グランドアートフェス | すくらんぶるアートヴィレッジ

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《NEWS》2018.4.26梅田経済新聞より 

グランフロント大阪で国内外アートの競演「グランドアートフェス」高さ20メートル超の作品も 

http://www.grandfront-osaka.jp/

グランフロント大阪(大阪市北区大深町)一帯で4月26日、国内外の著名アーティストの作品群を街内各所に展示する「グランドアートフェス」が始まった。同街区が★5周年を迎えたのを機に、「感謝の思いを伝える」ために企画した。

 

 

現代美術家の椿昇さん、現代美術作家のヤノベケンジさん、画家のカオルコさんらが街の各所に作品を展示する。北館のナレッジプラザでは高さ20メートルを超える椿さんの巨大バルーン作品「フラグメンタ」「鸚鵡図」と、ヤノベさんの代表作「ジャイアント・トらやん」が競演を果たし、壮観な風景を構築。道行く人の驚きを誘う。また、ストリートアートの先駆者と呼ばれる1980年代アメリカを代表する芸術家、キース・ヘリングの壁画作品を東京・青山から段階的に移築して展示する。巨大作品はうめきた広場にも設置。広場中央で同じくヤノベさんの3作品「ウルトラ-黒い太陽-」「サン・チャイルド」「風神の塔」を観ることができるほか、水景にはフランスの現代美術家・ファブリス・イベールの緑のテディベア風作品「テッド・イベール」を飾る。

 

 

一方、北館では、4階イベントスペースでカオルコさんがニューヨークから運んだ5点の絵画、同階無印良品前で「カラフルな感情を染織にたくして心のパズルを表現した」と話す西形彩庵さんの染織アートを見ることができる。大阪で生まれ育ったというヤノベさんは「1970(昭和45)年の大阪万博を見損ねた私は、開催後の廃虚を見てアーティストを志した。そんな私の作品を大阪の中心地に集められたのは感慨深い」と話す。グランフロント大阪TMO事務局長・松山茂雄さんは「来街者数は日を追うごとに増え、今年1月27日に累計2億5000万人を突破した。この先もいろんな新しい仕掛けを用意して、みなさんにさらに感動してもらいたい」と意気込む。観覧無料。5月13日まで。 

http://www.gfo-artscramble.com/

http://www.gfo-artscramble.com/exhibition.html

 

 

《参考》「ヤノベケンジと猫」 

http://yanobe.hatenablog.com/entry/2017/06/18/074128

ヤノベケンジの作品には、たくさんの動物が登場する。初期の作品である《イエロー・スーツ》(1991)では、当時飼っていた犬のための放射能防護服が作られている。世紀末や終末の世界を生き抜くための心の友としてペットは必要であるという認識だったのだろう。子どもが誕生した後は、子どものためのシェルター型映画館《森の映画館》(2004)なども制作しているが、それ以降もネズミ、ゾウ、絶滅した動物であるマンモス、架空の動物である龍もよく登場する。なかでも、現在でもインスタレーションによく使われるのが★猫である。2008年にパフォーマンス集団パパ・タラフマラの舞台美術を担当した際に制作された《猫人形》(2008)が最初に猫をモチーフにした作品である。ヘルメットを被り、目がライトになっている猫の彫刻作品は、その汎用性の高さのため、その後、様々な場所で展開されるインスタレーションに欠かせない重要なキャラクターとなっていく。特に、印象的なインタレーションとして、2010年に富山県入善町の発電所美術館で開催された「ミュトス」展において、創世記の神話をなぞるような4期の構成を作り、序章と1章「放電」に猫の彫刻作品《ランプ猫》(2010)を登場させている。廃墟の中を佇み目が光る猫と、巨大な幻燈機(マジック・ランタン)、放電装置(テスラコイル)が物語の始まりや不穏な空気を醸し出している。2章「放電」で大規模な水瓶の水を大量に放水するインスタレーションが行われ、3章「虹のふもとに」で虹が出現するのであるが、猫はその後の破壊と救いを予兆しているようにも思える。また、2012年に都立第五福竜丸展示館で行われた「第五福竜丸からラッキードラゴンへ」展では、《トらやん》(2004)などと一緒に、甲板に《ランプ猫》などを置いて構成している。もしそれを見たら、「SHIP’S CAT」を連想する方もいるかもしれない。

 

 

★「シップス・キャット (ブラック)」 

http://www.yanobe.com/artworks/shipscat_black.html

明日の太陽を見つめて幸福を呼ぶ「旅の守り神」のモニュメント。
大航海時代に害獣やから貨物や船を守り、船員の心を癒す友として、人間と共に世界中を旅してきた「船乗り猫」をモチーフに、冒険心溢れるしなやかで強靭な精神を表す。ランプになるヘルメット、ステンレス製の堅牢な鎧は、混迷する世界の未来を見通し、困難に立ち向かう勇気を象徴する。

 

 

・・・「猫フェス」「猫ふん」期間中に、大好きなヤノベケンジさんの「シップス・キャット (ブラック)」を観ることができるなんて、ラッキーです。大きいって、それだけで価値がありますね。