・・・いつか行かなければと思っていた「京都伝統工芸館」、やっと訪問することができました。
★「京都伝統工芸大学校」
1992年、国は「伝産法※」を改正し、伝統工芸産業の後継者育成の支援を計画。国に要請を受け京都府、園部町(現:南丹市)伝統工芸業界が一体となり、第三セクター(一財)京都伝統工芸産業支援センターを設立しました。その(一財)京都伝統工芸産業支援センターが連携・支援し、伝統工芸の技を伝える日本で唯一の学校として誕生したのが「京都伝統工芸大学校」。しかし、伝統工芸の技は本来、厳しい徒弟制度や世襲によって伝えられることが通念であり、その成果は誰しも半信半疑のスタートでした。軌道に乗るにつれ、若く新しい人材の輩出、各工芸同士の交流やコラボレーションなど新しい潮流が生み出され、「産・官・学」の連携により全国でも唯一の卓越した技術力に、伝統を継承するだけでなく、新たな未来の可能性も広がっています。
【学校法人「二本松学院」】
http://www.kyobi.ac.jp/nihonmatsu/
創立者新谷秀一は、経営者として長く建設・住宅産業界に身を置いてきました。1991年に学校法人二本松学院「京都建築大学校(旧京都国際建築技術専門学校)」を開校したのは、長年の恩に報いる為です。また、技術不足を肌で感じてきただけに、優秀な人材の育成に取組みたかったからです。そして、学校教育と資格取得などの実学が両立できない日本の教育システムの中にあって、「建築大学校」では在学中に国家資格である、二級建築士や大学卒業資格を両立して取得できる体制を整え、「伝統工芸大学校」では従来の徒弟制度にはない体系的カリキュラムや、名人と呼ばれる職人で構成される講師陣、学年を超えた実習体制などすべてがあたらしいことへの挑戦でした。そして、2012年に「京都美術工芸大学」を開学しさらなる挑戦を続けています。これが他にはない本学院独自の新しい学校教育のカタチであり、学生が真剣に学べる教育環境を提供するとともに企業が求める人材に育て「学生の幸せを第一に考える」。これを本学院の建学の精神としました。
◆【京都伝統工芸館】◆
604-8172京都市中京区烏丸通三条上ル/075-229-1010
http://www.task.ac.jp/karasuma/
それを見る人、触れる人に美と技への深い感動を誘う伝統工芸。「京都伝統工芸館」は、京都の中心部、烏丸御池から、その魅力を広く世に発信することで、多くの方にその価値を伝え、伝統工芸を次代に活かす新たな可能性を追求することを目的として、平成15年6月19日に開館しました。
【参考】「京都新光悦村」
http://www.pref.kyoto.jp/shin-koetsu/1275377367995.html
江戸時代初期、★本阿弥光悦によって京都洛北・鷹ヶ峰の地に形成された「光悦村」には、さまざまな分野の工人が移り住み、交流機会が創出され、次々と新しい技や表現が生み出される拠点になったと言われています。日本の芸術や工芸の発展に大きく貢献した、この「光悦村」の精神を継承し、これからの産業やモノづくりのあり方を示す新しいスタイルの産業拠点が「京都新光悦村」です。
●1階/ものづくりの魅力を発信し、素晴らしさを伝えることをテーマに、作家や職人の個展、テーマ別展など、伝統工芸はもちろん、さまざまな分野の作品を期間ごとに展示するコーナーです。本学院卒業生の企画展示を随時行っています。
●2階/京都伝統工芸大学校の学生作品などを展示するコーナーです。歴史と伝統の中で育まれた多彩な匠の技と造形美の数々をじっくりとお楽しみいただけます。
京都の伝統工芸に携わってきた名匠の作品を展示するコーナーです。長年に渡る経験の中で磨かれ、洗練された技が凝縮された作品の数々。その素晴らしさをじっくりと堪能してください。
●3階/京都で活躍をはじめ、本学院を卒業した新人職人や作家たちの作品発表のコーナーです。作品発表・販売の場を提供することで、職人と社会との橋渡しの役割を行い、伝統工芸業界の活性化を図っています。陶芸(絵付け)や竹工芸や木工芸など通常は見ることができない制作の様子を一般の方へも広く開放し、伝統工芸の魅力を伝えます。国や京都府より支援を受けている第三セクターの(一財)京都伝統工芸産業支援センターが優れた伝統工芸の素晴らしさを広く知っていただくこと目的として、京都伝統工芸大学校の卒業生や在校生が伝統工芸の制作実演を行っており、学校や工芸に関する生の声にいつでも触れることができます。