・・・ヒロシマでは「ひろしま美術館(広島銀行)」「県立美術館(広島県)」「現代美術館(広島市)」が訪問の中心でしたが、小さな「ギャラリー」にも行こうと下調べをしました。
《READAN DEAT リーダンディート》
730-0802広島県広島市中区本川町2-6-1和田ビル203/082-961-4545
広島市中区、レトロビルの2階にある★本とうつわの小さな店。
・・・最近、「図書館」や「本屋」さんの風向きが変わって来たと感じています。そして、画廊「ギャラリー」も変わらなければと思います。さて、このギャラリーを探し当てたきっかけは、
【阿部海太】
http://kaita-abe.com/about/
1986埼玉生まれ
2009東京藝術大学デザイン科卒業後、ドイツに渡る2010メキシコに渡る2011東京にて、絵画や絵本の制作を開始2012本作りから販売までを行うアーティストとデザイナーによるインディペンデント・レーベル★「Kite」を結成。
2015「海太の本と絵」@SUNNY BOY BOOKS(東京)個展「running water」@iTohen(大阪)「みち」原画展@ブックギャラリーポポタム(東京)
2016個展「エロスとメビウス」@ブックギャラリーポポタム(東京)2016新装改訂版『みち』刊行(リトルモア)
2017個展「音のない街に音楽がながれる」@gallery yolcha(大阪)二人展「渚のからだ」@iTohen(大阪)『みずのこどもたち』刊行(佼成出版社)「みずのこどもたち」出版記念展@URESIKA(東京)2017「みずのこどもたち」原画展@nowaki(京都)2017「みずのこどもたち」原画展@オヨヨ書林せせらぎ通り店(金沢)2017『めざめる』刊行(あかね書房)「みんなめざめるまえのこと」@Quantum gallery(東京)
・・・偶然に観た絵本「みち」が気になって、
★「みち」作・絵::阿部海太/ブックデザイン::村上亜沙美
/刊:リトル・モア (2016/6/11)
http://www.littlemore.co.jp/store/products/detail.php?product_id=947
希望なんて言うな!安直にハッピーエンドに持ち込むな!なぜならばこの宇宙で生きるとはこういうことだから。生きるものはみんなこういう旅路を辿っているのだから。
そして、それはまた美しい道でもあるのだから。宇宙は暗い。宇宙はこわい。でも、二人だから大丈夫。どこまでも行ける。池澤夏樹(作家・帯より)
・・・とても惹きつけられた「作品」がありました。ぜひ「原画」を観たいと探していたんです。残念ながら、原画展は終了していましたが、開催していたギャラリーに一度行ってみようと思ったのです。それが「リーダンディート」でした。
《参考》本と人の出会いがある本屋さん
http://www.nichibi.co.jp/futsusugo/sugoikoto/fs083/
ガタンゴトンと路面電車が窓の外を通過するレトロビルの2階。この6月にオープンしたばかりの本とうつわのお店、READANDEAT(リーダンディート)はゆったりと過ぎていく時間が魅力的な空間だ。店名の由来は本(READ)とうつわ(EAT)にかけた造語で、遊び心溢れるネーミング・センスはそのままショップのラインナップにも反映されている。表紙を眺めるだけで、その本自身が持つ発信力に魅了されてしまう古書やリトルプレスに、愛着の湧く表情豊かなうつわたち…。置いてあるものすべてにカルチャーが感じられる。オーナーの清政さんは広島にこだわりのあるアート系本屋さんが少ないことを嘆いて(というよりも、むしろ憤慨しているらしい…笑)、2年間の準備期間を経て、この店をオープンさせた。店内にはイベント・スペースも設けられ、これまでにアーティストや写真家、漫画家といった人たちのトーク・イベントなどが行われているが、そうしたスタイルの本屋さんは広島では初めて!「たくさんの人に愛されるお店になってほしいな」と、思わず肩入れしたくなるような素敵な本屋さんだ。
・・・訪問時に展示されていたのは、
