待望のミュージアム(47) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・朝日新聞デジタル2015年(大峯伸之のまちダネ)造船の街今昔18」の記事がとてもわかりやすくまとめられていますので、★「そのまんま」引用させていただきます。


やのべ1


■復興・再生見守る少女像

神戸市の東部新都心「HAT神戸」は阪神大震災の復興事業でできた街だ。震災の教訓を伝える施設「人と防災未来センター」などが立ち並ぶ。その一つ、兵庫県立美術館で6月28日、新しい美術作品が披露された。建物の南、運河に面した歩道沿いに高さ約6メートルの少女像「サン・シスター」が設置された。少女は希望の象徴「輝く太陽」を右手に持っている。今年が震災20年にあたるのに合わせ、現代美術作家で京都造形芸術大教授のヤノベケンジさん(49)が制作した。2011年の東日本大震災の翌年、ヤノベさんは被災地の復興を祈って子ども像「サン・チャイルド」を制作した。大阪府茨木市の阪急電鉄京都線南茨木駅前に設置されている。サン・シスターはその姉という位置づけだ。「阪神大震災の被災地はいち早く復興・再生を遂げた。この像は被災地の過去、現在、未来を見つめつつ、世界中のすべての災害からの復興・再生を見守っている」。作品紹介でヤノベさんは述べた。作品披露の場には、大阪市住之江区北加賀屋に本社を置く不動産会社「千島土地」の芝川能一社長の姿もあった。


・・・私が「サン・チャイルド」と初めて出会ったのは、2013年10月12日「中之島」でした。


やのべ2


■大型作品倉庫にずらり

入り口のシャッターを開けて中に入ると、現代美術作家の大型作品が並んでいた。大阪市住之江区北加賀屋にある元は鋼材工場兼倉庫の建物だ。装飾トラックのような移動舞台車は、やなぎみわさんの作品だ。全体を広げると、極彩色の背景画と電飾で飾った高さ11メートルの舞台となる。かつて作家中上健次の小説「日輪の翼」を原作にした野外劇のプレイベントがあった。乗用車を使った作品は宇治野宗輝さんの制作。奥にはヤノベケンジさんの大型作品「サン・チャイルド」や「ジャイアント・トらやん」が並んでいる。不思議な感じがする空間だ。各地の展覧会に出展された作品もある。だが、大型のアート作品を保管できる場所は国内にあまりない。出展後に解体される作品もある。ここは高さ約9メートル、広さ約1千平方メートル。「安全第一」と書かれたクレーンもあり、作品の移動に使える。建物を所有する不動産会社「千島土地」が2012年、「MASK(マスク)(MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA)」と名づけて開設した。大型作品を無料で保管し、ときに現代アート作品の展示もする。


・・・2015年4月9日には「北加賀屋」そして「名村造船所跡」を訪問させていただきました。


やのべ3


■現代アート取り組み30

現代アートの大型作品の保管施設「MASK」がある大阪市住之江区北加賀屋は、かつては造船業などの重厚長大型産業で栄えた。造船所と関連・下請け工場があり、そこで働く多くの人たちが暮らしていた。ところが名村造船所大阪工場が撤退し、1988年に約4万2千平方メートルの広大な敷地と建物、ドックが所有者の不動産会社「千島土地」に返された。千島土地は活用方法を検討し、現代アートに着目。2004年、造船所跡地で「NAMURA ART MEETING ’04―’34」を始めた。美術や舞台、音楽、映像、討論などの活動をほぼ隔年で30年続ける。取り組みに協力している大阪大学特任准教授の木ノ下智恵子さん(42)は言う。「重厚長大を支えた造船所の建物は構造が美しい。時間がたって味わいや風合いもあり、アーティストの空間に適している」千島土地は北加賀屋で所有する空き家などを若いアーティストやクリエーターに貸す事業も始めた。「北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ構想」と呼び、現在約30軒が工房やギャラリーに使われている。そこから「MASK」も生まれた。


やのべ4


・・・「南茨木駅前」に設置された「サン・チャイルド」に会いに行ったのは、2014年8月6日です。


■反原発でも設置に理解

大阪府茨木市の阪急電鉄京都線南茨木駅。駅前のロータリーに立つ現代美術の大型作品が異彩を放っている。現代美術作家ヤノベケンジさん制作の子ども像「サン・チャイルド」だ。高さ6・2メートル。黄色の放射線防護服を着ているが、防護マスクは外し、右手に「輝く太陽」を持っている。東日本大震災から1年たった2012年3月11日に設置された。被災地の復興、再生への思いが込められている。ヤノベさんは1991年の福井・美浜原発の事故後、放射線感知服の作品をつくった。チェルノブイリ原発事故の現地を訪ねた「アトムスーツ・プロジェクト」、太平洋で被曝したマグロ漁船「第五福竜丸」をモチーフにした「ラッキードラゴン」など核をテーマにした作品が多い。「核分裂をエネルギーに転用したのは過ち。人類は核を制御できない」反原発という政治的なメッセージとも受け取れる作品を自治体が設置した。設置の際、「議論はあった」と茨木市の担当者は認める。ヤノベさんが茨木育ちで、非核平和都市宣言をし、文化都市をめざす街であることで理解を得たと説明した。


やのべ5


・・・「京都造形芸術大学」には、2015年4月18日に訪問しました。


■工房というより工場

現代美術作家のヤノベケンジさんが教授をしている京都市左京区の京都造形芸術大を訪ねたとき、現代アートの制作現場を見せてもらった。広さ667平方メートルの部屋は金属加工と樹脂成形の設備・機械を備えている。赤や青、紫などのつなぎ服姿でマスクをつけた学生十数人が作品の周りを動き回っている。荷物を運ぶフォークリフトもある。工房というより、工場みたいだ。別に260平方メートルの木工室もある。二つの部屋は「ウルトラファクトリー」と呼ばれる。第一線のアーティストやデザイナーに来てもらい、創造性や美意識、技術力に触れる授業もある。このとき制作していた作品は花の女神「フローラ」として完成し、左京区の京都府立植物園に1025日まで展示中だ。大阪市住之江区北加賀屋にある大型作品の保管施設「MASK」では1031日から約1カ月間、金土日曜と祝日に催し★「Open Storage 2015―見せる収蔵庫―」を開く。やなぎみわさんやヤノベさんら現代美術作家6人の作品を展示する。これに先立って、宇治野宗輝さんはここに約1カ月滞在して作品を制作する。


・・・そうなんです。10月31日から「見せる収蔵庫2015」が始まるんです。またまた「待望のミュージアム」です。