祭り(3)
■姫路市網干「魚吹神社」秋祭り 魚吹の由来は、「播磨国風土記」に、宇須伎津と有り、人々が、海を埋め開いたと伝えられる。又、網干の地名は、当社祭礼に、漁民が、網を干して参詣したためとされる。魚吹八幡神社は、通称「津の宮」といわれ、御祭神は、応神天皇、神功皇后、玉依姫命の三神が祀られている。魚吹の名の由来は、その昔、皇后の乗った船が浅瀬に乗り上げたとき、船に魚が群をなして砂を吹き出し船を進めて、また社殿を建立する際には、群をなした魚が砂を吹き上げ、一夜にして新しい土地を創り上げたという伝説からといわれている。魚吹八幡神社の氏子は、播州最大規模で、垣内、余子浜、新在家、興浜、西土井、天満、長松、吉美、平松、大江島、熊見、丁、宮田、田井、糸井、高田、和久、福井、坂出、坂上、津市場、津市場北、朝日谷、宮内の24町、一万数千戸以上となっている。当神社の秋祭りは有名であり毎年10月21日(宵宮)と22日(昼宮)に行われる。別名「提灯祭り」として知られている。これは宵宮の夜、楼門の前で繰り広げられる激しい提灯練りから由来している。魚吹は播磨地方で最大の氏子を抱えており、屋台の数も播州の祭りの中では最大の18台と、3台の壇尻が繰り出して行われる。
■田井の屋台 昭和31年(1956)制作。49年、漆塗り。
狭間:彫師は三代目松本義廣。「鎮西八郎為朝の剛弓」、「村上義光錦の御旗奪還」、「楠公子別れ櫻井の駅」、「布引四段目小櫻責め」。創建は天保年間。先代は昭和初期制作。
本屋台の特徴は、町名をもじった独特の紋で、前には阿形の鯛、後ろには吽形の鯛が取り付けられている。