仏塔(7) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・「仏塔」もずいぶんご無沙汰していました。京都市内「4塔」の「醍醐寺」に続いて、残り3塔を一挙に紹介します。

■「東寺」

601-8473京都府京都市南区九条町1075-691-3325

http://www.toji.or.jp/

東寺は正しくは教王護国寺といい、東寺真言宗の総本山。794年(延暦13)の平安京造営に際し、その2年後796(延暦15)年、国家鎮護のため都の南玄関羅城門の東に創建。823年(弘仁14)空海(弘法大師)に下賜され密教の根本道場とし今に至る。講堂(重文)には大日如来を中心に国宝の五大明王など21体の仏像を安置。この配列は立体曼荼羅といわれる。金堂(国宝)は豊臣秀頼の再建。大師堂(御影堂・国宝)は、大師在世時の住房で、弘法大師像(国宝)と、大師念持仏の不動明王坐像(国宝)を安置。五重塔(国宝)は寛永21年(1644年)に徳川家光が再建、高さ55メートルでわが国最高。内部は非公開。宝物館に真言密教の文化財多数を陳列。1994年(平成6)12月「古都京都の文化財」として、「世界遺産条約」に基づく世界文化遺産に登録された。


とうじ1


■「法観寺

605-0827京都市東山区清水八坂上町388075-551-2417

https://www.okeihan.net/navi/tower/tower3.php

寺の正式名は法観寺です。八坂神社と清水寺の中間に位置しており、京都市街では最古の塔で、46mもの高さを誇っており、東山一帯の景観に欠かすことのできない「八坂の塔」として、古くから親しまれてきましが、正式名はあまり知られていないようです。境内には木曽義仲の首塚もあります。同寺は「聖徳太子によって創建された」とも伝承されていますが、現在では、「長岡京から平安京へと都が遷された794(延暦13)年よりも前に、渡来系の氏族集団である八坂造の氏寺として創建されたと」の見方が有力です。古くは八坂寺とも呼ばれ、四天王寺式伽藍配置をもつ大寺として尊崇を集めていました。現存する五重塔は、永享12(1440)年に足利代将軍義教によって再建されたもので、「応仁の乱」で伽藍の多くが灰燼に帰した際にも、この塔だけは奇跡的に消失を免れました。薬師堂と太子堂はその後再建されましたが、壮大な境内はいつしか現在のように狭められ、法観寺は完全に町中に取り込まれてしまいました。


とうじ2


■「仁和寺」

616-8092京都市右京区御室大内33075-461-1155

http://www.ninnaji.or.jp/

真言宗御室派総本山。886年(仁和2)、光孝天皇の勅願により創建、888年(仁和4)に完成。年号を寺名とした。宇多天皇が落髪入寺し寺内に御室(御座所)を設け、御室御所とも呼ばれた。以後、明治維新まで代々皇子皇孫が門跡となり門跡寺院の筆頭にあった。堂塔伽藍は応仁の乱(1467-77)で多くを焼失、寛永年間(1624-44)に再興した。金堂(国宝)は御所紫宸殿を移築。御影堂(重文)も旧清涼殿の材を用いて建立した。五重塔は、寛永21年(1644年)建立。塔身32.7m、総高36.18m。東寺の五重塔と同様に、上層から下層にかけて各層の幅にあまり差が見られない姿が特徴的です。初重西側には、大日如来を示す梵字の額が懸けられます。塔内部には大日如来、その周りに無量寿如来など四方仏が安置されます。中央に心柱、心柱を囲むように四本の天柱が塔を支え、その柱や壁面には真言八祖や仏をはじめ、菊花文様などが細部にまで描かれています。霊宝館には、阿弥陀三尊像(国宝)、孔雀明王像(国宝)、三十帖冊子(国宝)など多くの寺宝を所蔵。遅咲きの‘御室桜’は有名で名勝。旧御室御所御殿の御所風たたずまい、豪華な襖絵が見事。1994年(平成6)12月「古都京都の文化財」として、「世界遺産条約」に基づく世界文化遺産に登録された。


とうじ3


・・・京都市内には「4塔」ですが、京都府内ならもっとあるのかと思いきや、★「海住山寺」の「1塔」だけでした。五重塔江戸時代以前に建立された現在全国に★「22塔残されているそうです。


とうじ4


■「海住山寺

619-1106京都府木津川市加茂町例幣海住山境外200774-76-2256

http://www.kaijyusenji.jp/

聖武天皇により創建された。御本尊は十一面観世音菩薩。国宝の五重塔や重要文化財の文殊堂がある。五重塔には四天王像が安置されており、毎年10月下旬に内部が公開される。境内にはやる気地蔵をはじめとするさまざまなお地蔵様がある。鎌倉時代の五重塔貴重な遺構であり、総高17.7mと、室生寺16.1mに次いで小さい。貞慶が舎利を安置するために建立を始め、その没後建保年(1214)に完成した。全体的に細身だが、初重に設けられた吹放ちの裳階が安定感を与える。また内陣を厨子風に造り、枚の扉に一体ずつ、華麗な彩色で梵天・帝釈天などの天部や比丘像が描かれる。

・・・京都の新しい塔も紹介しておきましょう。


とうじ5


■「成相寺

629-2241京都府宮津市成相寺3390772-27-0018

http://www.nariaiji.jp/

天橋立を望む成相山の中腹にあり、西国巡礼第28番の札所。寺伝によれば慶雲元年(704)真応上人の開山、文武天皇の勅願所という。「華頂要略」「和漢三才図会」などは聖徳太子開基とし、施谷山成相寺とする。身代わり観音のお話で知られる願い事がかなう(なりあう)お寺として有名。本尊は聖観世音菩薩で美人観音としても知られ、お参りすれば身も心も美しくなれると伝えられています。春は桜・しゃくなげ、秋はもみじなど花の名所としても人気です。五重塔は、本堂下山門近くの広場に面して建つ。1998年(平成10)に完成した新しい塔だが、鎌倉時代の建築様式を再現した木造塔である。


・・・新しい塔ですが、鉄筋コンクリートではなく「木造」というのがいいですよね。