魚文字(6)
たかが「文鎮」されど「文鎮」・・・
これから書こうとする「紙」をしっかり押さえ、揺ぎ無い状態に整え、気持ちを集中させる。
現代の子どもたちを称して、「学びからの逃避」という表現がよく用いられる。
それは、結果のみを重視する合理・功利主義社会の反映であろう。
心の準備も「学習環境」も無視した、追い立てるだけの学習から、私だって逃避するしかない。
「まなぶ」は「まねぶ」であり、「あそぶ」ことから行きつ戻りつしながら進展していくもののはず。「遊具」から「文具」へ、楽しみながら・・・
これらの「魚」はもとより、さまざまな「動物」を模した文房具たちが身近にあれば、きっと緩やかな学習環境が生まれるはず。
「学習環境」と「自然環境」は、同一線上で語られなければならない。これらの文具を通して、子どもたちの自然を見る眼も養われるはず。ただ書けばよいのではない、ただ作ればよいのではない。豊かな心で「まなび」「つくる」ことがないから、物が氾濫しただ消費するだけで、「生きる意味」を見失うのだ。
新年の決意を「文房具」や「道具」たちに誓いつつ・・・