◆大阪市立中央図書館
江戸時代中期の日本の文人、文人画家、本草学者、蔵書家、コレクター「木村蒹葭堂」の邸宅跡地でもある。大阪市史編纂所を併設している。
※木村蒹葭堂(1736~1802年)
江戸時代中期の日本の文人、文人画家、本草学者、蔵書家、コレクター。大坂北堀江瓶橋北詰の造り酒屋と仕舞多屋(家賃と酒株の貸付)を兼ねる商家の長子として生まれる。名は孔恭(孔龔)、幼名は太吉郎(多吉郎)、字を世肅、号は蒹葭堂の他に、巽斎(遜斎)、通称 坪井屋(壺井屋)吉右衛門。蒹葭とは葦のことであり、「蒹葭堂」とはもともとは彼の書斎のことである。庭に井戸を掘ったときに葦が出て来たことを愛でてそのように名付けたもので、後にこの書斎の名をもって彼を呼ぶようになった。
・・・つい先日の「大阪府立大学講座・よみがえる版木」で、「芸艸堂」さんが摺り出し実演してくださった版木は、「中之島図書館」から提供された「木村蒹葭堂」さんの「蒹葭堂雑録」だったのです。なんという偶然でしょう、あらゆる事柄がつながっていく、つながっている「宇宙の摂理」のようなものを感じます。
※大阪市立中央図書館は「図書館建築賞」を受賞しています。日本図書館協会建築賞は、日本図書館協会が「優れた図書館建築を顕彰し、それを広く世に知らせることによって、図書館建築の質の向上を図ること」を目的として定めるものです。優れた図書館建築とは、建築としての質はもとより、そこで展開されているサービスもよく行われていることが条件となります。つまり、器(建築)と中身(サービス)が調和し、いずれにおいても優れていることを意味します。
現在の大阪市の図書館計画については、1987(昭和62)年12月に設立された大阪市図書館基本構想委員会(委員長:元木健大阪大学人間科学部教授)が、1989(平成元)年9月に市教育長に出した答申が基本になっている。この中で、大阪市立図書館システムの基本理念として、生涯学習の基本理念としての図書館・高度情報化社会における図書館・国際化社会における図書館・文化活動展開の場としての図書館・広域圏ニーズにも応える図書館が掲げられ、生涯学習の基盤施設として新しい時代の市民ニーズに応えるために中央図書館の建替えの必要性が提言されている。これを受けて、1990(平成2)年6月に新大阪市立中央図書館基本計画策定委員会(委員長:足立孝大阪大学名誉教授)が設立され、11月に「新中央図書館基本計画」がまとめられている。ここでは、中央図書館の機能として、大阪市立図書館システムの中枢の役割・ぬくもりあるヒューマンライブラリーとしての役割・大阪文化の拠点としての役割・総合的な機能を十分に備えた図書館としての役割・図書館相互協力の窓口としての役割が掲げられている。以上のコンセプトに基づいて、1992(平成4)年11月に着工、1996(平成8)年7月に開館した。基本設計は石本建築事務所+ロゴス総合設計(島雄康一郎)、施工は戸田・佐藤・錢高特定建設工事共同企業体である。こうしてできた新中央図書館は、鉄筋コンクリート造、地上5階(一部6階)地下6階の建物で、延床面積は34,532㎡。蔵書数は最大で330万冊、開館時の蔵書は85万冊。開架は地下1階から地上3階までで約30万冊、閉架書庫は地下3階から地下6階までで約300万冊、閲覧席だけでも1,150席という巨大なものになっている。
※石本建築事務所
石本喜久治が日本橋白木屋百貨店の設計を機会に創設した、片岡石本建築事務所を前身とする。(1931年に石本建築事務所と改称)独立系事務所として、公共施設、民間企業の仕事を多数手がけ、庁舎・オフィスビル、教育施設、病院・福祉施設、ホール、図書館・美術館、再開発など、多岐にわたる用途の建築設計を行っている。アメリカ、ヨーロッパ、韓国・中国などアジアへの海外活動も積極的である。
※片岡石本建築事務所/片岡安(1876~1946)
1897年(明治30年)東京帝国大学工科大学造家学科卒、日本銀行技師となる。1905年(明治38年)辰野金吾と辰野片岡建築事務所を開設。1919年(大正8年)日本生命保険取締役(~1927年)片岡松井建築事務所を開設。1922年(大正11年)片岡建築事務所を開設。1927年(昭和2年)石本喜久治と片岡・石本建築事務所を設立(~1931年頃まで)。
