まよ子(12) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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父は先ほどからマスターと話し込んでいる。

「お母さん、何か相談してるの」

「そうよ、もうおじいちゃんが亡くなって3年、そろそろ荷物も整理しなきゃね」

「じゃ、たっちゃんの部屋片付けちゃうの」

「そうよ、いろいろ大切なものやお借りしているものもあるのよ」

「まよ子」は考え込んでしまった。祖父との思い出がいっぱい詰まった部屋が無くなってしまう。

「あの文箱はどうするの?」

失言であった。「まよ子」は思わず口にしてしまい、母の表情をうかがった。

「よっこ、あの文箱知ってたの」

「うん、画集を引っ張り出したら後ろに」

「そう、じゃ浮世絵を見たのね」

「お相撲の浮世絵でしょ」

「そうよ、お相撲の浮世絵」

母・千恵子は、「まよ子」の表情をうかがった。本当に大相撲の浮世絵だけを見たのだろうかと。

「まよ子」は、母はあの浮世絵のことを本当に知っているのだろうかと。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-びーとる

しばらくの静寂、そしてビートルズの曲が流れた。

「今度の日曜日、おじいちゃんの部屋を片付けるから手伝ってね」

「いいわ、でも私欲しい本がいっぱいあるの」

「でも、おじいちゃんがマスターの山野さんからお借りしている本もあるのよ」

マスターは料理を運びながら

「いやいや、もう私には必要ない本ばかりだから、よっこが欲しいならもらってくれてもいいよ」

「うれしいなあ、安子さんも日曜日うちに来ない?」

「よっこ、お手伝いさせるつもりでしょ」

「ばれたか、でも素敵な画集がいっぱいあるんだから」

「まよ子」は、安子にあの浮世絵のことを相談してみようかと考えていた。

・・・つづく


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぺっと1

会員さんが、ペットボトル工作にチャレンジしました。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぺっと2

ペットボトルの注ぎ口部分をハサミで切り、ペイント・スプレーしました。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぺっと3

細い竹をガスコンロであぶって曲げ、茎にしました。葉っぱもペットボトルで作り、針金でしばりつけています。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぺっと4

完成して大満足です。


◆すくらんぶるアートヴィレッジ◆(略称:SAV)    若い芸術家たちの作業場・みんなの芸術村-ぺっと5

ペットボトル・フラワーを壁にぶらさげるためのヒモも編みました。