ぎょ(276) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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魚の文学散歩(うぉーきんぐ)[10]


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■糸井重里 群馬県前橋市出身。群馬県立前橋高等学校卒業、法政大学文学部日本文学科中退。広告プロダクションに勤務した後、1971年にコピーライターとしてデビュー。「不思議、大好き。」(1982)「おいしい生活」(1983)などのキャッチコピーで一躍脚光を浴び、コピーライターという職業を世間に認知させた。また、スタジオジブリの諸作品のキャッチコピーも担当している。本業のほかにも、作詞、ゲーム(『MOTHERシリーズ』)の制作、テレビ番組のコメンテーター、声優(『となりのトトロ』)、漫画原作・脚本・エッセイの執筆、徳川埋蔵金の発掘作業に至るまで、幅広く活躍するマルチクリエイターである。著作多数。日本モノポリー協会会長も務める。


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■「誤釣生活」糸井重里

1夜 「誤釣生活」という題について/第2夜 釣りは面白いということについて/第3夜 釣りは、釣れるから面白いということ/第4夜 なぜ、ブラックバスなのか/第5夜湖上のハスラーたち/第6夜 清貧の釣り人/第7夜 熱心論/第8夜 あらためて釣りは面白いということ/第9夜 誤釣生活人として/第10夜 釣りに行こう

糸井さんがバスフィッシングに目覚めたのは、中年をおもいっきり過ぎたころである。どの釣り方が正しいということは誰にもいえないから、「私のバスフィッシングが正しい方法だ」と思っていても、明日になると別の釣り方に目覚めて新しい釣り方を正しいと思うようになるかもしれない。そうすると昨日までの釣り方は誤っていたことになる。今の「正しい」と思っている釣り方も、明日になると誤っている釣り方になるので、どのように釣り方が変わったしても、その釣り方が絶対に「正しい」といえることはない。逆にいうといつでもその釣り方は誤っていることになるので、糸井さんのバスフィッシングライフは「誤釣生活」なのだそうです。


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■「智慧について」糸井重里談 あの、よく話すたとえ話なんですけど、子どもに、魚を捕って与えるよりも、釣り針と糸を与えて、釣りのやり方を教えたほうが、子どもは飢えなくてすみますよね。それが「智慧」のわかりやすい姿だと思うんです。


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■新潮文庫「小説MOTHER」企画(1989.4.27)

糸井重里氏がシナリオを手がけた話題のファミコン・ロールプレイングゲーム「MOTHER」のノヴェライゼーション。といっても、たんなるファミコン本にはしたくない、という糸井重里氏の意向もあり、原作とは独立して楽しめる、おとな向けの小説となる(シナリオに忠実な、ファミコン・ユーザー向けノヴェライゼーションは、角川文庫から刊行の予定あり。もっとも、くわしいことは未定で、糸井事務所サイドとしては、新潮文庫版をメインで考えたい、とのこと)。著者は、ゲーム・サイドの原作者である糸井重里氏に匹敵するビッグ・ネームであること、若く、優秀な書き手であること、相乗効果を期待できる作家であること、ゲームにある程度の知識があること、などを条件に人選し、久美沙織氏のご快諾をいただいた。



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■久美沙織 1959年生まれ。氷室冴子と並んで、ヤング・アダルト小説を代表する人気作家。集英社コバルト文庫のドル箱シリーズ〈丘の上のミッキー〉など、三十冊を超える著書があり、初版は十万部以上を刷る。集英社以外では、SFマガジン掲載の短篇を集めた『あけめやみ とじめやみ』(早川書房)、『SPEAK EASYの魚たち』(角川文庫)などがある。


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■「SPEAK EASYの魚たち」久美沙織 店の名前は“SPEAK EASY”。大都会の片隅にある、ほんとのモグリ(ダイバー)たちが集まる安酒場。その常連ダイバーの、とっておきのお話…。「ダイバーしている貴方とは結婚できない」という彼女への、ノブオの決死の純愛ダイビング・プロポーズ。青年タラちゃんが駆け出しイントラ時代に学んだ、厳しくもじんとする“ダイバーの心得”。心優しきKIN坊が、南海で出会った美女に胸を淡くときめかす恋話。そして“姐さん”朱鷺子が海の底で見つけた一遍の詩――。海を愛する若者たちの、愛と青春、笑いと涙の連作短編集!