★近江商人「商い・いろはカルタ」完売しました
木川かえる師匠の上方演芸の殿堂入りを記念して「商い・いろはカルタ」を映像として作品を残すべく作成をしました。
523-0893滋賀県近江八幡市桜宮町207-3「小さな文化を作る会」
代表/千賀伸一、電話/0748-33-1064(ブティク・ケイ内)sakura8key@hotmail.com
【参考】「商い・いろはカルタ大会」
近江八幡市の白雲館にて小学生を対象にが開催された。この大会は近江商人の心得を子どもたちに伝えていきたいと近江八幡市の市民団体「小さな文化をつくる会」が主催した。代表の千賀伸一さんは「近江商人が残してくれたものを子どもたちにもカルタを通じて感じてほしい」と語る。「商い・いろはカルタ」では近江商人のおきてや家訓が読み上げられる。「足りぬ足りぬは工夫が足りぬ」「人には辛抱が大事」「富むほどに徳を施す商人道」など現代にも通じる近江商人の心得を、子どもたちはカルタで楽しみながら覚えていた。
★近江商人の精神継承、現代版「商い・いろはカルタ」/「小さな文化を作る会」製作
「楽して儲かる仕事なし」、「へいまいど威勢のよさについ笑顔」。商いの本道や理念、心得などを詠んだ句を公募して綴った「商い・いろはカルタ」を近江八幡市桜宮町の「小さな文化を作る会」(千賀伸一代表)が製作し、販売を始めた。近江商人が商いの規範とした 「三方よしの精神」や商品の前に自分を買ってもらうコミュニケーションの心得、掟や厳罰を記した家訓など、現代ビジネスにも通じる理念を継承していこうと今年5月、全国からいろはカルタの語呂合わせ句を募集。寄せられた中から選んだ作品や八幡商業高校生の参加作品、大阪の会社会長・和田亮介氏の「船場カルタ」からの句も引用し46句をまとめた。台紙はヨシ紙を使用し、それぞれの句にふさわしい挿し絵を市内古川町の漫画家・木川かえるさん(78)が、キャラクターとなっているユーモラスなカエルの絵で表現し、句の筆も走らせた。企画した千賀さんは「経営者や企業人だけでなく、家庭や学校でも使ってもらい、人生の『常備薬』として役立てればうれしい」と話している。
※千賀伸一
1946年京都生まれ、(株)京都セラミック退職。ルンビニ服装学園卒、日本デザイン文化協会・京都服飾デザイン協会各コンクール連続3回入選、両協会に会員となる。デザインフォーラムSHIGA会員、K&S;ビルオーナー(ブティックKey、美容室Key、企画集団0企画グループ代表)、市民団体「小さな文化を作る会」代表 街おこし、商品制作、販売等デザイナー、プロデューサーとしてマルチ的に活躍中。米原商工会の商店街イメージアップ事業担当、江州音頭コンサートプロデュース、2000年・しがパリ祭プロデュース、「商いいろはカルタ」・「商い双六」プロデユース。現在「出前・歌声喫茶」を設立し活躍中、「よし筆」を考案し教室を開催中、公益社団法人びわこビジターズビュローより表彰状を受彰する。
★ジャズ漫画、筆軽やか/滋賀・近江八幡で木川かえるさん作品展
2014年4月10日~5月11日
滋賀県近江八幡市出身のジャズ漫画家、故木川かえるさん(1923~2005年)が大阪府の「第17回上方演芸の殿堂入り」に決定したことを記念し、近江八幡市新町のギャラリー淡海座で約70点を集めた木川さんの作品展が開かれている。木川さんは戦後、進駐軍のキャンプや舞台でジャズや映画音楽をバックに漫画を描き、後に寄席で音楽に合わせ即興で漫画を描く「ジャズ漫画」を開拓した。展示では、模造紙に軽やかな筆遣いで着物姿の女性などを描いた十八番の「ジャズ漫画」や、故郷、近江八幡の町並みを描いた作品が並ぶ。また、木川さんが吉本新喜劇の出演者を描いた劇場の弁当箱や、交通安全協会の啓発タオルなどの変わり種も展示している。
・・・遅ればせながら「かえるも昭和ふりかえる」を注文しました。「カルタ」は完売ですが、なんとか入手できないかと考えています。