父は安子に料理の説明を始めた。
「安子さんは、エジプト料理はじめてのようだから」
「はい、でもこの魚とてもおいしいです」
「これはナイル・パーチと言ってね、ナイル河にいる魚なんだよ」
「てっきり海の魚かと思っていました」
「淡水魚なんだけど、大きいのは2メートルぐらいなんだ」
「すごい魚ですね」
「マスター、ナイル・パーチの写真なかったかなあ」
「去年エジプトに行った時のがあるよ」
そしてマスターは、テーブルにアルバムを広げてくれた。
みんな、すごいすごいの大合唱であった。
「たっちゃんと、一度いっしょに行こうって約束してたんだけどね」
「まよ子、たっちゃんの代わりに行ってあげる」
「本当かい、うれしいねえ」
「カメラマンがいっしょだと心強いよ」
「そりゃそうと、よっこはどうして写真部なんだい」
「まよ子」は、安子との出会いをはにかみながら語った。
「そんなことだろうと思ったよ、部長さんは?」
安子は一瞬ためらった様子であったが
「実は、父がカメラマンだったんです」
「えっ本当、私知らなかった」
・・・つづく
発泡スチロールで作ったキュビズム風横顔に新聞紙を貼り、竹の棒を差し込んで・・・なかなかいい感じになりました。
七宝編みをはじめました。
簡単な編み方ですが、本当に美しい模様ができます。今日はここまで。