・・・以前「船場物語」を連載しましたが、町歩きで「ニッケ」本社ビルを発見してからずっと気になっていたことがあるのです。そこで「姫路」への途中、「加古川市」に立ち寄りました。
★日本毛織株式会社(ニッケ)
本社:541-0048大阪市中央区瓦町3-3-10/06-6205-6600
印南工場:675-0053兵庫県加古川市米田町船頭440/079-431-3001
“ウールにはじまり、ウールをこえる”-ニッケ第1世紀。そして“新しい風を創造する”の企業理念のもとに、世界に通じる新しい価値の創造をめざしてスタートした第2世紀。伝統を大切にしながらも、革新と挑戦を重ねてきたニッケ。
1896年(明治29年)日本毛織株式会社を設立
1899年(明治32年)加古川工場操業開始
1919年(大正8年)印南工場竣工
1976年(昭和51年)加古川工場を印南工場に合併
1984年(昭和59年)加古川市にショッピングセンター「ニッケパークタウン」を建設、賃貸開始
1991年(平成3年)大阪市中央区瓦町3-3-10に現ニッケ本社ビル完成
1996年(平成8年)ニッケ創業100周年を迎える
◆ニッケパークタウン
675-0066兵庫県加古川市加古川町寺家町173-1/079-421-8018
http://nikke-parktown.com/index.html
元々この地に加古川事業所を有していた日本毛織は、繊維部門の事業縮小に伴い同事業所を閉鎖 。1976年(昭和51)3月の閉鎖決定後、この跡地を遊休地として活用しようと、1978年(昭和53)2月に加古川商工会議所が中心となって加古川駅前再開発案がまとめられた中で計画が立案された。10ヶ月の工事期間を経て、1984年(昭和59)2月8日にダイエーを核店舗とした64の専門店とスポーツ施設などを擁して開業した。2002年(平成14)12月末には、核店舗のダイエーが経営再建のために閉店し、新たな核店舗の誘致を迫られた。日本毛織は、この時点でまだ計画段階だった施設全体の改装計画の前倒しを発表。2004年(平成16)11月にも店舗全体が改装・増築され、本館の専門店街(71店舗)に『ニッケレポス』という名称が付けられた。
★カラオケ「レンガ館」
675-0066兵庫県加古川市加古川町寺家町269-1/079-454-5515
http://www.renga-kan.net/index.php
ニッケパークタウンの西隣りに位置するカラオケルーム。旧倉庫を改装した外観は、レトロモダンでオシャレ。 豊富な曲数とハイレベルな画質・音質が話題の最新機種を完備。最大55名様を収容できるパーティースペースもあり、少人数からパーティー形式まで幅広くご利用いただけます(全43室)。 お客様のほとんどがリピーターの人気店で、会員登録すれば、お得な会員料金でご利用いただけます。
・・・この1棟だけでも残されてよかったと、つくづく思います。
・・・パークタウンには、説明パネルが設置されていました。
※加古川日本毛織社宅建築群
1899年(明治32年)、日本毛織加古川工場の操業にあわせて[1]造成が開始され、敷地中央の児童公園を中心として整然と仕切られた区画に明治末期-昭和初期に建造された木造洋館、一戸建ておよび平屋または二階建の長屋・町家風の木造家屋が立ち並ぶ。洋風建築のうち、児童公園北側に面する2棟は、西側の棟が服部長七設計により、工場操業前年の1898年(明治31年)に建設され、その後この地に移築された旧日本毛織加古川工場事務所であり、東側の棟は生産技術確立のために訪れた外国人技師、通称「お雇い外国人」の住居として1911年(明治44年)に建築された、いわゆる「異人館」としては加古川市内において現存する唯一の文化財である。「異人館」は現在「ニッケ社宅倶楽部」という集会場として用いられているほか、加古川市がその観光資源を選定した「わがまち加古川60選」の一つ、「春日神社・ニッケ社宅倶楽部」の要素となっている。敷地南側には、和洋折衷形態の上級職用一戸建てもあるが、こちらは煉瓦塀に囲まれている。他方、大部分を占める和風建築のうち、一戸建ての形態のものは煉瓦塀もしくはブロック塀で、長屋風のものは板塀で囲まれており、未舗装の砂利道とならんで戦前の工場社宅建築の風情を非常によくとどめている。区画内は閑静な住宅街であるが、周囲は北東に日本毛織旧加古川工場(現・印南工場加古川事業所)正門、加古川本流河川敷左岸(東岸)土手、春日神社、国道2号およびその加古川渡河橋である加古川橋、本町商店街に囲まれる。以前は旧加古川工場をハブとしたトロッコ用鉄路網が存在したが、住宅群と旧加古川工場正門との間にはその遺構である、国道2号をくぐるトンネルが残されており、鉄路が撤去された今でも「トロッコ道」と通称されている。この小路は住宅群の南西側に隣接する兵庫県立加古川西高等学校に通学する学生の格好の通学路となっている。また、南側は水量豊富な用水路で一般の住宅地と仕切られ、水路沿いには煉瓦塀が続き、敷地内が自治的な雰囲気を醸す一因となっている。交通至便の地であり、JR西日本山陽本線加古川駅からも至近であるため、工場社宅群としては比較的訪れやすい立地にあり、建築愛好家の訪問が多い。なお、敷地から中心街路沿いに南西400メートル先には、兵庫県景観形成重要建造物に指定されている加古川市立加古川図書館(1935年竣工、置塩章設計)が立地するなど、敷地周囲は日本毛織の企業城下町としての往時をしのばせる建築が点在する。区画内の植え込みや各家屋の庭にはクロマツ、ソメイヨシノ、カキツバタ、カンナなどが植えられ、開花期を中心に多くの市民や写真愛好家を集めている。
◆寺家町商店街
旧西国街道にあたる寺家町商店街。商店街には江戸時代に参勤交代の大名が泊まった陣屋や明治創業の飲食店や印章店などが今もあり、歴史ある建物からどこか懐かしい建物までノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。
◆加古川
本流(幹川)流路延長96km、流域面積1,730km²。集水域が広く、支流数が多い。兵庫県に河口を持つ河川水系の中では、本流流路延長・流域面積ともに最大である。河口一帯は重要港湾かつ2010年8月に指定された重点港湾である東播磨港の中央部に当たる。