ぱくっ(40) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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茶室考(17)


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■奈良・丸窓亭

奈良公園の一角浅茅ヶ原、浮御堂を見下ろす高台に梅が美しく咲いている所があります。あまり名前は知られていませんが、片岡梅林です。本数は300本程、高台の頂上にある丸窓亭の周りに紅白の梅が緑とよく調和して咲いています。その丸窓亭は極めてユニークな建物、東屋のような庵の四面には、楕円形の大きな丸窓が計八つあることから八窓庵ともいわれています。お経を収めていた経蔵で、興福寺の別当、大乗院にあったものを春日大社に移したもの、鎌倉時代の珍しい貴重な建物として、重要文化財に指定されています。


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■鎌倉・明月院の満月窓

境内に多くのアジサイが植えられ、「アジサイ寺」と呼ばれる。北条時頼の建てた最明寺跡に、子の時宗が禅興寺を建立。明月院はこの塔頭として室町時代、関東管領上杉憲方によって建てられた。明治期に禅興寺は廃絶され、現在は明月院だけが残されている。宗猷堂(開山堂・そうゆうどう)には、密室守厳の木像を安置。そのそばには鎌倉十井の一つ〝瓶ノ井″がある。また山際に掘られた明月院やぐらは鎌倉時代最大のもの。上杉憲方の墓とされる宝筺印塔が内部にある。


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■高台寺塔頭「岡林院」

「こうりんいん」と読む。高台寺の塔頭の中では最も歴史が古く、建立は慶長13年(1608)と伝えられる。桃山時代の雰囲気を残す古い庭園は見事な苔でおおわれている。通常は非公開。裏千家の又隠席(ゆういんせき)の写しで、有名な名茶室「忘知席(ぼうちせき)」があり、境内の緑が素晴らしい。


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■建仁寺

京都府京都市東山区にある臨済宗建仁寺派大本山の寺院。山号を東山(とうざん)と号する。本尊は釈迦如来、開基(創立者)は源頼家、開山は栄西である。京都五山の第3位に列せられている。俵屋宗達の「風神雷神図」、海北友松(かいほうゆうしょう)の襖絵などの文化財を豊富に伝える。山内の塔頭としては、桃山時代の池泉回遊式庭園で有名であり、貴重な古籍や、漢籍・朝鮮本などの文化財も多数所蔵していることで知られる両足院などが見られる。


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■東陽坊

建仁寺本坊方丈背後の園中にある茶室。もと北野の高林寺(真如堂塔頭)東陽坊の末寺。廃寺)にあったが、その後移転を重ねて明治20年代に建仁寺に移築され、大正年間に現在地に移された。東陽坊に住していた僧長盛が1587年(天正15)の北野大茶会のとき、紙屋川の土手につくったものと伝えるが、明らかでない。高林寺にあったころは、利休好み、遠州好みともいわれていた。二畳台目、下座床で、躙口の正面に点前座を配し、中柱を立て、雲雀棚をつっている。点前座勝手付にあった洞庫を色紙窓とし、後世の改変を受けた部分もある。豊臣秀吉が催した北野大茶会で東陽坊長盛が担当したのがこの副席であったと伝えられています。


■東陽坊長盛(とうようぼうちょうせい)

安土・桃山時代の天台宗の僧・茶人。京都真如堂東陽坊住職。号は宗珍。茶は千利休に学ぶ。薄茶の先達といわれる。長次郎作黒楽茶碗「東陽坊」などを所持したことで知られる。北野大茶会で建てた茶室「東陽坊」は建仁寺方丈裏庭に移築された。慶長3年(1598)寂、84才。


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■建仁寺塔頭「両足院」

臨済宗建仁寺派の大本山で、日本で最初の禅寺である。開基は龍山徳見(りゅうざんとっけん)(1284-1358年)。その入寂後、法嗣の文林寿郁が両足院を創建、師を追請して開祖とした。天正17年(1589年)に一華院を合し、明治5年(1872年)には養浩院を合併した。一華院は大永元年(1521年)に月舟寿桂が創建した塔頭国宝「如庵」写しの茶室「水月亭」があり、「半夏生の寺」として知られる。その右に6畳席の”臨池亭”があります。約300坪の庭園は、白砂と苔に青松が美しい”唐門前庭”、枯山水の”方丈前庭”からなっています。


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■夏至から11日目は「半夏生(はんげしょう)」と呼ばれる日です。二十四節気をさらに3つに分けた七十二侯のひとつで半夏(はんげ・鳥柄杓)が生えてくるとされる。この薬草にも用いられる鳥柄杓(とりびしゃく)とは別に、この頃に葉っぱの上部のみ一部白くなり半化粧しているように見えるカタシログサ(半夏生)が建仁寺の塔頭「両足院」の庭園に咲く。