・・・特筆すべきもの(3)
◆VILLABLANCHEヴィラブランシュ
650-0001神戸市中央区加納町6-4-1東遊園地内/078-332-7888
1868年の神戸港の開港と同時に外国人居留地の歴史がはじまりました。社交クラブの面影を再現したレンガ造りのクラシカルな建物、東遊園地内にあり、木に囲まれ、店内からも外観からも開放的な印象を得ます。また、洋館を改装したレストランは、ゆったりとした雰囲気があり、お昼間と夜の違う雰囲気も楽しめるお店です。
◆神戸ルミナリエ
神戸市の旧居留地において、1995年から毎年12月に行われている祭典。通りや広場を独特の幾何学模様で構成されたイルミネーションで飾り、昼間とは異なる風景を現出させてその景観を楽しむ。イタリア人のヴァレリオ・フェスティ(Valerio Festi)と神戸市在住の今岡寛和の共同作品である。
※ヴァレリオ・フェスティ/イタリア在住。1953年、ボローニャ生まれ。総合視覚芸術大学卒業後、ルミナリエをはじめ、バロックの祝祭の流れをくむ民衆の祭りを研究。テキサス州・ヒューストンに設置したルミナリエではアメリカ建築協会から賞が与えられている。1985年には祝祭の舞台芸術を研究・企画・プロデュースするためのアトリエを設立している。
※今岡寛和/1961年、神戸市生まれ。アイ・アンド・エフ社長。イベント企画の仕事に熱中して大学を中退。15世紀から欧州で続く「光を駆使した祝祭芸術」を研究、イタリアの大学院で講師も務める。阪神淡路大震災が起きた1995年、神戸ルミナリエの仕掛け人となる。1999年から東京ミレナリオも開催。2002年、イタリア政府から勲章を授与される。2003年、近藤サトと入籍。
阪神・淡路大震災の発生を契機に鎮魂と追悼、街の復興を祈念して震災で激減した神戸への観光客を呼び戻す目的で毎年開催されている。一般的に、日本において「ルミナリエ」とは、この祭典の事として著名ではあるが、語源のイタリア語では、「luminaria」の複数形「luminarie」であり、小電球などによる光の装飾(イルミネーション)の事を言う。
1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災後の阪神地区にて「復興神戸に明かりを灯そう」という意図で1995年に始まった。初年度は、1994年7月~9月にかけて和歌山で開催された「世界リゾート博」で使用した後、倉庫に保管していた部材を使用して、経営企画センターにより運営された。翌年、経営企画センター従業員がヴァレリオ・フェスティと共に株式会社アイ・アンド・エフを設立し独立。経営企画センターによる運営から1996年には株式会社アイ・アンド・エフによる作品権利へと移行した。「ルミナリエ」は株式会社アイ・アンド・エフの登録商標(第4117138号ほか)だが、「KOBEルミナリエ」のロゴは財団法人神戸国際観光コンベンション協会の登録商標(第4117139号ほか)である。近年では12月の風物詩として定着している。全国各地からルミナリエの観覧を目的とした団体旅行が主催されるといった集客もあり、約2週間の期間中に毎年約400万人が訪れる。開催初年から例年、おおむねクリスマス当日(12月25日)まで実施されているが、終了時期が繰り上がる年もある[4]など、開催期間の設定は同月中ではあるものの多少の前後がある。また、2005年に震災復興関連の補助金拠出が終了したことを受け、2007年からは開催期間が従来より2日間短縮され12日間となった。メイン会場は、旧居留地内の仲町通が電飾で彩られ、終着地の東遊園地では敷地を取り囲むように光の壁が立てられる。会場ではテーマ音楽が流れている。山陽新幹線新神戸駅前をサテライト会場として行われていた。過去には、神戸ハーバーランドと異人館にも会場が設けられたこともある。2005年以降は別会場が設けられなくなった。順路は、元町駅から三ノ宮駅方面への一方通行となっている。 以前は、仲町通からの東進するだけのルート設定であった。2005年以降は、入場前の迂回ルートが長く、鯉川筋の神戸大丸正面の交差点から花時計線を東進してから京町筋を南進、三宮中央通りを西に右折して再び大丸まで戻る。トアロードを南進、仲町通に達して左折するとようやく電飾が見える。混雑と迂回ルートによる距離の長さから高齢者や身体障害者等の鑑賞が困難となってきたため、1999年からは開催の約1週間前に実施される試験点灯日を身体的弱者が安全に鑑賞するための「ハートフルデー」として割り当てている。
