万博公園へ(2) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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【参考】民芸運動は、大正時代後半に柳宗悦(1889~1961)が中心となって始まった工芸をめぐる運動である。この運動を担う主要な団体が二つ存在し、ひとつは柳を会長として1934年(昭和9年)に組織された日本民芸協会であり、1936年(昭和11年)に開設された日本民芸館は、現在もその活動の拠点となっている。いまひとつは、民芸協会の会員でありながら柳の考えに反発し、協会を脱退した三宅忠一が中心となって、1959年(昭和34年)に組織された日本民芸協団であり、大阪に開設された日本工芸館を活動の拠点としている。

柳によれば、民芸とは、(1)自然の美(2)伝統の美(3)素朴な美(4)機能美をもち、(5)健康的で、(6)大量生産され、(7)安価であり、(8)無名性をもった工芸品とされる。

三宅忠一は、柳の著書「工芸の道」(1928)に感銘を受け、1935年(昭和10年)頃から民芸運動に参加し、戦後北海道の民芸の調査を柳に任されるなど、日本民芸協会の中心的メンバーの一人になっていく。また、大阪の料理店スエヒロ本店の店長になるなど実業家でもあった。そしてその大阪に地盤をおき、精力的に運動を推進していった。1951年(昭和26年)には、日本民芸協会大阪支部の運動拠点として日本工芸館を建設し、1955年(昭和30年)には、大阪支部から発展的解消をとげた大阪民芸協会の機関誌として「日本の工芸」を発刊している。しかし、このような精力的な活動を続けてきたにもかかわらず、三宅は1959年(昭和34年)柳らとの考え方の相違を理由に、日本民芸協会を脱会し、新たに同調者を募り、日本民芸協団を設立する。三宅は、戦後の民芸運動は個人作家中心に進んできており、それが民芸本来の工人の仕事に禍している。と批判し、民芸運動は作家の関与を排して工人の生産活動を助成すべきだと主張していた。その意見が協会に受け入れられないので、自身の信じる活動を推進するには、協会と袂を分かたざるを得なかった。という。そして分立後も柳理論の正しい実践者であることを標榜しつつ、その経済的能力を精力的に発揮して、産地の生産を振興する方策を次々と実行していった。三宅は、民衆の生活を直接的に救済するものとして民芸運動をとらえていた。日本民芸協団は、新たに建て直された大阪の日本工芸館を拠点として、全国で50を超える支部を持つ大きな組織となった。


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・・・「民芸館」を出ると、正面にデンと「民博」が横たわっています。

◆【国立民族学博物館】◆

565-8511吹田市千里万博公園10-106-6876-2151

文化人類学・民族学に関する調査・研究をおこない、その成果に基づいて世界の諸民族の社会と文化に関する情報を人々に提供し、諸民族についての認識と理解を深めることを目的として、1974(昭和49)年に創設され、1977(昭和52)年11月に開館しました。創設39年をむかえ、研究調査、博物館事業、大学院教育、そして社会連携など、さまざまな活動を展開しております。2004年4月からは大学共同利用機関法人・人間文化研究機構の一員となり、機構内の5機関と連携して人間と文化についての総合的研究を推進しています。みんぱくは、世界の民族、社会や文化などを研究対象とし、文化人類学と民族学および関連分野の基礎的かつ理論的研究をおこなってきました。グローバル化の進展によって、人類は生活や社会のしくみだけでなく価値観にいたるあらゆる面で未曾有の変化に直面しています。この動きの実際とプロセス、そして将来の方向性を現地でのフィールドワークにもとづいて明らかにすることが、文化人類学の今日的課題といえましょう。文化人類学と民族学の研究所であるみんぱくは、研究調査の成果を機関研究、共同研究、国際シンポジウムなどを開催し、毎年1000名を超す研究者を国内外から招聘して研究を発展させています。その成果は現地の人びとや社会と共有し、ともに議論し、考える「フォーラム型」研究に反映されています。また、出版やメディアだけでなく、講演会やゼミナール、フォーラムやウイークエンド・サロン、映画会や研究公演などさまざまな催しものをとおして一般の人びとにも公開されています。みんぱくは、異文化をより深く理解するために物質文化、生活様式、芸能・音楽などの文化資料や種々の情報収集も積極的にすすめてきました。現在、34万点の標本資料、7万点の映像・音響資料、65万点の文献図書資料などを所蔵する学術情報センターとして、種々の資料をデータベース化し、それらの資料と情報を学界や一般の人びとに提供しています。2008年度からは本館展示の新構築に着手し、これまでにオセアニア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、西アジア、音楽、言語、インフォーメーション・ゾーン、そして日本文化の展示場が新しい姿を見せています。そのほか、春と秋に特別展示や年数回の企画展をおこない、新しい研究成果を披露しています。みんぱくでは、博士課程の大学院の教育をおこなっています。大学共同利用機関で構成される総合研究大学院大学の文化科学研究科において、現在内外から30名の大学院生が学位論文の作成を目指して調査と研究にはげんでいます。


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特別展「イメージの力―国立民族学博物館コレクションにさぐる」

2014年9月11日(木)2014年12月9日(火)

東京・国立新美術館で公開され、注目を集めた展覧会「イメージの力―国立民族学博物館コレクションにさぐる」が、大阪の国立民族学博物館に帰ってきます。人間は、その歴史を通じて、さまざまなイメージを生み出してきました。このイメージのつくり方や受けとめ方に、人類共通の普遍性はあるのでしょうか。「イメージの力」展は、みんぱくが所蔵するコレクションのなかから約600点の造形を精選し、観覧者の皆さんとともに、この問いに対する答えをさぐってみようという試みです。美術と器物、西洋と非西洋といった区別を乗り越え、われわれ人類の生み出すイメージの力を体感してみてください。


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企画展「未知なる大地 グリーンランドの自然と文化」

2014年9月4日(木)11月18日(火)

本展では、当館所蔵品を中心に、高円宮コレクション、デンマーク王室コレクション、グリーンランド国立博物館・文書館、北海道立北方民族博物館などの所蔵品や映像・音響資料を用い、最新の研究成果をもとに、グリーンランドの自然、そこに住む人びと(イヌイット、自称カラーリット)の歴史と文化にせまります。

私たち日本人はグリーンランドの名前は知っているものの、自然や歴史、現状についてあまり知りません。本展示ではグリーンランドと文化について少しでも知る機会になり、関心を持っていただければ幸いです。



本館では、『展示基本構想2007』をもとに、展示場を順次刷新しています。これまで、オセアニア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、西アジアの地域展示と、音楽・言語の通文化展示、インフォメーション・ゾーンが新しくなりました。これに引き続き、東アジア展示(中国地域の文化、朝鮮半島の文化、日本の文化)が新しくなりました。


・・・本当に、以前とずいぶん変わっていました。


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・・・とにかく、展示物の洪水でクタクタになります。


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・・・レストラン「みんぱく」で昼食して、一息いれます。さあ、今回の目的地「日本庭園」に向かいます。