ジジ・オネット | すくらんぶるアートヴィレッジ

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ジジ・オネット(5)


クライスト???


■「人形(書物の王国7)国書刊行会

よくできた人形に、私たちは言いようのないあやしさ、不安を感ずる。そんな感覚をくみとった人形にまつわるアンソロジー。

人形幻想(種村季弘)

蒲団の国(スティーヴンソン 水谷まさる訳)

クルミ割り人形とネズミの王様(ホフマン 前川道介)

しっかり者の錫の兵隊(アンデルセン 大畑末吉訳)

マルスリーヌ(レニエ 志村信英)

彫像の呪い(ハーディ 高畠文夫訳)

代書人(ゲルドロード 酒井三喜訳)

女王人形(フエンテス 木村榮一訳)

人形つくり(北原白秋)

泥人形の兄(紀いん『閲微草堂筆記』 武田武彦)

人形奇聞(高古堂主人『新説百物語』 須永朝彦)

承久二年五月の夢(明恵上人『明恵上人夢日記』 服部正訳)

人形つかい(日影丈吉)

雛がたり(泉鏡花)

人形(江戸川乱歩)

ものいう人形(柴田宵曲)

マリオネット劇場について(クライスト 佐藤恵三訳)

悪魔の創造(澁澤龍彦)

ピュグマリオン(ブルフィンチ 野上弥生子訳)

解題(服部正)


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ハインリヒ・フォン・クライスト(ドイツ)『マリオネット劇場について』

1810年12月12日から15日にかけて『ベルリーナー・アーベントブレッター』紙に掲載されました。このエッセイは有名なダンサーC氏と「私」との対話体の形式を取っています。1801年の冬の夕方「私」は公園で名高いダンサーC氏に出会います。C氏はマリオネット劇場の魅力について語ります。

C氏は人間のダンサーの動きよりマリオネットの動きの方が美しいというのはマリオネットは人間のように余計な「気取り」や「自意識」を持たないからだと言います。C氏によれば「気取り」や「自意識」こそが動きの自然な優美さを妨げるのです。このC氏の意見に対して「私」はある思い出を語ります。

3年前に「私」はある16歳の美しい若者と共同浴場に入ったことがありました。その若者は風呂から上がって体を乾かすために足を椅子にのせていました。その時彼はふと鏡を見ました。鏡を見た瞬間彼は自分の姿が古代の彫刻「茨を抜く男」そっくりだということを発見しました。彼は自分の発見を「私」に誇らしく報告し「私」の前でその彫刻のポーズをして見せようとしました。しかしなぜか彼が何度その彫刻のポーズを試みようとしても(彼は10回も試みました。)彼が鏡を見た瞬間発見した優美さをもう一度出すことは出来なかったのです・・・。人間の動作の真の美しさというのはいくら意識的に努力しても作り出すことは出来ないのではないでしょうか。それは特に意識していない時に思いがけなく現れるものなのだと思います。真の美は計算も予想もしていない時に不意打ちの形で僕たちにやってくるのです。

C氏はマリオネットの人形劇に関心をもっており、舞踏家はこうしたマリオネット(操り人形)から色々学べることがあると言います。続けて「人間は操り人形に及ばない」といいます。もし、重心が通常よりも自然に操ることができる人形ができたならば、どんなダンサーにもできないダンスが可能だとのこと。その理由としては、人形は決して自分を飾ろうとせず、ただの振子のように重力の単純な法則に従い重心をコントロールできていれば四肢の動きはおのずとついてくる為であること。また、反重力性という長所があり、人形をつり上げる力が重力よりも大きく余計な緊張が生まれない為だといいます。

それを受けて「私」は、優美さに関しては人間よりも人形が勝るとは思えないとなげかけますが、「C氏」は優美さについても人間は人形に遠く及ばないと続けます。それは人間の意識的な行為が優美さの邪魔になるという理由です。これに関しては「私」は意識して優雅さを取り戻そうとした少年の例を語ります。意識してしまったが故に終日鏡に向かい優雅な動きを追求したのに、その試みに反して少年の魅力は1つ1つ失われて行った話です。

その後、「C氏」のフェイントの通用しない熊の話になります。その熊は「C氏」が旅行中に出会った飼われていた熊です。熊は柱に背をもたせながら後ろ足で立ち「C氏」と向き合います。「C氏」はフェンシングで熊を突こうとしますが、それを熊は簡単に前足で防いでしまいます。「C氏」はフェイントををかけますが熊は微動だにしません。結局、本気の突きは前足で防がれ、フェイントの突きには動こうともしませんでした。


「振子のように重力の単純な法則に従うだけ」

「反重力性」

「意識すると優雅さが失われる」


・・・これって、絵画においても大切な気がする。


■映画「クライストある作家の死の記録

東京ドイツ文化センターは自死から数え200年目にあたる2011年、「クライスト年」という形でこの破壊的作家の人と作品をテーマとし一連の催しを行い、その幕開けを飾る催しとして、映画「クライスト ―ある作家の死の記録―」の上映会を開催した。この映画では、歴史的な警察の調書に基づいて、クライストと彼とともに逝った女性の死を巡る事情が再構築されている。一歩、一歩、生活の状況が明らかになり、この行動の動機も解明されてゆく。


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哀しきマリオネット作詞作曲:さだまさし


糸が絡んだ操りピエロ 僕と同じ涙の色して

君に飽かれて手足もがれて いつの間にやら君のおもちゃ箱

そこで思った操りピエロ 君をこの手に抱きしめ様など

初めから無理 だから空振り とどのつまりは君のおもちゃ箱

マリオネット マリオネット 悲しすぎるね そうだね

だから最初に言ったろ 駄目なものは駄目

A・HA・HA・HA… だから いつになっても 操りピエロ


肩をおとして操りピエロ やっぱり君もすてられたのかい

隣に寝てる おもちゃの兵士 何を笑うか 五十歩百歩

いつもそうだよ操りピエロ 珍しいうち もてはやされて

やがて飽きたら ポイとあきれた ほこりかぶって 君のおもちゃ箱


マリオネット マリオネット おかし過ぎるね そうだね

だから最初に言ったろ 駄目なものは駄目

A・HA・HA・HA… つまり いつになっても 操りピエロ


A・HA・HA・HA… だから いつになっても 操りピエロ



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■恋するマリオネット

ユナイテッドアローズ「UNITED ARROWS green label relaxing/ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング」は、渋谷マークシティ店ショーウインドーにて店頭イベント「Marionettebot恋するマリオネット」を開催。


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このイベントでは、これまで動くことがなかったマネキンがインタラクティブなマリオネット型ロボットとして生まれ変わり、道行く人を驚かせる。ショーウインドーの中に吊るされたのは、男女のマリオネット。その前に立ち、体を動かすと、マリオネットも同じように動きだす。男女2体のマリオネットを同時に操作すれば、相性診断もできる。このマリオネットにはKinectセンサーが備えてあり、それが人の体の動きを瞬時に感知。マリオネットのボディに繋がれた8本のワイヤーがモーター制御によって上下に動き、体の動きをリアルに再現するという仕組みになっている。


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マリオネットの造形を手がけたのは、特殊メイク・特殊衣装・特殊造形アーティストである松岡象一郎氏。また、イベント開催に合わせ特設サイト、スペシャルムービーを制作した。オンライン・オフライン相互でイベントを盛り上げていくことで、ターゲットとなる生活者のSNSでの情報共有を促進し、ブランド認知拡大を図る考えです


・・・松岡象一郎さん?