ミュージアム | すくらんぶるアートヴィレッジ

すくらんぶるアートヴィレッジ

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

・・・すでにモリアオガエルで紹介した「吉城園」ですが、どうして競い合うように「依水園」の真横にあるのかなあ。


よし1


吉城園(よしきえん)

630-8213奈良市登大路町63番地0742-23-5821

名勝依水園西南にあり、万葉集にも詠まれた宣寸川(吉城川)に隣接している庭園です。当園の日本庭園は自然の起伏、曲線を巧みに取り入れて作庭されています。茶室東側は、杉苔でおおわれた閑静なつくりで、周囲には紅葉が植えられ、春は新緑、秋は紅葉が彩りを添えています。


・・・こちらは奈良県が管理する庭園です。



よし2


吉城園は、「興福寺古絵図」によると同寺の子院であります摩尼珠院があったところとされています。明治に奈良晒で財を成した実業家の邸宅となり、大正8年(1919年)に現在の建物と庭園が作られました。園内は池の庭、苔の庭、茶花の庭からなり、苔の庭には離れ茶室があります。池の庭は江戸時代からの地形の起伏、曲線を巧みに取り入れ、建物と一体となるように造られています。苔の庭は、水門町という町の名前にもあるように周辺一帯は地下水脈が豊富に流れているといわれ、杉苔の育成に適し、全面が杉苔におおわれた庭園です。かや葺きの茶室から眺めるこの杉苔の庭は、秋には紅葉の葉による赤色の絨毯で覆われ、なんとも言いがたい美しい景色と成ります。茶花の庭は、茶席に添える季節感のある草花などが植えられ、素朴で潤いのある庭園として親しまれています。


・・・「依水園」との境界にある土塀そして散策路は、抜群のセンスです。隣同士にありながら、互いを尊重しているような気遣いを感じました。


よし3


吉城園の離れ茶室「羅浮山」は大正期に建てられた連結した3つの入母屋造の茅葺屋根を持つ珍しい造りの平屋の建物で、四つの和室と二つの茶室があり、現在もこの茶室を使って茶会を開くことができます。2010年に茅葺の葺き替えが行われ、苔生した庭園と調和した美しい佇まいは一見の価値があります。毎年6月になると、離れ茶室の「羅浮山」の裏庭の小池にモリアオガエルが産卵し、その間は裏庭も開放され観察できます。



よし4


・・・規模は「依水園」に及びませんが、こじんまりとした名園です。


よし5


・・・庭園2つをハシゴするのは少し抵抗もありましたが、モリアオガエルのおかげで、両園をたのしむことができ、まさしく良縁でした。