外伝①
・・・今回の東京は「カエル(河鍋暁斎)」と「建築」に重点を置きましたので、「彫刻」や「パブリックアート」を十分に探遊できず心残りです。そこで、またの機会を模索しつつ、せめて次へとつながる情報を収集しておきたいと思います。
【丸の内ストリートギャラリー】
◆2014フォトコンテスト事務局
http://marunouchi-photocontest.com/index.html
「丸の内仲通り」にアート作品を展示する「丸の内ストリートギャラリー」は、「三菱地所株式会社」と「公益財団法人彫刻の森芸術文化財団(以下彫刻の森芸術文化財団)」とが芸術性豊かな街づくりをめざし、★1972年より実施しているものです。その間何度も作品を入れ替えており、2014年の入れ替えで第40回を迎えました。これまでは彫刻の森芸術文化財団が運営する箱根の彫刻の森美術館及び美ケ原高原美術館から作品をお借りしていたのですが、新たな展開を図る為、2013年第39回開催から作品のラインナップを少し変更して作家蔵の作品を数点加えることになりました。その一つが草間彌生さんの『われは南瓜』です。仲通りに設置することを前提に新たに制作されたものですが、草間さんにとって初めての石彫作品で、ご自身も「新しい自分の出発の一点」だと位置付けていらっしゃり、設置当初から大きな話題を呼びました。設置期間が終了する2015年以降、海外で展示されることになる作品をいち早く、近くで見られることもあって、遠くからわざわざ見に来られる方も多い人気作です。『われは南瓜』のはす向かいにある、安藤泉さんの『G-proportion』もまた、「丸の内ストリートギャラリー」のために作られた作品です。先に設置場所を安藤さんにご覧いただいたところ、丸の内に似合うスタイリッシュなシマウマを制作して下さいました。作品タイトルの「G」はgiraffe(キリン)の意味で、脚が長く胴が短い、キリンのようなプロポーションのシマウマです。動物の作品は親しみやすいこともあって、丸の内を紹介するテレビ番組や雑誌にもよく登場しています。
【参考】
◆財団法人彫刻の森美術館「東京事務所」
135-0091東京都港区台場2-3-1
トレードピアお台場フジテレビ分室内/03-5500-5930
第38回「丸の内ストリートギャラリー」
http://www.hakone-oam.or.jp/environmental/?id=2
◆東京観光財団「GO TOKYO」
第40回「丸の内ストリートギャラリー」
https://www.gotokyo.org/jp/event/column/h25/018.html
★2003・2006・2008【カウパレード】
カウパレードとは、世界中で開催されているアートプロジェクト「CowParade」のことで、1998年の夏、スイスのチューリッヒにおいて、地元アーティストがグラスファイバー製の牛(実物大)400頭にペイントを施し、街中に展示するイベントが行われました。この牛のオブジェにはスポンサーや寄付金が集まり、イベント終了時には800頭に増える大反響を得ました。そのとき、たまたま出張で来ていたシカゴの小売店協会の会長がこの企画に魅せられ、1999年の夏にはシカゴでの「CowParade」が実現、シカゴ市全体で5億ドル近くのお金が動き経済活動活性化に貢献しました。そして2000年ニューヨーク市、市公園局の許可の元、約500頭のカラフルな牛たちが五番街、グランド・セントラル駅構内、ミッドタウンのオフィス街からVillage、Sohoにいたるニューヨーク全域に展示されるイベントが行われました。ペインティングには、著名アーティスト、一般市民、子供たちが参加し、それぞれユニークで鮮やかな牛たちを作り上げています。またイベント終了時には、オークション・ハウスで牛たちがオークションにかけられ、その売り上げは芸術、教育福祉団体に寄付されました。
★今までに80ヶ所を超える世界の主要都市や観光地での開催、日本では2003年、2006年、2008年に東京で開催されきました。2015年は、北海道を代表する観光地“ニセコ”で7/1(水)~10/1(木)に開催です。
★2012【ベンチアート】
「坂本龍馬・西郷隆盛から石川遼・所ジョージ・鈴木福くんまで、時代をリードしてきた著名人や人気子役をモチーフにしたベンチアート20点が丸の内に登場!」
2012年9月6日(月)に、丸ビル開業・丸の内商店会10周年を迎える丸の内では、それを記念した「ベンチアート in 丸の内」を開催。有楽町と大手町をつなぐ約1.2kmに及ぶ丸の内仲通りを中心に、坂本龍馬、西郷隆盛、徳川家康など歴史上の偉大な人物から、現代で活躍する石川遼、松井秀喜などのアスリート、そして人気子役タレント鈴木福くんに至るまで、20体のベンチアートを設置。モチーフの選考にあたっては、アートや街づくりなど幅広い分野で活躍中の、街に詳しい山田五郎氏をキュレーターに迎えました。ベンチとしてはもちろんのこと、モチーフの隣に座って記念撮影をするなど、丸の内の10年の歴史と進化を感じながら、街歩きをお楽しみください。
・・・もう観ることのできない作品の数々ですが、このような取り組み・イベントがきっと今後も開催されるであろう「大手町・丸の内・有楽町」に期待しています。
【参考】大丸有まちづくり協議会
100-0004東京都千代田区大手町1-6-1大手町ビル/03-3287-6181
http://www.otemachi-marunouchi-yurakucho.jp/
http://www.otemachi-marunouchi-yurakucho.jp/magazine/
大丸有協議会では「街づくり情報誌ON!」(季刊)と、レポート・マニュアル等を刊行しています。