ミュージアム | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・「万年寺山」を散策していると、


まん1


◆田中家鋳物工場跡/枚方市枚方上之町3-13

田中家は代々鋳物師として繁栄し、家伝によるとその起源は元明天皇の和銅年間(708~15年)より鋳物職を生業とし、淳仁天皇の天平宝字年間(757~62年)に「万年通宝」、「太平元宝」の鋳造を命ぜられたという。田中家が枚方での営業が確実とされるのは安土桃山時代以降で、江戸時代には金屋と称し、公家(禁裏蔵人所小舎人)真継家が統括する株仲間に属した。真継家の株仲間支配権は天文年間(1532~55年)戦国大名の間を奔走した真継久直の活動を背景に、徳川幕府が公認したものであった。田中家は北河内では唯一営業を許可され、「河内国惣官鋳物師」という地位を得て繁栄した。生産される鋳物は、鍋、釜などの日用品や農具、時には寺院の梵鐘も製作した。同家製の梵鐘の多くは第2次世界大戦時の強制供出により消失したが、約30点の梵鐘が今に残っているといわれている。枚方市内では廃渚院観音寺の鐘が有名である。明治以降、近代的工業製品が安価に出回るようになると、伝統的な鋳造手段は衰退し、田中家の鋳造業は昭和30年代に廃業となった。鋳物工場は江戸中期の建築とされ、母屋と共に藤坂天神町の「田中家鋳物民俗資料館」に移築し一般公開されている。



・・・万年寺山を下って、再び京街道にもどります。



まん2


枚方宿本陣跡/枚方市三矢町6-11(三矢公園横)

徳川幕府は17世紀後半に、東海道の延長である京街道沿いの岡新町・岡・三矢・泥町村を枚方宿と指定しました。枚方宿の町並は天野川左岸から建設省淀川工事事務所まで約1.5kmに及び、この間に本陣・馬継所・人足継所を備え、その他旅籠・茶店などの商店が軒を並べていました。本陣は大名が参勤交代のときなどの休泊に利用する施設で、枚方宿本陣は池尻善兵衛が世襲して経営し、間口19間余、総坪数477坪あったといわれます。御三家紀州侯宿泊の場合は、宿内は清掃などに意を尽くし、厳粛に一行を迎え、また近郷近在からの観覧者も多く、宿内は大賑わいを呈し、俗に紀州祭と称したほどでした。枚方宿本陣は明治初年取りこわされ、その後ここに茨田・交野・讃良郡役所(後の北河内郡役所)が建てられました。


・・・「京街道」からそれて「淀川」へ、


まん3


◆【淀川資料館】◆

573-1191枚方市新町2-2-13072-846-7131

古代、大阪のほとんどは海でした。長い年月をかけて、琵琶湖から注がれる淀の流れが土砂を運び、大阪の地を作ったのです。歴史の中で、幾度も姿形を変えていった淀川。理由の半分は、自然の猛威の歴史。そしてもう半分は、人と淀川との闘いの歴史です。淀川資料館には、淀川と対峙し、歴史と文化を築いてきた人々が残した、貴重な本物の資料があるのです。ここへ来て、彼らの足跡に思いを馳せれば知られざる淀川の歴史に一歩近づくことができるはずです。安藤広重が描いた『三十石船に漕ぎ寄せるくらわんか船』。ここには、江戸時代の淀川の1コマが活き活きと描かれています。古来より、人の暮らしと川とは船で結ばれてきました。特に、都への動脈となる淀川は、水運によって発展してきました。つまり“天下の台所”大阪を支える雄大な道だったのです。その道を往来した三十石船と、乗船した旅人に酒や食べ物を売るくらわんか船。当時の淀川を行き交う船は活気に満ちていました。『飯くらわんか』『酒くらわんか』の河内弁のかけ声が印象的です。くらわんか舟の商売人と乗客のやりとりは、十返舎一九の『東海道中膝栗毛』に詳しく書かれていますので、興味のある方は読んでみてください。くらわんか茶碗は、くらわんか舟で使用されていた茶碗や餅受皿、鉢などの総称です。これらの食器類が淀川の浚渫工事の時に、川底から出てきています。こうしてみると、当時の庶民的な人々の息遣いが聞こえてきそうです。淀川資料館には、人々のくらしと淀川のかかわりを偲ばせる資料や 絵画、当時の道具、模型などが展示されています。ここへ来て、二百年あまり前の暮らしに思いを馳せれば あなたの知らないくらしと淀川が見えてくるでしょう。淀川資料館では、淀川に住む、数々の生き物たちの生態が学べます。どこにどんな生き物が住んでいるのか。どんな暮らしをしているのか。ここへ来て、それに触れれば、知られざる淀川をもっと間近で眺めたくなるでしょう。


まん4


●企画展示「淀川の石碑展(淀川右岸編)」2014年6月6日(金)~2014年7月11日(金)

淀川は古来より、近畿地方の政治・経済・文化の発展に貢献してきました。流域にはさまざまな出来事が起こり、それらの文化や歴史を後世に残すため、淀川沿いにはたくさんの石碑が建てられています。今回の展示では、河口から三川合流地点までの淀川右岸の石碑をご紹介します。石碑に秘められた思いを感じながら、淀川の歴史を学んでみましょう


まん5


・・・この施設は無人化されており、インターホンで見学を申し出ると遠隔操作で入口が開錠されるという仕組みになっています。小さいけれど、なかなか興味深いミュージアムです。