・・・カエル・ニュースがずいぶん滞っておりました。あちらこちらで出会ったカエルが貯まってきましたので、ぼちぼち紹介したいと思います。
【近鉄電車と蛙】
近鉄電車は、その沿線に「吉野」があります。奇祭として「蛙飛行事」が超有名です。そんなこともあってか、いろいろな蛙と近鉄電車を利用していると出会うことがあります。
★まずは、ラッピング車両「吉野」バージョンです。
近鉄南大阪・吉野線系統の通勤型である6620系6626Fが、吉野線開業100周年のラッピングで施されています。これは、2012年9月8日から開催された「吉野飛鳥近鉄エリアキャンペーン」にあわせたものです。吉野方2両が『吉野』、大阪阿部野橋方2両が『飛鳥』の、それぞれの四季や風景を描いたラッピングになっています。キャンペーン中の車内には、両地域のポスターも貼られていました。
・・・もちろん★「蛙飛行事」のカエルちゃんが描かれています。
★そして、今回発見したのが「大和高田」バージョンです。
【NEWS】2015.9.24奈良新聞より
発進!!大和高田号・近鉄線ラッピング電車
大和高田市は2015年9月23日から、同市の魅力をPRするため、近鉄南大阪線の電車に市のイメージをあしらったラッピング電車を走らせた。アートライナー「大和高田号」と名付けられた電車で、来年4月中旬ごろまで運行する予定で、運行期間中に4回、車内の中づり広告などすべてが同市のPR広告になる予定。国の平成26年度国の地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金(地方創生先行型)の事業対象として製作された。事業費は約1300万円。4両編成の車両で、水色、黄緑、ピンク、黄色をベースに同市のマスコットキャラクターの「みくちゃん」やこども園の園児や観光名所などを描いている。
・・・さて、よほどのカエル好きでないと★「奥田蓮取り行事」と★カエルとの関係はおわかりにならないことと思います。
★県指定無形民俗文化財「奥田の蓮取り行事」
http://www.city.yamatotakada.nara.jp/city/gyoji/okuda/
7月7日、七夕の日、市内奥田で、1300年を超える歴史をもつ「蓮取り行事」がおこなわれます。室町時代から連綿とおこなわれてきた吉野山金峯山寺における「蓮華会」の一連の行事であるとともに、役行者の母・刀良売にまつわる★「一つ目蛙」に深い関わりをもつ行事で、奈良県の無形民俗文化財に指定されています。この日、捨篠池では、蓮取り舟に乗って、古式にのっとりおごそかに蓮切りがおこなわれます。その後、善教寺に集まった修験者たちが、勇ましい法螺貝(ほらがい)の音とともに、福田寺・行者堂から、役行者の母・刀良売の墓に蓮花を献じて供養し、続いて、捨篠池に隣接する弁天神社で、護摩法要が営まれます。こののち、修験者の一行は、吉野山金峯山寺・蔵王堂までの祠に、道中、蓮花を献じながら、蔵王堂での「蓮華会」★「蛙飛行事」に参加したのち、これらの蓮花は修験者によって、大峰山頂上までの祠に供えられます。吉野山の蓮華会に欠くことのできない奥田の蓮は、今日まで地元の皆さんの努力によって大切に守られてきました。また、役行者没後1300年忌の平成12年には、蓮池公園に民話伝承碑が建立されるなど、捨篠池周辺の整備が進められています。
※大和高田の民話「捨篠池の一つ目蛙」
http://www.city.yamatotakada.nara.jp/city/rekishi/densetsu.html#kaeru
昔、昔、大和の国の奥田村の蓮池のほとりに刀良売(とらめ)という女性が一人で病気療養しながら住んでいました。刀良売は役の行者、小角の母です。ある暑い夏の朝、刀良売は気分がすぐれないので、池の中に祀られている捨篠神社にお参りに出かけました。刀良売が神社へ渡る橋から水面を眺めると、一本の蓮の茎が伸びてきて、まばゆく白い蓮の花が二つ咲き、周囲の蓮の葉が五色の露で輝きました。蓮の花の下には金色に輝く蛙がいました。刀良売が何気なく篠萱(しのかや)を一本引き抜いて蛙に投げつけると、篠萱は蛙の目に突き刺さり、蛙は池の中に逃げました。すると、二輪の蓮の花も五色の露も消え失せ、再び現れた蛙は片目で醜い茶色になっていました。それ以来、その池の蛙は皆片目になりました。刀良売は蛙のことを気に病んで病気が重くなり、42歳の若さで亡くなりました。小角は母と蛙の供養の為に吉野の山奥に籠り、修験道を開きました。そして、吉野山蔵王権現を敬い、日夜蛙の為に祈り、母の行為への許しを請いました。それ以来、毎年、7月7日の七夕の日の『吉野蔵王堂の蓮華会』では、奥田の蓮花108本が供えられ、「蛙飛び行事」が行われるようになりました。
【NEWS】2013.7.1奈良新聞より
吉野町吉野山、金峯山寺の伝統行事が絵本「蛙飛び」(コミニケ出版、カラー31ページ、税込み1995円)になった。2012年4月に発行された「蔵王さまと行者さま」に続く同寺絵本シリーズの第2弾。同寺は「世知辛い世の中に、仏の教えが広まれば」と願いを込めている。蛙飛びは毎年7月7日に蔵王堂で行われる行事で、乱暴者の男が蔵王権現の前で過去の過ちを悔い改め、カエルから人間の姿に戻してもらう物語を描く。滑稽さで人々の心を引きつける行事だが、古来大事にされてきたものを粗末にしないことや謝ることの大切さを教えているという。絵本にぴったりの題材で、大きなカエルの着ぐるみが境内を飛び跳ねるユニークな行事のいわれを、分かりやすい言葉と県出身の画家★松田大児さんの躍動感あふれる絵で紹介している。同寺は「蔵王さまの教えを広めたい」と話す。前作は、開祖の役小角が蔵王権現を感得した修験道の始まりのお話。「子どもにも親しみやすく、大人も楽しめる絵本」と好評だったという。2冊とも全国の書店や同寺で販売している。
【松田大児】
http://www4.synapse.ne.jp/oban/
1957奈良で生まれる。まず俳句に興味を持ち始め、俳句結社「南柯」に入会。その後91年に種子島に移住。国際奈良学セミナーハウスにて初めての墨彩画展を開く。銀座タスクでも墨彩画展。芸術新聞社「墨」で紹介される。福岡風雅亭で墨彩画展。2004渋谷/サーファーズテーブルにて油絵展。画詩集「アロハジャーニー」出版。2005渋谷パタゴニアにて油絵と墨絵展。キリンビール「奈良平城京遷都1300年記念」デザイン缶コンペで優勝。松田大児アートTシャツが全世界のパタゴニアで発売される。
・・・とても重要なことが抜けていました。私が「近鉄電車」に乗るのは、もちろん地元「古市駅」からなんですが、実は「古市蛙」がいるのです。今日も「安全運転」よろしくお願いします。