ミュージアム | すくらんぶるアートヴィレッジ

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・・・とにかく、ひとつひとつの景色をしっかりと眼に焼き付けたくて、


れい1


・・・くまなく、細部にわたって、見逃すことのないように、


書院式茶亭・好刻庵に入るとまず目を引くのは、モダンな襖のデザインです。2種類の青と白と黒の4色で、波を市松模様で描いた襖は、デザイン感覚に優れ、今見てもとてもモダンです。欄間には藤の彫刻が施されています。


れい2


好刻庵の前には、おもしろい形状の蹲踞と飛び石、州浜模様の敷石、苔の州浜が作られています。好刻庵から庭を見ると、庭は立体的になり、奥行きを持って大きく見えてきます。廊下に出て同じ所を見ると、様相は一変します。 さらには、立ち入り禁止の茶室・無字庵と好刻庵の間に中庭が作られています。小堀遠州作の大徳寺孤蓬庵忘筌席を思わせる意匠で、大変凝った作りになっています。


れい3


・・・天井も、床下も、


れい4


・・・目線を上げたり、下げたり、


れい5


・・・この庭は発注者の意向にとらわれることなく、自分の美意識を最大限に発揮して作られた彼自身の至福の空間に違いありません。重森三玲は、生涯で200以上の作庭を行っていますが、この庭は彼そのものなのでしょう。そういう意味で、他の庭をもっともっと見ることで、この庭がどういう意味をもっているのかがわかってくると思います。