ぎょ(652) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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タナゴ(1)


いたせん1


うれしい新聞記事がありました。


いたせん2


■イタセンパラとは・・・

イタセンパラは、濃尾平野、富山平野北西部、琵琶湖淀川水系のみに分布する日本固有のタナゴ類です。日本産タナゴ類の中でも、形態、生態ともにいちじるしく特化した種として知られています。また分布様式も特異なため、生物地理学的な価値も高く、1974年にはミヤコタナゴとともに、魚類として初めて国の天然記念物に指定されています。大きさは10cmほどになり、最大で15cm近くになります。タナゴ類の中ではもっとも扁平で、体高が高く、口ひげがありません。産卵期のオスは婚姻色と呼ばれる色彩に変化し、全身が紫紅色を帯び、腹部は黒色になります。背ビレと尻ビレは灰黒色で、真珠光沢のある蒼白色の縦帯が見られ、縁が黒色になります。メスは婚姻色が出ない代わりに、短い産卵管が発達します。


いたせん3


生息環境は平野部河川中下流域におけるワンド(河川沿いに出来る水たまり)や、半自然水路、湖沼、泥底の止水域などです。食物は、稚魚では動物性プランクトン、その後は成長にしたがって、付着藻類や植物プランクトンに移行します。産卵期は9~11月で、小型のイシガイ科の二枚貝に産卵します。約4日で孵化した稚魚は、まもなく成長を停止し、そのまま二枚貝中で越冬します。


いたせん4


琵琶湖水系では、かつて琵琶湖の内湖、巨椋池にも生息していたとされますが、いずれも戦前には絶滅してしまいました。濃尾平野では、以前は全域に分布していたようですが、現在はごく限られたワンドや水路にしか生息していません。富山平野では、戦前は中西部に広く分布していましたが、現在は北西部の1河川のみです。これらの分布域でも水質汚濁や護岸工事の影響による個体数の激減や、生息地自体の縮小・消失は確かです。環境省では種の保存法に基づく国内希少野生動植物種に指定し、保護増殖事業を進めています。また、大阪府淡水水産試験場や琵琶湖博物館でも、保護増殖の取り組みを行っています。