茶の湯(26) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・「抹茶」はもちろんおいしいですが、やはり日々の「緑茶」をはじめとする「お茶」には、本当に感謝です。また「お茶漬け」という日本の食文化は、「おにぎり」そして「お漬物」ともに最高です。さらに「永谷園」さんは、「歌舞伎」「相撲」そして「東海道五十三次」という伝統文化まで、私たち庶民に広めてくださっているのですから、当然、「宇治田原」にはお参りせにゃならんわけです、はい。


たはら1


・・・帰ろうとした時、お仕事からもどられた御子孫の方とパッタリ。わざわざ私一人のために、建物を開けてくださり、さらに様々なお話を伺うことができました。感謝・感謝です、そして資料もいただきましたので、そのまんま掲載します。


たはら2


「永谷宗円生家」

610-0221京都府綴喜郡宇治田原町大字湯屋谷小字空広0774-88-6638

http://www.town.ujitawara.kyoto.jp/sightseeing/culture/index.html

元文3年(1738年)、「青製煎茶製法」を開発・普及させたと伝えられる永谷宗円が暮らし、明治まで永谷家が存在していた場所に、製茶道具やほいろ跡を保存するため、地元有志の手により昭和35年(1960年)に建設された施設である。「生家」と呼ばれるが、江戸時代の家屋が現存しているのではなく、永谷家の屋敷のあった場所に、実際の家屋よりも小さい茅葺きの建物を新たに建てたもの。


たはら3


内部にほいろ跡などが保存されており、宇治田原町指定文化財となっている。無人の家屋である「生家」は数十年の歳月により、茅葺き屋根の損傷が激しくなり、早急に修復が必要となった。そこで、平成18年、茶業関係者や地元区民らにより「永谷宗円翁顕彰会」が結成され、集められた寄付金により、平成19年月より本格的な屋根の全面葺き替え工事行われ、同月に完成した。改修前の生家内部はほいろ跡のある土間と畳敷きの座敷に別れており、奥の床の間に宗円時代の茶の古木の幹の一部といわれているものが置かれていた。普段は雨戸が閉じられているのでわからないが、内部には蛍光灯を備え、雨戸を開けるとガラスがはまっているようなおよそ古民家らしくない作りであったが、屋根の修理に続いて内外装の改修も行われた。その結果、座敷は板敷きとなり、中央に囲炉裏を備えて風情のある作りとなった。しかし、解説ビデオを上映するテレビ機材が置かれたり、敷地内に東屋とトイレが作られるなど、「お茶のテーマパーク」のような施設となった。現在、土日には内部を見学することができる。


たはら4


大神宮神社茶宗明神

永谷宗円は安永7年(1778年)に98歳で天寿を全うした。宗円の子孫の一人は東京で「永谷園」を創業した。直系の子孫である三之丞家は明治に宇治市六地蔵に移転し、現在代目が茶問屋「永谷宗園」を継いでいる。宇治田原町湯屋谷の、永谷家のあった場所には製茶道具やほいろ跡を保存する施設「永谷宗円生家」が昭和35年(1960年)に建てられ、それに隣接する大神宮神社には昭和29年(1954年)、宗円が「茶宗明神」として祀られている。


たはら5


【参考】独楽庵

現在、島根県出雲市に「独楽庵」と呼ばれる茶室が復元されています。復元作業は京都工芸繊維大学名誉教授中村昌生氏の指導によって行われましたが、かつてこの茶室が★「宇治田原にあったといわれています。天正年間、千利休が豊臣秀吉から長柄の橋杭を拝領し、二畳壁床の茶室を「宇治の田原」に建てたのがはじまりで、利休の没後、尾形光琳と親好のあった銀座内蔵助の京都の屋敷に移築され、その後豪商阿波屋が大阪に移し、さらには松江藩藩主で大名茶人の松平不昧の所持するところとなりました。不昧は江戸の大崎下屋敷に11棟の茶席が散在する2万坪あまりの広大な茶苑を設け、その中心に独楽庵を据えました。幕末には国防のための砲台設置に伴い大崎から松平家の深川下屋敷に移されましたが、伊豆地震の津波により被災しました。大正になって松平家ゆかりの品々を譲り受けた武藤山治が興福寺等の古材を使って北鎌倉に復元し、現在は東京八王子市の料亭内に移築されています。平成3年、不昧ゆかりの島根県にある「出雲市立文化伝承館」に復元され、四代将軍徳川家綱に献茶した船越伊豫と裏千家六世泰叟による2席が組み込まれた姿を忠実に再現されています。復元に際して、中村氏は独楽庵が三重の露地を持った珍しい構成の茶室であることを指摘しています。門をくぐり、高い塀で囲まれた外露地、中露地を通り内露地ではじめて塀から開放されて、接する自然の風景。こうした露地の構成は茶の湯の世界へと誘う「浮き世の外ノ道」につなぐための工夫であったと考えられます。


・・・むむむ、「お茶」の世界はなかなか深~い。