《窓から見える世界の風》刊:創元社2018.2.21
著:福島あずさ/イラスト★nakaban
https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=3843
それぞれの土地で、それぞれの窓に舞い込む、50の風の便り
地球上では地域によって様々な風が吹き、その土地の気候や風土を形作っている。ある風は恵みの雨をもたらすが、またある風は人間の生活の脅威となる。そして人々は親愛や畏敬の念を込め、古くから風に様々な名前をつけてきた。本書では気象学者である著者が世界の50の風を集め、画家★nakabanの絵と散文と一緒に紹介・解説する。旅するようにページをめくり、その土地の空気や、そこに暮らす人々に想いを馳せてみて下さい。
★著者「まえがき」より
本書でご紹介する局地風(あるいは地方風)と呼ばれる風は、その土地の地形や地表面状態に応じて、特定の季節や天候のときに決まって吹く、という規則性が特徴です。そのため、固有の名前がつけられているものが少なくありません。名前がつけられているということは、その風と、そこに住む人々の生活や文化との間に、なんらかの関わりがあるということ。本来ならば目には見えない風も、そこに住む人々の営みを通じ、具体的に描き出すことができる、それが局地風の魅力といえるでしょう。
本書の風の解説は、学生をはじめ一般の方でも、そこに住む人々の心に映る風の姿を想像しつつ、気軽に風の名前や特徴を知ることができる、そんなイメージで書かせていただきました。これを読んで、それぞれの風が持つ土地との結びつきを感じ、遠い土地の見えない「風」に想いを馳せる方が一人でも増えたら、という願いを込めています。
【nakaban(なかばん)】
1974年広島県生まれ。広島県在住。旅と記憶を主題に絵を描く。絵画作品を中心に、印刷物の挿絵、絵本、映像作品を発表する傍ら、音楽家のトウヤマタケオと『ランテルナムジカ』を結成し、音楽と幻燈で全国を旅する。2013年には新潮社「とんぼの本」のロゴマークを制作。主な作品に絵本『よるのむこう』(白泉社)『みずいろのぞう』(ほるぷ出版)『ないた赤おに』(浜田廣介作/集英社)『フランドン農学校の豚』(宮沢賢治作/ミキハウス) など。
http://fujifilm.jp/netprint/power/vol05.html
★「絵の制作記」(あとがき)より
誰にも言ったことのない、とはいえ、さして言うほどのことでもない特技がある。それは目を閉じると「歩いて」しまうということ。「歩いて」しまえば、あたかも本当にその場所に居るかのように映像が現れる。その、全ての映像は過去の何処かで目にしたものなのだろう。絵本や図鑑、映画、旅の景色や日常で。そでれもなお説明不可能としか言いようのない見知らぬ景色が次々と立ち現れるのは何故だろう。それは記憶と嗜好の掛け算で生じるものと、説明できるかもしれない。けれどももう一つ。外的要因として、僕はそれはひょっとしたら風のおかげではないか、と思っている。例えば、一つの粒子から地質学者はさまざまな推測を取り出すことができる。風は無数の粒子を運ぶ。世界とその物語の小さな断片を。そのただ中に私たちは生きているのだから。コートを着て風に吹かれながら、感じられない何かを感じながら。
《参考》「もしも絵が言葉であるとしたら」blackbirdbooks
561-0872★豊中市寺内2-12-1緑地ハッピーハイツ1F/06-7173-9286
http://blackbirdbooks.jp/
6/2.sat nakaban × 阿部海太 「もしも絵が言葉であるとしたら」対談
『はじまりが見える 世界の神話』阿部海太 原画展 5/8-5/27
『窓から見える世界の神話』nakaban 原画展 5/29-6/17
・・・トークイベントは満席、でも一度行ってみようかなあ。なんやかや不思議といろいろ繋がって、ギャラリーにはおもしろいことが詰まっていますね。知らない行ったことのないギャラリーも多く、美術館などでは味わえない「風」に吹かれてみようかと思っています。