★「長吉」の地名について
「長吉」の名を冠したものに、この地の氏神「志紀長吉神社」が挙げられる。同社の祭神は長江襲津彦命と事代主命の二座であり、襲津彦は、孝元天皇の孫・武内宿禰の子で、「古事記」などによると葛城襲津彦と同一神とされている。父の武内宿禰は大和の葛城地方を拠点とした葛城氏の祖といわれ、事代主命も葛城氏と関係のある神であることから、かつて河内国志紀郡に住む葛城氏にかかわる人々が、葛城一族の祖神として「志紀長吉神社」に祀ったものではないかと推測される。一般的に「長吉、永吉」の地名は、「いつまでもよい」という願いを込めた縁起のよい呼称とされているが、現在の大阪市内「住吉」の地をかつては「墨江」と表記したことから、長江襲津彦命の「長江」が「長吉」に転訛した可能性もある。長吉の地は、かつては現在の長原集落付近を指したもので、この集落の中央部を、狭山池を源として東除川が北流し、東が長原、西が吉富と呼ばれ、分かれていた。その後、宝永元年(1704年)に新大和川が完成するとともに東除川は埋め立てられて歩道となり、長原・吉富の両村は合併し、隣接の川辺・出戸・六反と一緒に長吉村が誕生したものである。現在の長吉地区は、出戸・六反・長原東・長原・長原西・川辺の六地域によって構成されている。
◆【コミュニティプラザ平野(平野区民センター)】◆
547-0011大阪市平野区長吉出戸5-3-58/06-6704-1200
平成7年8月開設、多目的ホール約1,200人・会議室4室・和室1室・調理実習室・ギャラリー・埋蔵文化財収蔵倉庫がある。この施設は、コミュニティ活動の拠点として多くの区民に利用されているセンターと、市内の埋蔵文化財を保管する倉庫の機能をもっている。建物の外観は、平野郷の町家のイメージをもとに設計されている。
・・・残念ながら「埋蔵文化財収蔵倉庫」の中を見ることはできないけれど、ギャラリーに若干の展示がされています。
「古代船なみはや」を復元して実験航海が行われたんですよ。
★大阪市埋蔵文化財収蔵展示室(旧大和川小学校跡地)/平野区長吉長原東3丁目2-8
大阪市文化財協会長原調査事務所に転用。20年にわたり地域の市民団体などと協力して地域に根ざした展示を行った大阪市蔵文化財収蔵展示室が、大阪市の用地売却に伴って移転することとなり、同所にあった長原調査事務所も東淀川調査事務所と巽北保存科学室へ移転した。長原調査事務所移転によって平野区の大阪市埋蔵文化財収蔵展示室を失ったままで、市内南部遺跡の出土品展示は不十分である。
※大阪市は未利用地の活用方針一覧表を公表した。処分検討地は367件で、このうち価格が10億円以上の案件は38件だった。内訳は2016年度までに処分が33件、17年度以降に処分が5件となった。価格で最大は中之島の「もと扇町高等学校」(敷地1万0909平方㍍)で62億1800万円。7月に公告する予定の「もと市岡商業高等学校」(敷地1万9406平方㍍)が51億4300万円、「瓜破西住宅」(敷地2万9722平方㍍)の37億1500万円と続く。10億円以上を対象に価格順に並べた38件の詳細は次のとおり(▽所在地=①敷地面積②土地所管局③財産名称④現状⑤価格)。
▽平野区長吉長原東3-2-8=①8911平方㍍②教育委員会③もと大和川小学校④建物あり⑤11億1400万円。
◆元大阪市立大和川小学校/大阪市平野区長吉長原東3丁目2-8
大阪市立長原小学校は、平野区の南東部を校区とし、校区は八尾市に接している。地域が宅地化し、団地ができたことなどによる児童数の増加に伴い、大阪市立長吉南小学校から分離する形で1970年に開校した。さらに、地域の人口および児童数の急増に伴って1974年には「大阪市立大和川小学校」を分離開校したが、その後人口増加の状況が横ばいになったことや、少子化や団地の高齢化に伴って児童が減少傾向となったため、1989年には大和川小学校を再統合している。
・・・わずか15年で廃校になり、旧大和川小学校跡地は「大阪市文化財協会長原調査事務所」に転用されていました。「はるな愛」さんの出身校でもあります。その後も地域の方に地域開放として利用されています。「地域安全センター」の表示があり、地域の方々が活動されていした。グランドでは、子どもたちが野球をしていました。さらに、「クラフトパーク」にも埋蔵文化財の展示があるというので、行ってみることにしました。
◆【クラフトパーク】◆
547-0012大阪市平野区長吉六反1-8-44/06-4302-9210
“出会う・学ぶ・創る”をテーマにガラス工芸、陶芸、染色、木工、金工、織物の多種多様な工房を設け、多くの方が物を創る喜びに触れ、クラフトの各分野の技能を修得できる場として平成11年10月1日に開設された。クラフト創作教室の他にも、楽しめる展示コーナーやクラフトショップ、図書室、ビデオコーナー等がある。
●創造空間「遊」
「遊」、それは心のゆとりの象徴です。吹き抜けのオープンな空間構成が、のびのびとした開放感にあふれた創造空間「遊」。 大阪で培われてきた手づくり文化を肌で感じられる多彩なスペースが、創造への意欲をのびやかに育みます。中央には、周辺から出土・発掘された埋蔵物(生活道具)が時代ごとに床下展示されています。
※大阪市平野区六反長原地区は、古代大阪のルーツとも言える遺跡が多数発掘され、歴史上貴重な文化遺産が点在していて、それにちなみ「古代市」が開催されています。2014年も「第12回・古代市」がGWの5月3日に大阪市立クラフトパークで催されました。日の出の太陽をあらわす赤いメノウの玉の化身とされる女神・あかる姫が登場する「『赤留比賣』と六反長原こどもだんじりパレード」、古代銭両替にとる「古代市」の再現、クラフトパーク1日体験、1500年前の渡米人が使った土器の展示解説などのイベントが行われました。
・・・工房がずらっ~と並んでいて、まるでミュージアムです。