●2013「神戸ルミナリエ」開幕前にハートフルデー、1万5000人が来場
阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼し復興を願う「神戸ルミナリエ」の開幕を前に、ハンディキャップを持つ人と介護・付き添い者を対象とした「ネスレ ハートフルデー」が12月3日、東遊園地(神戸市中央区加納町6)で開催された。ハンディキャップを持つ人に「混雑を避けゆっくりと神戸ルミナリエを鑑賞してほしい」と1999年から開かれている同イベント。今年は、昨年より200人多い1万5000人(うち車いす4000台)が来場。会場のアナウンスは舞台上での手話とプロジェクターで投影された文字で紹介された。2001年より、ネスレ日本グループが毎年協賛し、15回目となる今年は社員だけでなく初めてアンバサダーも加わり80人がボランティアとして参加。来場者に温かいコーヒーやチョコレートなどの自社製品を振る舞った。点灯セレモニーには、主催者代表の久元喜造市長、協賛社代表の石橋昌文さん、来場者代表の平澤史朗さん、末川照明さん、小川武さんが登壇。5人がスイッチを押すと「光の円舞」と題した全長125メートル、最高部18メートルの「スパッリエーラ」が点灯し、来場者から歓声が上がった。神戸市出身のシンガー・ソングライター平松愛理さんによるハートフルコンサートも開かれ、会場が温かい空気と光に包まれた。11月20日に第16代神戸市長に就任した久元市長は「ルミナリエは、神戸から全国や世界に向けて発信する行事として定着してきた。阪神・淡路大震災の記憶、そこからよみがえった神戸の歩みを未来へ向かって受け継ぎ、伝えることを大切にしながら仕事をしたい」と意欲を見せた。今年で19回目となる神戸ルミナリエの開催期間は12月5日~16日。点灯時間は、月曜~木曜=18時ごろ~21時、金曜=18時ごろ~22時、土曜=17時ごろ~22時、日曜=17時ごろ~21時30分。作品テーマを「光の記憶」とし、伊アートディレクターのヴァレリオ・フェスティさんと神戸市在住の作品プロデューサー・今岡寛和さんが手掛けた。
●2013「神戸ルミナリエ」今年のテーマは「光の記憶」
阪神大震災の犠牲者を追悼し、復興への願いを込めた光の祭典「神戸ルミナリエ」の2013年のテーマが10月18日、「光の記憶」に決まったと組織委員会が発表した。ルミナリエは、震災のあった平成7年にスタート。毎年新たなテーマを設定し、神戸市中央区の旧居留地や東遊園地などの一帯を色とりどりの電飾で彩る。デザインは、イタリア人のアートディレクター、ヴァレリオ・フェスティ氏と神戸市出身の作品プロデューサー、今岡寛和氏が考案。両氏はテーマに「神戸に輝く光の星空は、かけがえのない記憶のかけら。ぬぐいされない悲しみと未来への希望が、今も混在している」とのメッセージを込めた。
◆ジーニアスギャラリー
650-0038神戸市中央区西町33/078-331-8121
1990年に大丸神戸店別館として開業した。外観は、ブルーとブラックのカラー、形状は本を開いたようなL字型。最上階までの壁一面は、棚型になっており、棚の一部がオブジェで飾られている壁面が巨大な立体的ギャラリーというユニークなもの。建築の設計は大阪に拠点をおく、株式会社 双星設計。1Fエントランスの吹き抜けの広々とした空間は、フランス・パリのエッフェル塔をモチーフにフランス人アラン・カレ・ジャパンがカフェとして設計した箇所で、2005年の改装前までカフェがあった。現在は、エントランスホールとなっており、2Fのジーニアスカフェからはこの空間越しに仲町通の風景を望むことができる。1階と2階の商業ゾーンは、面積2,250?のメンズファッションを中心のショップ構成。高層階は、向かいの大丸神戸店南館の建物と空中のデッキで接続する。
・・・「光の記憶」、どこまで灯し続けることができるだろうか。