ぎょ(277) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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魚の文学散歩(うぉーきんぐ)[11]


かいたに


■「魚になれた日」貝谷嘉洋

筋ジストロフィーという重度の障害を持つ貝谷さんが、日本を離れてアメリカ・バークレイで生活するようになったいきさつ。両国の障害者に対する受け入れの違いを経験し、紹介することによって浮き彫りにしています。日本では障害を持っているがために、普通学校から受験、入学の拒否を受け、力を十分に出しきることができなかった貝谷さん。家族と少数の理解者の助けもあって、何とか大学を卒業しました。バークレイに行き、自立生活をすることによってチャンスが広がり、カリフォルニア大学バークレイ校の大学院に入学します。また、バークレイでの自立生活というのはどんなものかを紹介することによって、介助の問題はもう少し気軽に考えればよいということを提言しています。同時に地域で自立生活をすることが、施設に入所するよりもいろいろな意味でよいということを提案。そのほか、スキューバダイビング、運転など日本ではなかなかできなかったことに挑戦するなど、重度の障害を持っていても「できる」ということを示した作品です。


いなば


■稲葉真弓

1950年愛知県生。「蒼い影の傷みを」婦人公論女流新人賞、「ホテル・ザンビア」作品賞、「エンドレス・ワルツ」女流文学賞、「声の娼婦」平林たい子賞受賞。『ミーのいない朝』他

■「風変りな魚たちへの挽歌」稲葉真弓 青い光の中で、私たちは抱き合った。魚のように、水の音を聞きながら……。運河流れる幻想的な街を舞台に、清冽な人間模様を描く感動の連作。表題作他三篇を収録。


あすた

■「魚の王様」アスターフィエフ

シベリアの大自然に身をまかせて奔放に生きる人々、無数の動植物たちと織りなす神聖な世界。大河の主にも似た大魚と密猟者の生死の淵を超えた壮絶なドラマを描いた表題作ほか十一の連作短編を収録したロシアを代表する自然派作家の世界。


ありがとう


■「さようなら、いままで魚をありがとう」著:D.アダムス/訳:安原和見

現代から二百万年前、先史時代の地球に取り残されたこともあるアーサー・デント。宇宙を救った後に再びヒッチハイクを繰り替えし戻ってきた文明のある星はなんと八年前にヴォゴン人により壊されたはずの地球。さて、ヴォゴン人の襲来・・・