ぎょ(275) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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魚の文学散歩(うぉーきんぐ)[9]


さくら


■「たいのおかしら」さくらももこ

虫歯治療用の笑気ガスがもたらした、とんでもない幻想。朝から晩まで台所の床に寝そべり続けて、親を泣かせた中学生時代。はじめて明かされる、たよりなく取り柄もないが憎めない男・父ヒロシの半生…。日常のなかで出会うトホホな出来事や懐かしい思い出がつまった、爆笑エッセイ。ある生理現象について、真摯な議論が交わされる、三谷幸喜さんとの巻末お楽しみ対談つき。

目次:歯医者に行く/タンスを求めて/英会話の学習/グッピーの惨劇/町に来たTVにでてる人/独自の研究/習字のおけいこ/消えたドーナツ/小杉のばばあ/写真・・・他

■どうして、「たいのおかしら」というタイトルにしたか???「あとがき」より

「もものかんづめ」「さるのこしかけ」に続いて、この「たいのおかしら」は私のエッセイ集の第三弾である。・・・私は何かおめでたいタイトルが良いなァと思い、鯛のことを思い出した。あの魚はおめでたい。特におかしらがおめでたいのだ。そうだ、よし、それにしよう。・・・というわけで、「たいのおかしら」に決まったのである。


きたじま1


■「ミッドナイト・フィッシング」喜多嶋隆

湘南葉山で生まれ育った航太郎は、大学卒業後、亡父が遺した1隻の釣り船で釣船屋「海猫丸」を再開した。そんな彼に、地元のベテラン漁師行方不明の知らせが入った。捜索に出た彼らが発見した遺体は、釣り竿を握り締め、その先には何と50センチ級の黒鯛が掛かっていた……!? 自らも舵輪を握り、釣り竿を揮う著者が、体験を元に紡ぎ出した日本初の海釣りミステリー!


きたじま2


■「ドラゴン・フィッシュを釣りあげろ」喜多嶋隆

湘南葉山で生まれ育った沢村航太郎は大学卒業後、亡父が遺した一隻の釣り船で、かつての船頭ガモさんとともに釣り船屋を再開した。ある早朝、森戸の浜で背中に包丁が刺さった男の死体が発見された。包丁の柄には〈ガモ〉の文字。そして、死体脇の湿った砂には、被害者が書いたと思われる謎の欧文が…。爽快喜多嶋ワールドにミステリーが融合した新境地第二弾。


きたじま3


■「ルアーに恋した日」喜多嶋隆

中川悠。二十四歳の湘南ガール。母は家出、父は失踪中。葉山で一人暮らし。知り合いの釣具店を手伝う。ある企業から、釣り師としての腕を見込まれ、フィールド・テスター(開発製品を使う側からチェックする)を依頼される。一方で、自殺しようとした十九歳の順一を助けたことから、奇妙な同居生活が始まる。悠の励ましを受け、順一は生きる勇気を取り戻してゆく。そして、奇蹟が……。


きたじま4


■「天使のリール」喜多嶋隆

祖父が遺したクルーザーを駆って釣り船の船長をしている女子大生の物語。幼くして父と生き別れた潮里は相模湾の一本釣りの漁師である祖父に育てられる。一徹な祖父ではあったがハワイでカジキ釣りを体験したことから、スポーツフィッシングの釣り船を始めることを計画、潮里をハワイでの修行に出す。潮里はスポンジが水を吸うようにトロウリングやルアーなどスポーツフィッシングの技術を身につけていくが、祖父の急死の報で帰国、その3日後祖父が購入したクルーザーが届く。潮里は祖父の遺志を継いで大学生活の傍ら釣り船の船長として生きて行くことを決意する。釣り船で出会った様々な釣り人との触れ合い、心の交流を通して成長していく爽やかな青春物語。父との再会、そして別離のラストシーンが印象的。