ぎょ(299) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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版魚人(はんぎょじん)③


けいこ1


■南桂子 メルヘンチックな少女やお城、お魚や鳥たちの絵で有名な人気画家・銅版画家です。繊細な線による素朴な造形性、そしてなによりそこには詩情あふれる優しい世界が広がっています。そんな南桂子さんの作品は、ユニセフのカードやカレンダーなどにも採用され世界中の人々の心を癒してきました。メゾチント技法の世界的巨匠で夫の浜口陽三と長くパリに定住し、本格的な銅版画工房で技法の研鑽も積みました。また、若い頃から詩や絵に親しみ、壺井栄に師事して童話を学んでいたこともある南さんですが、後に詩や文学を映す挿絵家として、谷川俊太郎の詩集の仕事でも人気を博しています。


けいこ2


1911年富山県高岡市生まれ。母は文学、芸術に造詣深く歌人でもあった。祖母はアドレナリンを発見した科学者・高峰譲吉の妹。両親ともに桂子の幼少の頃に病死したため、親族の手で育てられた。1928年高岡の女学校を卒業。この頃から詩作と絵画に興味を持つ。1945年東京に移り住み、小説家・佐多稲子の紹介で壷井栄に師事し童話を学ぶ。1949年自由美術展に出品。以後1958年まで毎回出品。この頃油絵を習っていた森芳雄のアトリエで、後の夫となる浜口陽三と出会い版画の面白さを知る。1954年渡仏。銅版画指導者・フリードランデルの研究所で2年学ぶ。パリには1982年まで28年間定住。1955年自由美術会員推挙。1957年東京国際版画ビエンナーレ出品。以後1966年まで毎回出品。


けいこ3