MUSIC(2) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・前回、金沢工大の「レコード展」を紹介しましたが、レコードを聴くためには当然「蓄音機」をはじめとするオーディオ機器が必要になります。それらをコレクションしているのが、「大阪芸術大学」です。毎年●「芸大博物館」で所蔵品展の開催をされていますが、2017年は★「東大阪市民美術センター」で公開されました。

 

 

《大阪芸術大学「博物館」》 

585-8555南河内郡河南町東山469/0721-93-3781 

http://www.osaka-geidai.ac.jp/geidai/facilities/museum/

大阪芸術大学では、昭和56年に塚本英世記念館芸術情報センターを設置して以来、あらゆる芸術資料の収集に努めてきました。その点数は4000点を超え、そのなかには19世紀末の初期モデルから20世紀中葉までの変遷を概観できる蓄音機コレクションや、世界に4セットしかない作家自選によるアンリ・カルティエ=ブレッソン写真コレクション、20世紀グラフィックデザインのひとつの大きな流れであるスイス派の作品などのほか、国内外の優れた美術作品や芸術資料が多く含まれます。「大阪芸術大学博物館」は、これらの芸術資料をはじめとする本学所蔵の作品を、学内での研究に役立てていただくことはもとより、広く社会に公開することを目的として平成14年に開設されました。所蔵品展・特別展あわせて、ぜひご高覧ください。

 

 

●所蔵品展「蓄音機からラジオ・テレビへ―ホームエンターテインメントの潮流―」 

前期2014年5月14日(水)~5月23日(金) 

後期2014年6月11日(水)~6月20日(金) 

現代に生きる私たちは劇場や映画館などに行くことなく、様々な音楽、映画、演劇などの娯楽を家に居ながら楽しんだり、インターネットの発達によって好きな時に好きな場所で楽しんだりすることもできるようになっています。人々の生活の中にごく当たり前のように入り込んでいるホームエンターテインメントですが、19世紀の終わり頃に蓄音機が発明されて音楽レコードが人々の間に広がっていったことから始まりました。今回、本学所蔵品の中から1890年代中頃から1960年代中頃までの蓄音機、ラジオ、テレビなど年代順に展示いたします。ホームエンターテインメントが当時の人々の生活にどのように受け入れられていったのか、その流れを感じ取っていただきたいと思っています。展示は、蓄音機が発明されて家庭に普及していった1920年頃までと、ラジオ放送が始まった1920年からテレビ放送が普及していった1960年代までの2期に分けています。時代と共に、そして、技術進歩と共に変遷していったホームエンターテインメントの流れを当時の人々に想いをはせながら感じ取っていただければ幸いです。 

 

●所蔵品展「ホームエンターテインメントの始まり―音楽を楽しむ、映画を楽しむ―」 

2015年5月25日(月)~6月13日(土) 

日常生活のなかで映像や音楽を見聞きすることはごく当たり前のこと、テレビやラジオはもちろん、現在では携帯端末があればいつでもどこでも映像や音楽を楽しむことができます。では、このように映像や音楽を楽しむことができるようになったのはいつ頃のことなのでしょうか。19世紀の終わり頃、蓄音機、映画が発明され、エジソン、ベルリナー、リュミエール兄弟等々、多くの発明家達が様々な方式の機器を開発していきます。多くのメーカーが参入して音楽産業、映画産業といった新しい産業が生まれ、多種多様な製品が供給されていきました。こうして20世紀初頭、人々の生活の中に家庭内での娯楽として音楽や映画を楽しむことが広がっていきました。今展では、本学が所蔵する蓄音機や映写機等の機器類を展示するとともに、当時のレコードを再生したり、家庭用の映画を再現したりする機会を設けて、ホームエンターテインメントの源流を感じ取っていただきます。 

●所蔵品展「音と映像メディアの変遷―テクノロジーとアートの接点・オーディオ資料室所蔵品大公開―」 

2016年 5月26日(木)~ 6月13日(月) 

1985年、蓄音機とSPレコードの歴史的コレクションを購入したことをきっかけに設置された「オーディオ資料室」。以降、学内外において蓄音機を主にした展覧会の開催や所蔵品貸出を行い、2002年の博物館設立時には博物館の収蔵施設に、その収蔵品は「アンリ・カルティエ=ブレッソン自選コレクション」とともに本学の主要所蔵品として登録されました。博物館設立以降も、毎年1回、展覧会を開催して学内外の多くの方々に蓄音機を始め映像機器も含めた所蔵品の数々をご覧いただいてきました。オーディオ資料室所蔵品を展示する博物館の所蔵品展として15回目となる今回、1985年の蓄音機とSPレコード収蔵から始まり、以来、収蔵されてきたオーディオ・ヴィジュアル関連資料の数々をご覧いただき、テクノロジーの進歩とともに発達したオーディオ・ヴィジュアルメディアの変遷を辿ることで、人々の生活のなかに新たなメディアとして浸透していった様子とオーディオ資料室の全貌を理解していただく機会といたします。 

 

 

《東大阪市民美術センター》 

578-0924東大阪市吉田6丁目7番22号/072-964-1313 

http://higashiosaka-art.org/

★特別展「音楽再生の楽しみ〜はじまりは蓄音機—大阪芸術大学博物館オーディオ資料室より—」展

2017年8月8日(火)~9月3日(日) 

 

 

今、人々が集まるお店や駅などはもちろん、家庭内でもテレビやラジオなどから絶えず音楽が流れ、携帯プレーヤーを使えば好きな音楽を、いつでもどこでも楽しむことができます。人々の生活の中で当たり前のように流れている音楽ですが、その大半は実際の演奏ではなく、再生された音楽です。では、音楽を再生することができるようになったのは何時頃からなのでしょうか。それは、アメリカの発明王、トーマス・アルバ・エジソンが蓄音機を発明して、録音と再生に成功した1877年(明治10年)になります。世界中の発明家や研究者が蓄音機とレコードの開発に取り組み、19世紀の終わりごろから蓄音機が市販されだします。蓄音機は音楽を再生して楽しむ娯楽の道具として普及していき、ビクターやコロムビアなどのメーカーが世界各国に支社や系列会社を作り世界中をマーケットにした音楽産業が興ります。様々な国や地域の音楽がお互いに影響して新しい音楽も生まれ、身近な娯楽として蓄音機とレコードが生活の中に浸透していきましたが、1920年(大正9)にアメリカとカナダで、日本でも1925年(大正14)に東京、大阪、名古屋でラジオ放送が始まります。蓄音機からだけではなく、ラジオからも音楽が流れるようになったのです。やがて、蓄音機とラジオが一体となった電蓄が現れ、1930年代になると電蓄が主流となり蓄音機はその終焉を迎えることとなりました。今展では、1890年代半ばごろから1930年代初めごろまでの蓄音機をご覧いただいて音楽再生の変遷を辿り、当時の人々の生活に思いを巡らせていただければと思っています。蓄音機でレコードを再生する機会も設けますので、当時の人々の楽しみを体験してください。

 

 

・・・実際に貴重な蓄音機で名曲の数々を聴かせていただくことができ、ほっこりした音に郷愁をそそられました。あらためて「アナログ」の素晴らしさを、若い人たちにも伝えていく必要があると痛感しています。