忘れていた京都(2) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・本当は「泉屋博古館」の近くにある「野村美術館」に立ち寄るつもりだったのですが、一方通行やら何やらで、ついつい「東山」に上ってしまいました。

◆【野村美術館】◆

606-8434京都市左京区南禅寺下河原町61075-751-0374

野村證券の創業者で、野村財閥を一代で築き上げた野村徳七はまた、得庵の号を持ち、茶の湯と能楽に造詣が深い近代数寄者の一人でした。東山の山すそに広がる南禅寺辺は、古くから別荘が建ち並び、風雅な趣が漂う落ち着いた静かなところですが、当館は南禅寺の北門を出たところに位置しております。当館の建物は、周辺の景観にあわせて数寄屋風の外観とし、2つの展示室と立礼茶室がございます。収蔵品には雪村周継筆「風濤図」、「佐竹本三十六歌仙 紀友則」、宗峰妙超筆「白雲偈頌」、伝紀貫之筆「寸松庵色紙」、「千鳥蒔絵面箱」など重要文化財7件、重要美術品9件を含む茶道具・絵画・書跡・能面・能装束など約1700点があります。これらを春・秋の特別展において順次紹介しております。

平成26年秋季特別展大名道具の世界-茶の湯と能楽-

【前期】9月6日(土)~10月19日(日)【後期】10月21日(火)~12月7日(日)

・・・またの機会に、訪問したいと思います。さて、「秘仏青不動」の御開帳については、結構あちこちにポスターが貼られていたので知っていましたが、まさかこんな形で訪問することになろうとは思ってもみませんでした。


ふど1


・・・下駐車場からバスに乗り換えて、山頂に向かいます。


ふど2


将軍塚青龍殿

607-8456京都市山科区厨子奥花鳥町28(京都・東山山頂青龍殿飛地境内)


青不動ご開帳2014年10月8日(水)~12月23日(火)

平安時代から信仰されてきた秘仏青不動を3年間の修復後初の御開帳日本三大不動の一つ。宮中から下賜され、平安時代から秘仏として、青龍殿に代々受け継がれる。信仰上も美術史上も至高の仏教絵画。ご開帳中は、毎日護摩を修し「祈願」の成就を願って修法いたします。


ふど3


桓武天皇は都を奈良から京都の南方、長岡に移されましたが、いろいろと事故が続きました。この時、和気清麻呂は天皇をこの山上にお誘いし、京都盆地を見下ろしながら、都の場所にふさわしい旨進言しました。天皇はその勧めに従って延暦十三年(794年)、平安建都に着手されました。天皇は、都の鎮護のために、高さ2.5メートル程の将軍の像を土で作り、鎧甲を着せ鉄の弓矢を持たせ、太刀を帯させ、塚に埋めるよう命じられました。これが、この地を「将軍塚」と呼ぶ由来です。この「将軍塚」は、国家の大事があると鳴動したという伝説が、源平盛衰記や太平記に残されております。また、延元年間(1338年頃)には新田義貞がここに陣を敷いて足利尊氏の軍を敗り、また近くは太平洋戦争にここが高射砲の陣地にもなりました。将軍塚は、「強者どもが夢の跡」でもあります。乃木大将、東郷元帥、菊池大麓、大隅重信 等の明治の元薫のお手植の松が植えられた、石柱や石碑が後継の松と共に残され、偉人達がこの地から京都の町を見下して、豊かな日本の国造りを心に誓ったのではないかと想像されます。将軍塚一帯の山頂にあります。ここの御本尊は平安時代に作られた石造の胎蔵界大日如来で、碑のあるところに埋もれていたものを、お堂を造り安置しています。風雨で削られたお姿は、歴史を感じさせます。古来より「大日さん」として信仰されており、幕末勤王の志士は、身の安全をこの像に謝したそうです。大日堂北面の枯山水庭は、造園家中根金作氏の作庭です。境内地には、大きな展望台が二カ所あります。北展望台と西展望台というのですが、西展望台は高さがなんと十数メートルあり、京都全市街繁華街を眼下に見下ろすことができます。又北は北山より以北、南は大阪の方まで見渡せます。北展望台は、境内地の最北にあり、西展望台から見えにくかった、将軍塚から比叡山にかけての東山連峰がよく見えます。遥かに高く見えるのは比叡山で、大比叡が向かって左に、小比叡が右に、二つの峰になっています。小比叡の下に大文字山の「大」の字が斜に見えます。前には銀閣寺、浄土寺、法然院等があります。鴨川の向こうの大きな緑は御所です。どちらの展望台も京都全市街の展望を欲しいままにすることができます。


ふど4


・・・「青不動」のお蔭で、この素晴らしい展望に出会えました。後先が逆になってしまいましたが、「青蓮院門跡」(605-0035京都市東山区粟田口三条坊町69-1)にも、またの機会に行きたいと思います。


ふど5


・・・2つの展望台を有するお寺って、なかなかないですよね。高いところまで上がってきた甲斐があります。