きらっ(8) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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唐紙(からかみ)


からかみ1


京からかみ
襖に施される一種の版画で、桂離宮や寺院、茶室などに現在でも使われています。和紙に雲母(キラ)や絵の具を使った美しい文様は、公家好み、寺社好み、茶方好み、町家好みなど範囲は広く、現在でも新鮮で洗練された美しさがあります。唐紙が中国から日本へ入ってきた頃、書の紙として用いられていました。「三十六人歌集」は西本願寺に所蔵される、平安時代に作られたもので国宝です。様々な種類の和紙を染め、直線や自由な線で切り継ぎ、文様をキラ刷りするなどした、華やかで繊細なものです。


からかみ2


唐紙の重要な絵の具である雲母(きら)は,普通ウンモと呼ばれる鉱物です。唐紙ではその粉末を顔料に使います。「きらめく」という言葉にあるように、うっすらと上品に光る特徴があります。


からかみ3


キラの入った唐紙が多用された時代、部屋の灯りは 蝋燭が灯る明るさで、非常に薄暗い空間でした。蝋燭に照られると唐紙の一部がその文様を現し、さらに蝋燭の炎がゆらめくと文様がきらめく、なんとも情緒的な空間が広がります。


からかみ4

雲母揉み(きらもみ、ぎらもみ)

越前和紙の古典的な技法である雲母(キラ、ギラ)揉みです。雲母は花崗岩などに多く含まれる鉱物で、この結晶を挽いて粉にします。はがれやすく、耐火性が強く、電気の絶縁にも用いられるようです。きら。きらら。マイカ。うんぼ。などとも呼ばれます。表面に金属性の光沢があります。雲母をフノリに溶いて刷毛引きし、「雲母引き紙」を作ります。次にこの紙を揉んで皺を付けます。このとき皺の部分の雲母がはがれ落ちて、独特の柄が出来上がるわけです。