ムコ女(2) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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★「武庫川女子大学アート・マップ」 

http://www.mukogawa-u.ac.jp/mukojolife/artmap.htm

2007年度後期の資格科目「美術史B」(担当:野津義輝・教育学科非常勤講師)を受講した学生が、中央キャンパス内にある芸術作品について調査し、地図を作成した芸術作品紹介マップです。本学の美術作品やモニュメントの設置場所、作品にまつわるエピソードなどを紹介しています。 

<アート・マップ制作者>朝本麻友、池田梨紗、植元絵理佳、大野里奈、木下裕美子、佐藤恵理、中川ゆみか、松永友梨(敬称略、いずれも日本語日本文学科2年)

 

 

《小牛像「双」》作:磯尾健一 

学院創立35周年と校祖・公江喜市郎先生の勲二等旭日重光章受章を記念し、公江先生の故郷から1975年に寄贈されました。当初は、公江記念館の西側に設置されていました。  

 

《冒険のすすめ》作:石井春 

http://www.ishii-haru.info/

アズレージョという陶板タイルを使用したアート作品。学院創立60周年、マルチメディア館や新むつみ橋の完成などを記念して設置されました。学問の新しい領域へのチャレンジや学院の新しい出発を祈願して「冒険のすすめ」と命名されました。

 

 

《公江喜一郎先生像》作:清水多嘉示 

本館前に設置されている「公江喜市郎先生像」は、日本芸術院会員で日展をはじめ国際的に活躍した彫刻家・清水多嘉示の作品です。清水多嘉示はロダンの高弟ブールデルの作品と出合い、これに感銘を受け彫刻家を志すに至りました。公江先生の像は1967年に先生の古希を祝い、また先生の偉業を永世に伝えるために制作されました。1968年に公江記念図書館(現・公江記念館)内に建立されましたが、第3回校祖の日に現在の場所に移設されました。それ以来、キャンパス内を歩く武庫女生を毎日、優しい眼差しで温かく見守ってくださっています。  

 

《みどりのリズム》作:清水多嘉示(1897~1981) 

このブロンズ像は、1951年11月の文化の日に日米講和条約発効を記念して開催された上野公園広場の彫刻コンクールで第1位となった作品です。実はこの像には「姉妹」がいるのをご存知ですか?10体以上の同じ「みどりのリズム」の像が全国各地の美術館や公園などに設置されています。本学には公江記念講堂の竣工記念として1977年に設置されました。  

 

・・・残念ながら部外者は「図書館」に入れません。

 

 

《水辺の城》作:西村龍介(1920~2005) 

この作品は本学の卒業生が寄贈したものです。あまり派手ではない色使いや、落ち着いた雰囲気が図書館のイメージにとても合っていると思います。作者の西村龍介は渡欧を契機に古城の絵の制作を始め、フランスの古城を題材に、日本画と洋画を巧みに融合し独自の油彩表現を示したとして、1988年度芸術選奨文部大臣賞を受賞しました。 

 

《金鼎牡丹》作:藤田吉香(1929~1999) 

この作品は油彩で描かれていますが、背景に銀箔を使用するなど日本画的技法も見られます。スペインに留学し、プラド美術館で模写を行ったことで、西洋の古典技法と日本画的な技法との融合を試みたようです。花の一枚一枚が繊細に描かれていて美しく、とても味わい深い作品です。藤田吉香は帰国後の1970年に洋画壇の登龍門である安井賞を受賞しました。 

 

《薔薇》作:杉山寧(1909~1993) 

細密に描き込まれたタッチと、はっと目を引くような色彩の鮮やかさが特徴的な作品です。ただ華やかなだけではなく、題名にもなっている紅薔薇の真紅が、地味な背景の色合いの対比によってさらに深みを増し、全体的に見ると落ち着いた雰囲気の絵であるにもかかわらず、ぐっと魅入られるものがあります。杉山寧は写実と抽象画を織り交ぜた独自の画風で、卓越したデッサン力と観察眼を生かして、抽象的傾向の作品にも明確な形態を持ったモチーフを持つのが特徴です。1974年には文化勲章を受章し、文化功労者として顕彰され、1991年に東京都名誉都民、後に従三位に叙さました。 

 

《アイリス/めばえ花咲き》作:竹田康宏 

この作品の制作に当たり、作者は展示の壁面に使われる花崗岩をアトリエに取り寄せ、壁面との対比と調和を心掛け色彩を吟味したそうです。また照明に使われる水銀灯を実際にアトリエに取り付けて昼間の自然光との差を確認し、この赤の色相を決定したということです。塗料の艶は形体自体を鑑賞してもらうため、周りが映り込まぬように艶が抑えてあります。この作品は本学の図書館のスペースの特性を考慮し、新たな発想の下で制作されました。  

http://www.mukogawa-u.ac.jp/~library/kancho/story28.html

 

《UNDER THE LEAVES》作:竹田康宏 

この作品は葉をモチーフにしていますが、作品の設置案には実をテーマにしたものもありました。作者によれば大学という性格上、これからの将来を担う若者の場であり、「実り」よりも「成長」を表す葉がよいのではないかという理由でこの作品が誕生したということです。またこの作品は、鑑賞者や周りの環境、天空の気象、あるいは宇宙が映り込むことによって、作品がその時々によって変化し、人や環境とコミュニケーションを取り続けることを願い、金色に光り輝くブロンズの鏡面仕上げの作品として制作されました。  

 

《薫風》作:新谷英夫(1907~1995) 

これは1954年に兵庫県が緑化運動の事業として、当時の両陛下をお迎えし植樹を挙行した際、須磨浦公園に「みどりの塔」として彫刻(モニュメント)が建てられました。その後、ブロンズ像に改修したため、その白亜の像を美術館に陳列したのち、武庫川学院の発展を願い、学院内に移動設置されたということです。 

 

 

《天使の会話》作:新宮晋(1937~) 

この作品は新宮晋の作品の中で一番見慣れたものとなっています。新宮晋は大阪府出身のアーティストで、「ウインドキャラバン-地球観測の旅」と称した活動を世界中で行っている有名な作家です。その活動により、彼の風で動く彫刻は世界中に設置され、各地で風力観測がなされました。彼の作品には彫刻だけでなく、絵本もあります。武庫女の図書館にも「小さな池」という絵本があります。

 

 

・・・帰り道「鳴尾」駅トイレを利用させていただきましたが、ムコ女図書館所蔵「摂津名所図会」がタイル表示されていました。トイレだからって、あなどれませんね。