・・・地下歩行者道路「ガーデンアベニュー」をどんどん西へ(福島方面)歩いていきますと、
★「LANDSCOPE・KISA・KAWAKAMI」/作:川上喜三郎
王立英国建築家協会会員。建築家。彫刻家。71年大学院卒業を延期して渡英。4ヶ月に及ぶヨーロッパ~アフリカ放浪の末ロンドン残留を決意。72年からロンドンカムデン区役所建築設計部に勤務。79年王立英国建築家協会会員となる。81年ロンドンにある世界有数の建築教育大学AAスクールで紙彫刻展を開催し彫刻家デビューを飾る。82年から94年までAAスクール教授も務めた。現在はイギリスと日本で多くの都市開発プロジェクトに参画する一方、多くの彫刻作品が東京オペラシティ等の公共建築や丸の内ビルディング等の商業ビルに30数点採用されている。最新プロジェクトは、大阪駅前の広域再開発事業。
・・・地上に出たところは、
◆西梅田公園(1997)
http://www.landtec.jp/works/a%20work/nisiumeda.htm
第14回都市公園コンクール「建設事務次官賞」。本公園の周辺環境は周囲を高層建築、上部を高架道路が重層して通る都市を象徴した空間である。ここで求められることは、都市の巨大構造物とうまく関わり合いながら、都市を人間スケールの空間としていかに取り戻すかということにあった。 基本方針では、「みどりとみずに囲まれたオープン・ロビー」をテーマに、落ち着きと親しみのある空間とする一方、パフォーマンスなどの賑わいのある場としても機能するマルチユーズな空間である必要があると考えた。本公園での自由曲線の多用は、束縛されない自由な人間空間を表現し、様々な周辺の都市構造物と対比させることに起因する。高架下の雨のかからないスペースは、全天候型空間であり、広場の周辺とベンチのフリーハンド曲線の凹凸は岬と入り江を意味する。訪れた人々はその時の気分により気に入った入り江を選び、 ゆっくりとくつろぐことができる。人間の手で丁寧につくられた空間は、訪れる人とのコミュニケーションを可能にする。手作業のぬくもりをデザインや素材に反映させることにより、 デザイナーのこだわりや、作った職人たちの思い入れが、利用者の五感に働きかける。水音、ゲート、橋、地下連絡口、彫刻などは人間らしさを暗示する仕掛けでもある。 こんな人間くささを感じさせる「オープン・ロビー」を都市内の一角につくり上げることが、この公園のデザイン的なねらいなのである。
※株式会社ランテック計画事務所 http://www.landtec.jp/index.html
540-0036大阪市中央区船越町2丁目4番6号船越センタービル/06-6945-0065
★「太陽の肖像」1997/作:新宮晋
http://www.susumushingu.com/work.shtml
★「なかよし」/作:河合隆三
1935 大阪生まれ
1962 東京芸術大学彫刻科卒
1965 ユーゴスラビア政府による国際彫刻家シンポジウムに招待制作
1966 国際連合文化機構によるイタリア留学
1987 兵庫県彫刻コンペティション 最優秀賞
1988 中之島緑道彫刻コンペ受賞
1989 六甲アイランドコンペ「海からのメッセージ」大賞
◆大阪新サンケイビル/大阪市北区梅田2-5-2
★鹿田淳史(1958~2003)
京都市出身。京都市立日吉ヶ丘美術工芸高校、金沢美術工芸大学彫刻科卒業。メキシコ国立自治大学造形学部大学院修了。
1985 第二回SHOEBOX国際彫刻展、ハワイ大学ギャラリー アメリカ巡回展
1988 第十一回神戸須磨離宮公園現代彫刻展で宇部市野外彫刻美術館賞受賞
1989 京都選抜美術館「次代を担う作家展」、京都。六甲アイランドシティー彫刻展で優秀賞受賞、神戸。鹿島彫刻コンクールで銀賞受賞、東京。第六回ヘンリームーア大賞展でエミリオグレコ特別優秀賞受賞、長野。近松モニュメント彫刻コンクールでグランプリ受賞、尼崎市。第十八回丸ノ内仲通り彫刻展、東京。
