花魚風月(6)
ウメイロとかウメイロモドキとか・・・調べていますと
「魚柳梅」という花があることを発見しました。
■「魚柳梅」レプトスペルマム(Leptospermum scoparium)フトモモ科レプトスペルマム属
オーストラリア、ニュージーランド原産の耐寒性常緑低木、ニュージーランドの国花。花期は3~6月。系統がいくつかあり、大別すると、高性(3-5m)の秋咲き系と矮性の春咲き系がある。鉢植え(30cm)に向くのは春咲き系。花は1.5cm程度だが花色は赤、桃、白などのグラデーションになり、多花。一重咲きと八重咲きがある。
しかも、おもしろいことに・・・
「魚柳もどき」というのもあるのです。
■「魚柳もどき」カルーナ・ヴルガリス(Calluna vulgaris )
ヴルガリスはカルーナ属のなかで唯一の種であり、周北極から北アフリカまで自生する常緑低木です。西ヨーロッパの海岸線に特に多く認められ、はるか東方のウラル山脈まで伸びています。東カナダとアメリカで帰化していますが、これは初期の開拓移民により梱包資材に種子が混入したものと紹介されています。カルーナ・ヴルガリスは、やや多肉質の三角形の葉を持ちます。葉は反対側に密に重なり合って対をなし、ふつうは暗緑色で冬には紫がかった色に変わります。庭に植栽するとき、カルーナはたいへん変化に富んで魅力的です。暗緑色から明緑色、灰色、黄色、オレンジ色、赤色まで幅広い葉色を持ち、匍匐するものや直立したり広がったりする樹形のものまであります。開花時期も環境により変化します。北方地域では6月~8月に開花しますが、南方地域では開花が1ヶ月~2ヶ月遅れます。花色は白色から深紅色まであり、偏った総状花序を持ち、花弁と同形、同色の顎が重なった4つの長い花弁で構成された花冠を持ちふつうは一重です。八重や蕾状の花もあり、一重の花よりも一般的に開花が遅れます。カルーナは軽い酸性土壌を好み、粘土のような重い土壌では生育が良くありません。土壌が肥沃すぎると、成長が早くなり枝がばらけ易くなります。開かれた日の当たる場所でよく成長し、日当たりの悪い場所ではあざやかな葉色の変化が期待できません。すべてのカルーナは氷点下29℃~氷点下23℃まで耐寒性がありますが、ある品種では氷点下34℃~氷点下29℃まで耐えます。
「・・・もどき」ということは、本家の「魚柳」があるはずと探しましたら
「魚柳」は見つからず、「御柳」しか発見できませんでした。
■ギョリュウ(Tamarix chinensis)英名:Chainese tamarisk
高さ数メートルになる庭園樹ですが、小さな針状の葉をぎっしり着けた細い枝が下垂し、株全体覆うようになった姿が美しい。そして、淡紅色の小さな花が総状に咲き、株全体を覆います。花は5月頃に前年の枝に咲き、春になってから伸びた枝には夏から秋にかけて咲きます。主に、庭木用で、池辺の植栽には特に風情がありますが、鉢植えにも利用されます。
ギョリュウ(御柳)はギョリュウ科の落葉小高木で、中国の原産。観賞用に栽培される。葉は小さい鱗片状で針葉樹のように見える。春と秋に枝先に桃色の1mmほどの小さい花をたくさん咲かせる。果実は長さ数mmのさく果で、種子は細かく房状の毛が生え風で飛ぶ。乾燥と塩分に強く、砂漠など乾燥地でも根を長く伸ばして水分を強く吸収する。ギョリュウ属の類似種は50種ほどがユーラシアとアフリカの乾燥地帯に分布し、特に水辺近くに多い。英語名のタマリスク(Tamarisk)と呼ばれる。
「御柳」が、いつしか「魚柳」と書き表されるようになったのかも???