中之島(14)
実は、東京・日本橋三越の正面に・・・
■日本橋三越のマーキュリー
マーキュリー(ギリシャ神話のヘルメス 、フランス語ではエルメスと同一神とされている)は、ローマ神話で商売・富などをつかさどる神。マーキュリー像は、1923年に設置されたが、一代目は関東大震災で、二代目は戦時中にライオン像同様金属供出により失われ、現在の三代目の像は1972年に復元されたもの。二匹の蛇が巻き付いた杖を持ち、頭部と足首に翼を付けている。
・・・中之島公会堂の神像と同じ運命にあったのです。
さて、どうして「三越」を登場させたかと言いますと・・・
■三越といえば、濃いピンクで描かれた模様に白地の文字が入った包装紙。
1950年にクリスマス用として登場して以来、ずっと使われています。戦前、百貨店の包装紙といえば地味なハトロン紙が主流。三越でも、新築予定の新館を描いたり、干支をデザインしたりと、その時々の話題を取り入れた包装紙を作ってはいましたが、いわゆる定番の包装紙は用意していませんでした。クリスマス用に「百貨店のシンボルとなるようなオリジナルの包装紙を作ろう」という話が持ち上がったのは、戦後間もない1950年。「戦後の暗い世相に光を」との考えによる、日本で初めての試みでした。包装紙のデザインを手がけたのは、猪熊弦一郎画伯。「華ひらく」と名づけられたデザインは、画伯が千葉の犬吠埼を散策中、海岸で波に洗われる石を見て、「波にも負けずに頑固で強く」をテーマにしようと考えたことから生まれました。包装紙のデザインを画伯に依頼し、出来上がった作品を受け取りにいったのが、当時三越宣伝部の社員だった「やなせたかし」さんだったのです。
・・・ご冥福をお祈りします。
抽象的なデザインの赤い切り抜きが白い紙にテープで仮止めされただけのデザイン画には、やなせさんも驚いたものの、商品を包んでみるとそれこそ花が開いたようにぱっと明るくなるのを見て「さすが猪熊画伯」と感心したそうです。その後、やなせさんの手で「mitsukoshi」のロゴが書き入れられ、現在に至るまで半世紀以上もの間、三越のシンボルとして愛されてきた「華ひらく」。他の百貨店がそれぞれオリジナルデザインの包装紙を使い始めたのも、三越がこの包装紙を使い始めてからのことでした。斬新でありながらシンプルで、包むものを引き立てるデザインは、今や三越の代名詞的存在です。
■三越伊勢丹ホールディングスは2013年9月18日、長年、伊勢丹で愛用されてきた買い物袋のデザインをリニューアルすると発表しました。現在使われている紙袋は、「マクミラン/アンシェント」と呼ばれる緑と赤と黄のタータンチェックで、1958年、国内の百貨店では初めて導入しました。55年ぶりのリニューアルとなる10月30日からは、色合いが明るく、格子柄も大きくなったタータンチェックの紙袋に変更します。新しい柄は「マクミラン/イセタン」として、スコットランドが国として管理する「スコットランド・タータン登記所」に正式登録されています。リニューアルに合わせて、伊勢丹新宿本店では、「ISETAN TARTAN ワタシノタカラバコ(仮)」の記念イベントを11月5日まで開催。イベントでは、新しいタータンチェックを使用した人気ブランドのファブリック、バッグ、衣料品、ぬいぐるみなどを限定発売。
■JR大阪三越伊勢丹
2011年5月4日にオープン。ノースゲートビルディングの西側にあり、ルクアとアトリウム広場を挟んで隣接している。商業面積は約5万平方メートル。同店のメインコンセプトは「My Story Store~大阪に、たったひとつ、なかったもの」。また、開店告知のキャッチフレーズは、「なぜ、大阪に、また百貨店。きっと誰もがそう思う。」。当初は三越が直営で出店する予定であったが、三越と伊勢丹の経営統合に伴う三越伊勢丹ホールディングスの誕生に伴い、ジェイアール西日本伊勢丹が運営することになった。運営会社は異なるが、事実上2005年に閉店した三越大阪店の後継店舗である。クレジットカードは、「JR MI CARD(ジェイアール・エムアイカード)」を発行している(ジェイアール京都伊勢丹とも)。海外の超高級ブランドはテナントに入居せず、“ファッションの伊勢丹”の独自色を強く打ち出すため、「イセタンメンズ」や「イセタンガール」など、百貨店が独自に商品の品揃えや売場作りを手掛ける「自主編集売り場」の比率を売り場面積の3割にまで高めた異例の構成となっている。三越伊勢丹グループの既存店ではこれまで「三越」「伊勢丹」のいずれかのブランドで展開してきたが、「三越伊勢丹」の双方のブランドを併記したのは三越伊勢丹の設立以来初めて。店頭のロゴは伊勢丹のものがベースになっており、「MITSUKOSHI」「ISETAN」ロゴを取り入れたハイブリッド仕様となっていて、色は青色である。三越でおなじみの「○越」マークは使われていない。
2013年(平成25年)1月30日JR大阪三越伊勢丹の売上げ不振により運営会社であるジェイアール西日本伊勢丹が2012年4~12月決算期で94億円の債務超過であると西日本旅客鉄道が発表。
・・・大阪の活性化を願います。