。水の都・ベニスでは、上から降り注ぐ太陽光のほかに、水に反射して跳ね返ってくる下からの光も遮る必要があり、上方、下方のどちらの光も遮ることのできるこのブラインドの形が大変効果的だった。ヨコ型のブラインドをベネシャンブラインド(ベネチアンブラインド)と呼ぶのはここから来ている。当時は木製の素材のものを利用していた。現在のアルミ製ベネシャンブラインドは1946年、アメリカのハンター・ダグラス社が開発・発売したものが最初であり、ブラインド業界のパイオニア的存在でもある。同社は現在はオランダに本拠を移している。
《丸太組工法》
https://www.chord.or.jp/reference/sr/chishiki/kozo-7.html
丸太組構法は、構造耐力上主要な部分に丸太材、製材その他これに類する木材を水平に積み上げた壁により建築物を建築する工法であり、丸太材(LOG)を主に使うことから、「ログハウス」とも呼ばれている。
《校倉(あぜくら)叉倉 》
壁面が校木(あぜき) で井籠 (せいろう) 組に積み上げられた倉。一般に高床 (たかゆか)とする。校木は三角材または角材の角を平らに削り落として積まれる。古くは甲倉、格倉、叉倉とも記される。正倉院宝庫、唐招提寺経蔵・宝蔵など奈良時代の校倉は、正面と側面の校木が段違いに組まれるが、高野山金剛三昧院経蔵(鎌倉時代)や厳島神社宝蔵(室町時代)など中世以降の校倉には、校木が稜 を各面そろえて組まれるものも現れ、さらに日光東照宮神庫のように江戸時代の校倉では、校木と柱を併用するものもみられる。校木のかわりに丸太材や板材を積み上げた倉は、それぞれ丸木倉、板倉とよばれる。現在、校倉は宝蔵や経蔵として社寺などに残されているが、奈良時代には中央官庁をはじめ国・郡の地方官庁でも、丸木倉や板倉に比べて数は少なく、穀倉として建てられている。なお、校木が乾湿に従って伸縮し、校倉内部の湿度を調節するという★俗説は誤りである。
・・・えっ~俗説は誤りだって?学校でそう習ったはずですよね。