1990 東京都オブジェコンペティションで佳作賞、東京。メキシコ国立自治大学美術館国際国際彫刻展シンポウム招待出品、メキシコ市、小田原城野外彫刻展で優秀賞受賞。大阪府立花の文化園彫刻家指名コンペで1位。
1991 ハフナルフフィヨルデル国際アートフェスティバル招待出品、アイスランド。第七回現代作家タピストリと彫刻展、草月ギャラリー、東京。第十四回現代日本彫刻展招待出品で兵庫県立近代美術館賞受賞、宇部市。第二回五木の子守唄彫刻コンクールで大賞受賞、熊本県。
1992 第二十回長野市野外彫刻賞受賞、長野市。第十三回神戸須魔離宮公園現代彫刻展で京都国立近代美術館賞須魔離宮公園賞を受賞、神戸。
など、華々しい受賞歴があります。惜しくも2003年4月14日午前1時40分、胃がんのため京都市山科区の病院で亡くなられました、44歳。
・・・ビルの中に入りますと、
★堀口泰造(1916~1999)
東京都駒込に生まれ、幼い頃から画家を志す。20代で従軍し満州へと渡り、敗戦後はシベリアで抑留生活を送る。1949年に復員し、藤沢に住み、米軍基地で看板や似顔絵などを描いて生活する。40歳を過ぎた頃から彫刻に目覚め、彫刻家・菅沼五郎に師事し、 二紀展や藤沢市展などに出品する。シベリア鉄道を経由したスペイン・モロッコへの長旅をきっかけに、シルクロード、中東、インドなど各地を巡り、モチーフの幅を広げていく。自らの抑留体験を凝縮した《捕虜》のシリーズは、1975年「第29回二紀展」において文部大臣賞、1980年「第1回高村光太郎大賞展」で優秀賞を受賞。その他、《カルメン》シリーズやテラコッタ作品、蜜蠟から形作られた小品が知られる。
◆明治安田生命大阪梅田ビル
★「月琴2000」/作:澄川喜一(1931年~)
島根県出身。元東京芸術大学学長。新制作協会会員、2006年には同協会委員長を務めた。日本芸術院会員、文化功労者。金沢美術工芸大学客員教授。東京芸術大学名誉教授。島根県芸術文化センター グラントワセンター長・石見美術館長、財団法人横浜市芸術文化振興財団理事長を務める。
★佐々木葉二
この外部空間のデザインを担当されたのは、佐々木葉二(鳳コンサルタント)です。生活空間としてのアメニティをオフィスビルの外部空間に積極的に作り込むことをコンセプトにされているようです。そんなオフタイムの都市生活の楽しさ(アメニティ)を「広場」・「滝」・「サンクンガーデン」・「レストラン」などで演出されています。
●鳳コンサルタント環境デザイン研究所
550-0003大阪市西区京町堀1丁目8番35号/06-6459-2975
1972年 鳳コンサルタント設立(建設コンサルタント)
1989年 鳳コンサルタント株式会社環境デザイン研究所設立
【佐々木葉二】佐々木デザイン室
583-0026藤井寺市春日丘1-6-31/072-938-7961
1971年神戸大学卒業、1973年阪府大大学院修了後、カリフォルニア大学大学院、ハーバード大学大学院で客員研究員。ピーター・ウォーカー事務所を経て、1998年帰国。鳳コンサルタント環境デザイン研究所設立。以来、自然と人間との関係を切り開く新しいランドスケープデザインを提案し、その糸口としての「共有空間=コモンスペース」の研究とデザイン活動を展開している。主要作品に、埼玉新都心けやきひろば(国際設計競技最優秀賞)、六本木ヒルズランドスケープなど。日本造園学会賞(設計作品部門)、同特別賞、グッドデザイン賞、中華人民共和国住環境大賞、米国ASLA Merit of Awardなど内外で受賞多数。主要著書に「佐々木葉二作品集」(マルモ出版)、「ランドスケープの近代」(鹿島出版会)など。
・・・ビルの中も外も、地上も地下もアートがいっぱいです。




